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年末年始に太らない過ごし方|忘年会・帰省・おせちの食べ方と「増えてもいい幅」

2026.11.03
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この記事の結論

  • 年末年始の体重増加は、体重計で実測した研究では平均0.4kg前後。ただ、増えた分が翌年まで戻らなかったという研究もあり、増やさない工夫には意味があります。
  • 対策の中心は「我慢」より予定の組み方。食べる日を先に決め、それ以外の日はふだんどおりに。
  • 年末年始も体重計に乗る。毎日の計量を取り入れたグループは増えにくかった、という研究が2つあります。
  • 翌朝の1〜2kgは、主に水分と食べ物の重さ。慌てて食事を抜かないでください。

忘年会、クリスマス、帰省、おせちにお餅。年末年始は食べる機会が続き、ダイエット中の方には悩ましい時期です。この記事では、年末年始に太らないための過ごし方を場面別の食べ方と活動量を落とさない工夫に分けて解説します。「どのくらいなら増えても慌てなくていいか」の考え方も、研究をもとに紹介します。

目次

年末年始は本当に太る?「平均2〜3kg」と実測の違い

「年末年始は平均2〜3kg太る」という話をよく見かけます。ところが、実際に体重計で測った研究では、もっと小さい数字が多く報告されています。

研究 対象・方法 年末年始の増加
Yanovski 2000(米国) 成人195名を1年間、定期的に実測 平均0.37kg
Helander 2016(米・独・日本) 体重計の利用者2,924名(日本383名) 日本は約0.5%(60kgで約0.3kg)
Mason 2018(英国) 成人272名の比較試験のうち対照群 平均0.37kg
Kaviani 2019(米国) 成人111名の比較試験のうち対照群 平均2.65kg
「年末年始」にあたる期間は研究によって異なります。
年末年始の体重増加、実測の研究とアンケートの比較

多くの研究では平均0.4kg前後です。一方で、平均2kg以上増えた集団もあり、人によって差が大きいと考えるのが正確です。アンケートで「2〜3kg」という結果が多いのは、次のような理由が考えられます。

  • 「増えた人」に聞いていることが多い
  • ごちそうの翌朝など、体重が高く出た日の記憶が残りやすい
  • 水分や食べ物の重さが混ざっている

ただし「0.4kgなら気にしなくていい」とも言えません。Yanovskiの研究では、年末年始に増えた分が、その後の春から夏にかけても戻りませんでした。小さな増加が年ごとに積み重なる可能性があるのです。

薬剤師トレーナーの視点
薬のデータを読むときも、まず「誰に、どうやって測ったか」を確かめます。体重も同じで、アンケートの自己申告と体重計での実測では意味が違います。「大きく増えるとは限らないが、増えた分は戻りにくい」と受け止めるのが、ちょうどいいと考えています。

年末年始に体重が増える4つの仕組み

1. 食べる回数が増え、だらだら食べになる

体脂肪1kgは約7,000kcalとされます(厚生労働省「身体活動・運動ガイド2023」)。1回の宴会で増える脂肪は、多く見積もっても数百g程度。問題は1回の量より回数の積み重ねです。12月は宴会が続き、正月は家でつまむ時間が長くなります。

2. お酒で食べる量の歯止めがきかない

お酒そのもののエネルギーに加え、飲むと食べる量の調整が効きにくくなります。詳しくはお酒とダイエットの関係で解説しています。

3. 休みと寒さで活動量が落ちる

休みに入ると、通勤や職場での移動がなくなります。帰省先ではすることが少なく、寒さでこたつから出なくなりがちです。食べる量が増える時期に、使う量が減るのが年末年始です。

4. 夜更かしで食欲が増える

健康な男性12名で睡眠を2日間短くした研究では、食欲を抑えるホルモン(レプチン)が約18%下がり、食欲を高めるホルモン(グレリン)が約28%上がりました(Spiegel ら, 2004年)。夜更かしと寝だめが続くと、食欲も乱れやすくなります。

なお、ごちそうの翌朝に1〜2kg増えて見える分は、その多くが脂肪ではありません。食べ過ぎた翌日に増える体重の中身で詳しく分解しています。

まず決めておくこと|12月〜三が日の「食べる日」と「ふだんの日」

最初にやっておきたいのは、予定を書き出すことです。忘年会、クリスマス、帰省、元日の集まり。食べる日をカレンダーに書き、それ以外の日はふだんの食事に戻すと決めておきます。

