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ダイエットに必要なビタミン・ミネラル|不足のサインと食事での補い方、摂りすぎの注意を薬剤師が解説

2026.10.30
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ビタミンやミネラルは、摂るだけで体重が減る栄養素ではありません。ただ、食事量を減らすダイエットでは、食べる量や品目が減るぶん、鉄やカルシウムなどが不足しやすくなります。この記事では、栄養素ごとの役割と1日の推奨量、多く含む食品、不足が続いたときに知られている症状、食事での補い方、サプリの摂りすぎと薬との飲み合わせの注意を、厚生労働省の「日本人の食事摂取基準(2025年版)」をもとに薬剤師トレーナーが整理します。


目次

ビタミン・ミネラルの基本|体重を減らす栄養素ではなく、不足させたくない栄養素

ビタミン・ミネラルの役割は、食べたものを体の中で使うときの「道具」や「材料」です。

ビタミンは13種類、ミネラルは血液や骨の材料にもなる

厚生労働省のe-ヘルスネットによると、ビタミンは13種類あります。水に溶ける水溶性ビタミンが9種類(ビタミンB群の8種類とビタミンC)、油に溶ける脂溶性ビタミンが4種類(ビタミンA・D・E・K)です。

  • ビタミンB1・B2・ナイアシン:糖質や脂質からエネルギーをつくる過程(エネルギー代謝)を助ける
  • ビタミンB6:たんぱく質の代謝を助ける
  • 鉄:血液の赤血球にあるヘモグロビンの材料
  • カルシウム:骨や歯の材料

ビタミンの多くは酵素の働きを助ける補酵素として、ミネラルの一部は体をつくる材料として働きます。水溶性ビタミンは体にためておきにくく、脂溶性ビタミンは体にたまりやすいため、「毎日の食事で少しずつ摂る」「サプリで脂溶性ビタミンを摂りすぎない」の両方が大切です。

食事を減らすと不足しやすくなる理由

  • 量が減る:食べる量が減れば、そこに含まれるビタミン・ミネラルも一緒に減ります
  • 品目が減る:「主食を抜く」「乳製品や肉をやめる」「サラダだけにする」など、特定の食品グループをまるごと外すと、その食品に多い栄養素が入ってこなくなります

e-ヘルスネットの「若い女性の『やせ』と健康・栄養問題」では、令和5年の国民健康・栄養調査で、やせ(BMI18.5未満)の女性は12.2%、20〜30歳代の女性では20.2%だったと紹介されています。同じ記事では、若い女性の「やせ」が鉄欠乏など潜在的な栄養不良のリスクを高めるおそれや、将来の骨粗鬆症などのリスクにも触れています。年代ごとの食事と運動の考え方は、20代女性のダイエットの進め方にまとめています。

薬剤師トレーナーの視点では——ビタミンやミネラルは「燃やす栄養素」ではなく、食べたものを使うための「道具」です。道具を増やしても、体重の減り方が変わるわけではありません。目指したいのは「たくさん摂る」ことではなく、減らした食事でも「足りない状態にしない」ことです。


推奨量・目安量・耐容上限量とは?食事摂取基準の数字の読み方

この記事で使う数字は、厚生労働省の「日本人の食事摂取基準(2025年版)」の値です。令和7〜11年度に使われる基準で、主に健康な人が対象です。栄養素ごとに、次の指標が決められています。

  • 推奨量:ほとんどの人が必要な量を満たせる量。「この量を目指せば、まず足りる」という目安です
  • 目安量:推奨量を決めるだけのデータが足りないときに示される量。この量を摂っていれば、不足の心配はほとんどないと考えられています
  • 耐容上限量:これを超えて摂り続けると、健康障害のリスクが高まる量。「ここまでなら安全に多く摂れる」という目標ではありません

耐容上限量の中には、サプリや栄養素を強化した食品からの摂取にだけ適用されるものがあります。葉酸とマグネシウムがその例で、普通の食品から摂る分には上限がありません。上限に注意が必要なのは、主に「サプリ」の場面です。