  • 1週間単位で考える:宴会の日に多少食べても、前後の日がふだんどおりなら、週の合計は大きく崩れません。
  • 「年末年始は全部特別」にしない:毎日がごちそうの日になると、チートデイが何週間も続くのと同じです。
  • 前日に抜かない:「明日のために今日は抜く」は、空腹で当日に食べ過ぎるもとになります。

年末年始も体重計に乗る

予防として効果が試された方法に、毎日体重を量ることがあります。

  • Kaviani 2019:毎日量り、推移をグラフで見たグループは、年末年始を通して体重がほぼ変わりませんでした(対照群は平均2.65kg増)。
  • Mason 2018:毎日量る・体重管理のコツを読む・ごちそうを「消費に必要な運動時間」で知る、を組み合わせたグループは-0.13kg。対照群(+0.37kg)との差は約0.5kgでした。

Kavianiの研究では、効果は過体重・肥満の人で大きく、標準体重の人でははっきりしませんでした。それでも手間がほとんどかからない方法です。毎朝、起床後・トイレの後に量り、1日の数字ではなく流れを見ましょう。

ただし、体重の数字に強い不安を感じる方や、食べることに悩みがある方には、毎日の計量が負担になることがあります。その場合は無理をせず、自分に合う頻度を選んでください。

場面別|年末年始に太らない食べ方

忘年会・新年会|週の回数と、立食・コースの取り方

12月は宴会が週に何度も入ることがあります。まず週の合計で考えましょう。週2回以上なら、ほかの夜は軽めにし、お酒を飲まない日をつくります。2次会に行くかどうかも、1次会の前に決めておくと迷いません。

  • 立食・ビュッフェ:皿は1枚と決め、会場をひと回り見てから取る。サラダや刺身、肉・魚の料理を先に、揚げ物とパン・パスタは1回だけ。料理台の前で話し込まないのもコツです。
  • コース料理:量が決まっているので、実は管理しやすい形です。パンのおかわりや追加のデザートをしなければ十分です。
  • 居酒屋:注文の具体的なコツは居酒屋で太らない注文にまとめています。

お酒の量の決め方はお酒とダイエットの関係へ。20歳未満・妊娠中・服薬中の方は飲まない、車で帰る日は飲まない、イッキ飲みや強要をしない、という基本も忘れずに。

ここだけ押さえる:宴会は「1回ごと」ではなく「週の合計」で考える。

クリスマス|ケーキは「1切れ」を先に決める

チキン、オードブル、ケーキと、脂質の多い料理が並ぶ日です。ケーキは1人1切れと先に決めて切り分け、残りは翌日以降に。チキンは皮を少し残すだけでも脂質を減らせます。サラダやスープを一緒に用意すると、全体の量が落ち着きます。

Masonの研究で使われた「運動時間に換算する」方法で試算してみます。仮にケーキ1切れを約300kcalとすると、体重60kgの人がふつうの速さの歩行(3.0メッツ)で消費するには約1時間半かかります(消費エネルギー=メッツ×体重×時間×1.05)。「だから食べない」ではなく、2切れ目を取るか考える材料にしてください。

ここだけ押さえる:甘いものは「量を決めてから」切り分ける。

帰省・実家|勧められても量を調整するコツ

帰省先では、食事を勧められて断りにくいものです。熊本なら馬刺しやからし蓮根、焼酎と、地元の味が並ぶ方も多いでしょう。せっかくの機会なので、我慢より量の調整で乗り切ります。

  • 最初によそう量を少なめに:「おかわり」で応えれば、勧められても角が立ちません。
  • 断るより「ほめて、少し」:「おいしいので、少しだけいただきます」のほうが受け入れられやすいです。
  • 食べる時間を決める:食事の時間以外は箸を置き、食卓に長く座り続けない。
  • 出しっぱなしのお菓子は遠ざける:食べる分だけ小皿に取ります。

子ども連れの帰省では、子どもの残りを食べる「ついで食べ」も増えがちです。自分の分として数えておきましょう。

ここだけ押さえる:最初の1杯を少なめにして、おかわりで応える。

おせち|重箱は「偏らずに少しずつ」

おせちを小皿に少しずつ取り分ける様子

おせちには、甘く煮たもの(黒豆・栗きんとん・伊達巻など)、揚げたもの、魚介や野菜の料理が混ざっています。1つの料理ばかり食べないのが基本です。

  • 先に取る:煮しめ・なます・焼き魚・えびなど、野菜や魚介の料理
  • 少しずつにする:栗きんとん・黒豆・伊達巻などの甘い料理、揚げた料理
  • 小皿に取る:重箱から直接つまむと、食べた量が分からなくなります