2025年版では、ダイエット中の方に関係しそうな変更もありました。鉄の耐容上限量は設定されなくなりました(ただし、貧血の治療などを除き、推奨量を大きく超える摂取は控えるべきとされています)。ビタミンB12は推奨量から目安量に変わり、ビタミンDの目安量は8.5µgから9.0µgに引き上げられました。古い資料と数字が違うことがあるのは、このためです。


ダイエット中に気をつけたいビタミン・ミネラルと、多く含む食品

まずは全体像です。30〜49歳の1日あたりの値を並べました。多く含む食品は、このあとの各項目と図で紹介します。

栄養素 主な役割 女性(30〜49歳) 男性(30〜49歳) 耐容上限量(30〜49歳女性)
ビタミンB1 糖質のエネルギー代謝に関わる 推奨量0.9mg 1.2mg 設定なし
ビタミンB2 エネルギー代謝に関わる 推奨量1.2mg 1.7mg 設定なし
ビタミンB6 たんぱく質の代謝に関わる 推奨量1.2mg 1.5mg 45mg
ビタミンB12 赤血球をつくる・神経の働き 目安量4.0µg 4.0µg 設定なし
葉酸 赤血球をつくる 推奨量240µg 240µg 1,000µg(サプリ等由来)
ビタミンC 抗酸化、コラーゲンの生成 推奨量100mg 100mg 設定なし
ビタミンA 目の働き、皮膚や粘膜 推奨量700µgRAE 900µgRAE 2,700µgRAE
ビタミンD カルシウムの吸収、骨 目安量9.0µg 9.0µg 100µg
ビタミンE 抗酸化 目安量6.0mg 6.5mg 設定あり(本文参照)
鉄 ヘモグロビンの材料 推奨量 月経あり10.5mg/月経なし6.0mg 7.5mg 設定なし(大きく超える摂取は控える)
カルシウム 骨・歯の材料 推奨量650mg 750mg 2,500mg
マグネシウム 骨・筋肉・神経の働き 推奨量290mg 380mg 350mg(サプリ等由来)
亜鉛 味覚・皮膚・免疫の働き 推奨量8.0mg 9.5mg 35mg
ダイエット中に気をつけたいビタミン・ミネラルの役割と多く含む食品

ビタミンB1・B2・B6|主食や肉・乳製品を極端に減らすときに意識したい

B1は糖質、B2は糖質や脂質のエネルギー代謝に、B6はたんぱく質の代謝に関わります。B1は豚肉に多く、健康長寿ネットによると豚ヒレの赤身には100gあたり1.32mg含まれます(30〜49歳女性の推奨量は0.9mg)。玄米やごまにも含まれます。B2はレバー・のり・納豆・乳製品、B6はかつお・まぐろなどの魚やブロッコリーに多い栄養素です。

糖質を控えて肉や乳製品も避ける、という組み合わせは、B群の摂れる食品が一度に減りやすい形です。主食を減らすなら、主菜(肉・魚・卵・大豆製品)は抜かないのが基本です。たんぱく質源の選び方はたんぱく質を軸にした食材選びでも紹介しています。

葉酸・ビタミンB12|赤血球をつくる栄養素。B12は植物性食品にほとんどない

葉酸とB12は、どちらも赤血球をつくるのに必要です。葉酸はのり・レバー・緑の野菜・豆類に多く、B12はしじみ・あさり・レバー・卵・チーズなどに含まれます。B12は一部の海藻などを除き、植物性の食品にはほとんど含まれないため、肉・魚・卵・乳製品をまとめて控える食べ方では不足に注意が必要です。

ビタミンC|推奨量は100mg。野菜・果物・いもから摂れる

ビタミンCは抗酸化の働きやコラーゲンの生成に関わります。推奨量は男女とも1日100mgです。健康長寿ネットによると、100gあたり赤ピーマンは170mg、ブロッコリーは140mgと、野菜だけでも推奨量に近づけます。キウイなどの果物、じゃがいもなどのいも類にも含まれます。植物性の食品に含まれる鉄(非ヘム鉄)の吸収を高める働きもあり、鉄と組み合わせて摂る意味があります。

耐容上限量は設定されていませんが、健康長寿ネットの解説では、通常の食品以外から1日1g以上を摂ることは推奨できないとされています。

ビタミンやミネラルを含む肉・魚・卵・大豆製品・野菜・きのこ・海藻などの食材

ビタミンD・A・E(脂溶性ビタミン)|油を極端に控えると供給源も減る

ビタミンDはカルシウムの吸収を助け、骨に関わります。鮭やしらす干しなどの魚、きくらげ・干ししいたけ、卵黄に多く、日光(紫外線)を浴びると皮膚でもつくられるため、e-ヘルスネットは日光を過度に避けすぎないよう呼びかけています。目安量は男女とも9.0µg、耐容上限量は100µgです。

ビタミンAは目の働きや皮膚・粘膜に関わります。レバー・うなぎ・卵黄のほか、にんじんなどの緑黄色野菜に多いβカロテンも、体内でビタミンAに変わります。健康長寿ネットによると、βカロテンからはビタミンAの過剰は起こらないとされます。一方、レバーやサプリから摂るビタミンAは、摂りすぎると過剰になることがあります。

ビタミンEは抗酸化に関わり、アーモンド(100gあたり約30mg)や植物油に多く含まれます。通常の食事で不足することはまれとされます。耐容上限量は女性で650〜700mg(年齢で異なる)です。e-ヘルスネットは、Eだけをサプリで過剰に摂ると、ビタミンCとEの抗酸化のバランスが崩れるおそれがあるとしています。

油をほぼゼロにするような極端な制限をすると、これら脂溶性ビタミンの供給源も減ります。脂質は「なくす」より「選ぶ」と考えましょう。

鉄|月経のある女性は推奨量10.5mg。ダイエット中に特に気をつけたいミネラル

鉄は、酸素を運ぶヘモグロビンや、筋肉の中のミオグロビンの材料です。月経のある30〜49歳女性の推奨量は10.5mgで、月経のない女性(6.0mg)や同年代の男性(7.5mg)より多く必要です。食事量を減らす時期と重なると、足りなくなりやすい栄養素です。

  • ヘム鉄:レバー・赤身の肉・かつおなどの魚に含まれる。吸収されやすい
  • 非ヘム鉄:小松菜・納豆・ひじき・あさりなどに含まれる。ビタミンCやたんぱく質(肉・魚など)と一緒に摂ると吸収が高まる
  • 吸収を下げるもの:お茶やコーヒーに含まれるタンニン、ほうれん草のシュウ酸など(健康長寿ネット「鉄」)

前述のとおり、耐容上限量がなくなったことは「いくら摂ってもよい」という意味ではありません。月経のある時期の過ごし方は、月経のある時期の食事と運動にまとめています。

カルシウム・マグネシウム|乳製品を抜くダイエットは要注意

カルシウムは骨と歯の材料です。推奨量は女性650mg、30〜49歳の男性750mgです。健康長寿ネットによると、令和元年の国民健康・栄養調査では、20歳以上の1日の平均摂取量は女性494mg、男性503mgで、推奨量を下回っていました(平均値なので、一人ひとりが不足しているとは限りません)。「カロリーが気になるから牛乳とヨーグルトをやめる」と、さらに差が開きやすくなります。乳製品のほか、小魚・大豆製品・小松菜・海藻も供給源です。

マグネシウムは骨・筋肉・神経の働きに関わり、推奨量は30〜49歳の女性で290mgです。海藻・大豆製品(きな粉・納豆)・玄米などに多く含まれます。骨が気になり始める年代の食事は、50代のダイエットの食事と筋トレでも扱っています。