野菜を先に食べると食後の血糖値の上がり方がゆるやかになった、という研究がまとめられています(主に2型糖尿病の人を対象とした研究。Imai ら, 2014年)。ただし、これは血糖値の研究で、体重が減ることを示したものではありません。食べ過ぎを防ぐ習慣の一つとして取り入れてください。味つけの濃い料理も多いので、塩分にも気をつけましょう。

ここだけ押さえる:小皿に取り、甘い料理と揚げた料理は少しずつ。

餅・お雑煮|切り餅1個はごはん約70g分

餅は100gあたり約223kcal、切り餅1個(約50g)で約110kcalです。ごはんは100gあたり約156kcalなので、切り餅1個はごはん約70g分にあたります(文部科学省「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」の「もち」「精白米めし(うるち米)」をもとに計算)。お雑煮に2個入れると約220kcal。ごはんを茶碗に軽く1杯(約140g)食べたのとほぼ同じです。

切り餅とごはんのエネルギー換算

気をつけたいのは主食の重なりです。お雑煮に餅2個、さらにごはんでは、主食が2回分になります。餅を食べる食事ではごはんを省く、と決めておきましょう。あんこやきなこ、砂糖じょうゆをつければ、そのぶんエネルギーも増えます。

ここだけ押さえる:餅を食べる食事では、ごはんは省く。

年越しそば|汁を残し、天ぷらは選ぶ

そばで気をつけたいのは汁と天ぷらです。麺類の汁を残すと2〜3gの減塩になるとされます(e-ヘルスネット)。食塩相当量の1日の目標は、男性7.5g未満・女性6.5g未満(日本人の食事摂取基準2025年版)。汁を飲むかどうかで、1日の目標の3分の1ほどが変わる計算です。

えび天やかき揚げは衣が油を吸うので、のせるなら1つに。わかめやねぎ、とろろなどをのせる方法もあります。夜遅くに食べるなら量は少なめにして、早めに寝ましょう。

ここだけ押さえる:汁は残す。天ぷらは1つまで。

初詣・お出かけ|屋台は「分けて食べる」、歩く機会に

初詣の屋台は、焼きそばやからあげなど、つい買ってしまうものばかりです。家族で1つを分けると、いろいろ味わえて量は抑えられます。一方で初詣は、歩いて出かけるいい機会でもあります。駐車場を少し遠めにする、近くなら歩いて行くなど、歩数を増やすきっかけにしてください。

ここだけ押さえる:屋台は分けて食べ、行き帰りは歩く。

薬剤師トレーナーの視点
7つの場面に共通するのは、「その場で我慢する」より「先に決めておく」ことです。何を何個、どの順番で、いつまで食べるか。決めてから席につけば、意志の力に頼る場面が減ります。全部を守れなくてもかまいません。1つ決めておくだけでも違うはずです。

年末年始の運動不足を防ぐ|1日の活動量を落とさない工夫

厚生労働省「健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023」では、成人は歩行かそれ以上の強さの身体活動を1日60分以上(約8,000歩以上が目安)、座りっぱなしを長くしすぎないこと、筋トレを週2〜3日行うことがすすめられています(高齢者は1日40分以上・約6,000歩以上が目安)。

ジムに行けない休みの間も、家事や外出を「活動量」として数えることはできます。協会けんぽのコラムでは、厚生労働省のメッツ表をもとに次の強さが紹介されています。

活動 強さ(メッツ)
掃除機がけ 3.3
お風呂掃除 3.5
犬の散歩 3.0
ゆっくり階段を上る 4.0
メッツは、安静時を1としたときの活動の強さ。ふつうの速さの歩行が3.0メッツです。

体重60kgの人が掃除機がけを30分すると、約100kcalを使う計算です(試算)。年末の大掃除や買い出しも、立派な活動の時間です。

  • こたつに入る前に一つ動く:洗い物、ごみ出し、玄関の掃除など。
  • 番組の合間に立つ:30分に1回は立ち上がり、座りっぱなしを区切ります。
  • 帰省先では散歩を日課に:朝食前や夕方に20〜30分。家族を誘うと続きます。
  • 筋トレは1回5分から:スクワットなど道具のいらない種目を週2〜3日。
自宅のリビングでスクワットをする女性