亜鉛|かき・赤身肉・大豆製品から

亜鉛は、味覚や皮膚、免疫の働きに関わります。30〜49歳の推奨量は女性8.0mg、男性9.5mgです。かきは100gあたり14mg前後と特に多く、牛の赤身肉・豚レバー・ごま・きな粉にも含まれます。肉や魚介を大きく減らすと、摂れる量が減りやすいミネラルです。


不足のサインとして知られている症状と、気になるときの相談先

健康長寿ネットやe-ヘルスネットで、欠乏症として知られている症状を整理しました。ただし、多くは長い期間・強く不足したときの症状です。疲れやすさや肌荒れ、口内炎には、睡眠不足やストレス、ほかの病気など栄養以外の原因も多く、症状だけで「何が足りないか」は判断できません。表は「当てはまったら◯◯不足」と判定するためのものではありません。

栄養素 不足が続いたときに知られている症状
ビタミンB1 食欲の低下、疲労感・だるさ。重い場合は脚気など
ビタミンB2 口内炎・口角炎・舌炎、脂漏性皮膚炎など
ビタミンB6 皮膚炎・舌炎・口内炎、貧血など
葉酸・ビタミンB12 赤血球がうまくつくれない貧血(巨赤芽球性貧血)。B12ではしびれなど
ビタミンC 壊血病(皮下出血など)
ビタミンA 暗いところで見えにくくなる(夜盲症)、皮膚・粘膜の乾燥
ビタミンD 骨がもろくなる(骨軟化症)。高齢者では骨折のリスク
鉄 鉄欠乏性貧血(疲れやすい、息切れ、顔色が悪い、立ちくらみ、爪の変化など)
カルシウム 長い期間の不足で骨粗鬆症(特に閉経後の女性)
マグネシウム 不整脈、筋肉のけいれんなど
亜鉛 味覚の異常、皮膚炎など

こんなときは、自己判断せず医療機関へ

  • 疲れやすさ・息切れ・立ちくらみが続いている
  • 食事量を大きく減らしていて、月経が止まった・乱れた
  • 思っていた以上に体重が急に減った
  • しびれや、味がわかりにくいなど、いつもと違う感覚が続く

このような場合は、かかりつけの医師など医療機関で相談してください。検査をするかどうかや、原因が栄養なのかどうかは医師が判断します。「たぶん鉄不足だから」と自己判断でサプリを大量に足すのはおすすめしません(理由はサプリの摂りすぎと飲み合わせで説明します)。


食事での補い方|1食の組み立てと吸収のコツ

栄養素を1つずつ数えながら食べるのは現実的ではありません。食事の「形」をそろえるほうが、結果的に多くの栄養素を拾えます。

主食・主菜・副菜に、乳製品と果物をそろえる

  • 主食(ご飯・パン・麺):量は調整しても、ゼロにしない。玄米や雑穀を混ぜるとB1やマグネシウムも摂りやすい
  • 主菜(肉・魚・卵・大豆製品):毎食1品。鉄・亜鉛・B群・B12の主な供給源
  • 副菜(野菜・きのこ・海藻・いも):1食に1〜2品。ビタミンC・葉酸・カルシウム・マグネシウム
  • 乳製品・果物:1日のどこかで。カルシウムとビタミンC

いわゆる「定食の形」です。食事全体のエネルギー量や、たんぱく質・脂質・炭水化物の配分はPFCバランスの基本、たんぱく質の摂り方は女性のためのたんぱく質ガイドで詳しく解説しています。

主食・主菜・副菜に果物をそろえた1食の例

食べ合わせ・調理のコツ

  • 鉄はビタミンCや肉・魚と一緒に:「納豆+卵+ブロッコリー」「あさりの味噌汁+野菜のおかず」など
  • 濃いお茶・コーヒーは食事と少し時間をずらす:タンニンが非ヘム鉄の吸収を下げるためです。食事中の1杯を水や麦茶に替えるのも一案です
  • 脂溶性ビタミンは油を使う料理で:にんじんやかぼちゃは炒め物や、ごま・ナッツを使った和え物に
  • 水溶性ビタミンは汁ごと:B群やCは水に溶け出すので、スープや味噌汁にして汁まで飲むと無駄が出にくくなります

コンビニ・外食での選び方

コンビニでも「定食の形」はつくれます。たとえばおにぎり(できれば雑穀や鮭入り)+サラダチキンやゆで卵+カット野菜やサラダ+ヨーグルト。麺類だけ、パンだけで済ませる日が続くと、主菜と副菜が抜けやすくなります。外食では、丼ものや麺類の単品より、小鉢がつく定食を選ぶと品目が増えます。

間食を使うなら、ヨーグルト・チーズ(カルシウム)、小袋のナッツ(ビタミンE・マグネシウム)、ゆで卵(B12)、果物(ビタミンC)などが候補です。選び方はダイエット中の間食の選び方でも紹介しています。

1日の組み立ての例

  • 朝:ご飯、納豆、卵焼き、わかめの味噌汁、キウイ(B群・鉄・葉酸・カルシウム・ビタミンC)
  • 昼:雑穀おにぎり、豚肉と野菜の炒め物、ブロッコリーのサラダ(B1・B6・ビタミンC・マグネシウム)
  • 間食:ヨーグルト、アーモンド少量(カルシウム・ビタミンE)
  • 夜:ご飯、焼き鮭、小松菜のおひたし、ひじきの煮物、あさりの味噌汁(ビタミンD・鉄・B12・カルシウム)

量は目標や活動量で変わるため省いています。数日〜1週間ほど食べたものを記録すると、「乳製品がほぼない」「主菜が抜ける日が多い」といった偏りに気づきやすくなります。記録には食事記録アプリも便利です。


サプリで補う前に|摂りすぎと薬との飲み合わせ

食事で補うのが基本です。ここでは、サプリを使う場合に薬剤師の立場から特に気をつけてほしい点だけを取り上げます。サプリの種類や保健機能食品の違い、選び方は、ダイエットサプリの種類と選び方で詳しく解説しています。

耐容上限量があるのはどの栄養素?

この記事で取り上げた中で耐容上限量があるのは、ビタミンA・D・E・B6、葉酸(サプリ等由来)、カルシウム、マグネシウム(サプリ等由来)、亜鉛です。30〜49歳女性の推奨量(目安量)と並べると、次のようになります。

30〜49歳女性のビタミン・ミネラルの推奨量と耐容上限量

健康長寿ネットでは、摂りすぎたときに起こりうることとして、次のような例が挙げられています。

  • ビタミンA:頭痛。長く続くと脱毛や食欲不振など
  • ビタミンD:血液中のカルシウムが高くなる(高カルシウム血症)、腎臓の働きの低下
  • ビタミンE:出血しやすくなる
  • ビタミンB6:大量に摂ると感覚神経の障害
  • 葉酸:B12不足による貧血を見えにくくする
  • カルシウム:高カルシウム血症や泌尿器系の結石。鉄や亜鉛の吸収を妨げる
  • マグネシウム:サプリなどで下痢。腎臓の働きが低下している人は高マグネシウム血症
  • 亜鉛:長く多く摂ると銅の欠乏
  • 鉄:長く摂りすぎると体に鉄がたまる。鉄のサプリで便秘や胃の不快感

国立健康・栄養研究所の「『健康食品』の安全性・有効性情報」では、カルシウムとビタミンDのサプリを表示より多く摂り続け、腎臓の働きが悪くなった事例が紹介されています。同じページでは、サプリは特定の成分が濃縮されているため、通常の食品よりもいっそう過剰摂取に注意が必要だとしています。

マルチビタミン+単体サプリ+強化食品の「重複」に注意

消費者庁は、錠剤・カプセル状の製品は過剰摂取になりがちだとして、複数を重ねて使わないよう呼びかけています。たとえば「マルチビタミン」に「鉄のサプリ」、さらに「ビタミン入りの飲料やシリアル」を重ねると、同じ成分を知らないうちに何重にも摂っていることがあります。