スクワットは、足を肩幅に開き、つま先をやや外に向けて立ちます。膝はつま先と同じ方向に向け、椅子に座るようにお尻を後ろへ引きながら腰を下ろします。背すじはまっすぐ、太ももが床と平行に近づくところまで(無理のない範囲で)。10回1〜2セットから始めましょう。詳しくはスクワットの正しいフォーム、歩き方はウォーキングダイエットのコツで解説しています。

増えても慌てなくていい幅の考え方

年末年始に体重が少し増えること自体は、珍しいことではありません。困るのは、増えた分がそのまま翌年に持ち越されることです。次の2つで判断することをおすすめします。

  1. 7日間の平均どうしで比べる:12月中旬の7日間の平均と、仕事始め後の7日間の平均を比べます。翌朝1回の数字では判断しません(平均の取り方はチートデイの翌日の体重の見方を参照)。
  2. 体重の1%前後を一つの目安に:60kgの人なら約0.6kg。日本の実測で年末年始の増加が平均約0.5%だったことを考えると、よくある範囲といえます。

これは研究で決まった基準ではなく、RBDジムとしての考え方の目安です。「◯kgまでなら大丈夫」という線引きではありません。1%前後なら、ふだんの生活に戻して様子を見る。それより大きく増えている、あるいは2週続けて平均が上がっているなら、意識して戻す、という使い分けです。

それでも食べ過ぎた日の翌日は

食べ過ぎた翌日は、食事を抜かず、ふだんの食事に戻すのが基本です。塩分を控えめにして水やお茶をとり、いつもどおり体を動かしましょう。絶食やサウナで取り返す必要はありません。具体的には食べ過ぎた翌日の過ごし方で解説しています。

よくある質問

Q. 忘年会が週に2回以上あります。

A. 宴会のない日の夜を軽めにし、お酒を飲まない日をつくって週の合計で整えます。宴会の前日に食事を抜くのは避けましょう。

Q. 帰省先で食事を断れません。

A. 最初によそう量を少なめにして「おかわり」で応えるのがおすすめです。散歩や家事の手伝いで、動く時間も増やしましょう。

Q. 太りにくいお酒はありますか?

A. 種類より量の影響が大きいと考えてください。量の決め方はお酒とダイエットの関係で紹介しています。

Q. 年末年始は運動を休んでもいい?

A. 数日休むこと自体は問題ありません。まったく動かない日が続かないよう、散歩や家事、5分の筋トレで活動量を保ちましょう。

Q. 正月明けに体重が増えていたら?

A. まず7日間の平均で、本当に増えているかを確かめます。増えていたら正月太りを2週間で戻す手順を参考にしてください。

まとめ|年末年始は「我慢」より「設計」

  • 実測の増加は平均0.4kg前後。ただし増えた分は戻りにくく、予防する価値がある
  • 食べる日を先に決める。それ以外の日はふだんどおり、週単位で考える
  • 体重計に乗る。毎日の計量を取り入れたグループは増えにくかったという研究がある
  • 場面ごとに一つ決める。ケーキは1切れ、餅の日はごはんを省く、そばの汁は残す
  • 活動量を保つ。家事・散歩・5分の筋トレも数える

年末年始は、一年で一番楽しい食事が続く時期です。全部を我慢する必要はありません。体の反応には個人差があるので、できることから無理なく取り入れてください。

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主な参考・出典

  • 厚生労働省「健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023」 https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/kenkou/undou/index.html
  • 厚生労働省「健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023」情報シート「身体活動とエネルギー・栄養素」 https://www.mhlw.go.jp/content/001195876.pdf
  • 厚生労働省 e-ヘルスネット「メッツ / METs」 https://kennet.mhlw.go.jp/information/information/keywords/metabolic-equivalents.html
  • 厚生労働省 e-ヘルスネット「栄養・食生活と高血圧」 https://kennet.mhlw.go.jp/information/information/food/e-02-002.html
  • 厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2025年版)」 https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/kenkou/eiyou/syokuji_kijyun.html
  • 文部科学省「食品成分データベース」(日本食品標準成分表(八訂)増補2023年) https://fooddb.mext.go.jp/

文責

白木 勝也
RBDジム オーナー・トレーナー
東大薬学部卒・薬剤師国家資格保有。熊本市南区を拠点に、理論に基づいた「リバウンドしにくい設計を目指したメソッド」で多くの女性のボディメイクをサポート。

 

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