  • 表示されている1日の摂取目安量を守る
  • 自己判断で量を増やさない
  • 使っている製品と量を記録する(健康食品手帳やメモ)
  • 体調の変化を感じたら使うのをやめ、医師・薬剤師に相談する

薬剤師トレーナーの視点では——サプリで本当に怖いのは、不足よりも「重複」です。1つ1つの製品は表示どおりでも、マルチビタミン、単体のサプリ、栄養素を強化した食品が重なると、上限に近づく成分が出てきます。新しく足す前に、今使っているものの成分表示を並べて見る。それだけで防げる失敗は少なくありません。

薬を飲んでいる方へ|サプリを始める前に飲み合わせの確認を

食品やサプリが、薬の働きに影響することがあります。よく知られている例が、血液を固まりにくくする薬ワルファリンとビタミンKの関係です。医薬品医療機器総合機構(PMDA)の「くすりQ&A」によると、ワルファリンはビタミンKの働きを妨げることで効果を発揮するため、ビタミンKを多く含む納豆やクロレラ、青汁は控えるよう指導されます。ビタミンKの多い緑の葉の野菜を、一度に大量に食べ続けることも控えるよう案内されています。

ほかにも、ミネラルのサプリは一部の薬の吸収に影響することがあり、飲む時間をずらす必要がある薬もあります。どの組み合わせが問題になるかは薬によって違うため、消費者庁や国立健康・栄養研究所も、薬を飲んでいる方は自己判断で健康食品を併用せず、医師・薬剤師に相談するよう呼びかけています。

薬剤師トレーナーの視点では——持病の薬を飲んでいる方は、サプリを始める前に、お薬手帳とサプリの現物(または成分表示の写真)を持って、薬局で一言相談してください。個別の可否は、処方内容を知っている主治医や薬剤師が判断するのが確実です。


この記事を書いたRBDジム(熊本市南区)について

ここからは、この記事を運営している当ジムの紹介です。

「食事を減らしているけれど、栄養が足りているか分からない」「サプリを足す前に、食事の形を見直したい」。そんな悩みを、運動と一緒に相談できる場所があります。

RBDジムは、東大薬学部卒・薬剤師のトレーナーが指導する、熊本市南区出仲間のパーソナルジムです。運動と食事について「なぜそうするのか」を説明しながら進め、リバウンドしにくい設計を目指した食事管理を、卒業後も自分で続けられる形でお伝えしています。管理栄養士も在籍しています。

  • 食事・栄養指導:全コースに含まれます
  • 安全面:持病・服薬・既往歴は問診票で伺い、持病のある方には主治医の運動許可をお願いしています
  • 所在地:〒862-0963 熊本県熊本市南区出仲間9-5-10 スペーシアビル4F(南熊本駅から車で約5分/駐車場2台)
  • 料金:回数券制 12回88,000円/18回118,000円/24回148,000円(すべて税込・店舗とオンライン共通)。入会金不要・自動更新なし
  • 受け方:マンツーマン・複数名・オンライン
  • 体験:体験・カウンセリングは無料(店舗は60〜90分程度、オンラインは60分)。押し売りはしません
熊本市南区出仲間のRBDジムの店内

指導の中身はパーソナルジムの食事指導の中身、料金・アクセスはRBDジムの店舗案内、熊本以外にお住まいの方はオンラインパーソナルのご案内をご覧ください。なお、体の症状が気になる方は、まず医療機関にご相談ください。

RBDジムの無料体験・カウンセリングのご予約
Web予約:HotPepper Beauty
電話:080-5259-3762(受付11:00〜21:00/月曜定休)

サプリを増やす前に、食事の形を整える。まずは無料カウンセリングで、お悩みをお聞かせください。


ビタミン・ミネラルとダイエットについてよくある質問

Q. ビタミンを摂れば痩せますか?

A. ビタミンに体重を減らす働きがあるわけではありません。ビタミンB群のように、糖質・脂質・たんぱく質をエネルギーとして使う過程に関わるものはありますが、多く摂ればそれだけ体重が減るという関係ではありません。ダイエット中は「不足させない」ことを目標にするのが現実的です。

Q. マルチビタミンを飲んでいれば、食事は気にしなくていいですか?

A. サプリは食事の代わりにはなりません。食事からは、たんぱく質や食物繊維なども一緒に摂れます。使う場合は、ほかのサプリや強化食品との重複に注意してください。

Q. 鉄のサプリは飲んだほうがいいですか?

A. 貧血が心配な場合は、サプリを選ぶ前に医療機関で相談するのがおすすめです。原因が鉄なのか、ほかにあるのかは検査をしないとわかりません。耐容上限量は設定されていませんが、治療などを除き、推奨量を大きく超える摂取は控えるべきとされています。

Q. 妊娠を考えています。葉酸はどうすればいいですか?

A. 食事摂取基準では、妊娠を計画している女性や妊娠の可能性がある女性は、胎児の神経管閉鎖障害のリスクを減らすために、通常の食品以外の食品から葉酸を1日400µg摂ることが望まれるとされています。妊娠中・授乳中の方や持病のある方は、医師に相談してください。運動と食事の考え方は妊活中の運動と食事にまとめています。

Q. 糖質制限や16時間断食をしているときに、気をつけたい栄養はありますか?

A. 主食を減らすときは、玄米・雑穀、豚肉、大豆製品などビタミンB1を含む食品を意識すると、B1が偏りにくくなります。食事の回数を減らす方法では、1回の食事に主菜・副菜・乳製品がそろっているかを確認しましょう。進め方の注意は糖質を控えるときの食事のルールと16時間断食を試すときの注意点で解説しています。


まとめ|ビタミン・ミネラルは「痩せるため」ではなく「不足させないため」に

  • 役割:ビタミン・ミネラルは食べたものを使うための道具や材料。多く摂っても体重が減るわけではない
  • 気をつけたい栄養素:食事を減らすと、特に鉄(月経のある30〜49歳女性は推奨量10.5mg)やカルシウム(女性650mg)が足りなくなりやすい
  • 補い方:主食・主菜・副菜に乳製品と果物。鉄はビタミンCや肉・魚と一緒に
  • サプリ:耐容上限量と重複に注意。薬を飲んでいる方はお薬手帳を持って医師・薬剤師に相談
  • 症状が続くとき:自己判断でサプリを足さず、医療機関へ

必要な量は年齢・性別・体の状態で変わり、ダイエットの進み方にも個人差があります。まずは1週間、食べたものを振り返り、抜けている食品グループがないかを確認するところから始めてみてください。


主な参考・出典

  • 厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2025年版)」策定検討会報告書 https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_44138.html (ビタミン(脂溶性) https://www.mhlw.go.jp/content/10904750/001316466.pdf / ビタミン(水溶性) https://www.mhlw.go.jp/content/10904750/001316467.pdf / ミネラル(多量) https://www.mhlw.go.jp/content/10904750/001316468.pdf / ミネラル(微量) https://www.mhlw.go.jp/content/10904750/001316469.pdf)
  • 厚生労働省「日本人の食事摂取基準」 https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/kenkou/eiyou/syokuji_kijyun.html
  • 厚生労働省 e-ヘルスネット「ビタミン」 https://kennet.mhlw.go.jp/information/information/dictionary/food/ye-027.html
  • 厚生労働省 e-ヘルスネット「鉄」 https://kennet.mhlw.go.jp/information/information/dictionary/food/ye-022.html

文責

白木 勝也
RBDジム オーナー・トレーナー
東大薬学部卒・薬剤師国家資格保有。熊本市南区を拠点に、理論に基づいた「リバウンドしにくい設計を目指したメソッド」で多くの女性のボディメイクをサポート。

 

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