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【男性向け】オンラインパーソナルトレーニング|自宅で筋肉はつく?増量・減量の設計

2026.10.06
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「健診で腹囲を指摘された。でも、せっかくの筋肉まで落ちるのは嫌だ」「自重トレを1年続けてきたのに、体が大きくならない」「平日は21時を過ぎないと時間が取れない」——オンラインパーソナルトレーニングを調べている男性の多くは、こうした事情を抱えているのではないでしょうか。メンズ向けのオンラインパーソナルを探して比較記事を読んでも、出てくるのは「おすすめ◯選」ばかりで、自分の目的にどう合わせればいいのかは分かりにくいものです。

結論を3つ、先にお伝えします。①男性がオンラインで体を変えるとき、「増量」と「減量」では、食事も筋トレの組み方も逆になります。②自宅でも筋肉を大きくすることは狙えますが、それは「限界近くまでの負荷」「量の積み上げ」「食事」の3つがそろったときです。③だから選ぶときは、ランキングの順位より「増量と減量の両方を設計できるか」を確かめてください。

書いているのは、熊本市南区でパーソナルジムを運営し、オンライン指導も行っているRBDジムです。トレーナーは東京大学薬学部を卒業した薬剤師です。この記事では、国の基準(日本人の食事摂取基準・身体活動ガイド)→研究→ご自身の数字の順で、増量と減量の設計を整理します。他社の名前を挙げて比べることはしません。

先にお断りしておきます。この記事では「◯kg痩せる」「筋肉が◯kg増える」とは書きません。紹介する研究の多くは、ボディビルダーやアスリート、若い男性など特定の人を対象にしたもので、一般の男性にそのまま当てはまるわけではありません。結果には個人差があります。持病のある方・服薬中の方(降圧薬や糖尿病の薬など)は、運動や食事を変える前に主治医に相談してください。


目次

結論|男性のオンラインパーソナルは「増量か減量か」で設計が逆になる

上位の比較記事では、男性向けの選び方として「目的に合ったトレーニングか」「食事指導があるか」が挙がっています。どちらも正しい観点です。ただ、目的が増量なのか減量なのかで、その中身がどう変わるかまでは書かれていません。この章では、その違いを1つの表にまとめます。

増量と減量で、何が逆になるか

表1:増量と減量の設計の比較

項目 減量(体脂肪を落とす) 増量(体を大きくする)
エネルギー収支 摂取<消費。ただし不足を大きくしすぎない 摂取>消費。必要量より約10〜20%多くとする考え方がある
体重を変えるペースの目安 週に体重の0.5〜1%程度(競技前のボディビルダーが対象のレビュー) 週に体重の0.25〜0.5%程度(初級〜中級者。ボディビルダーが対象のレビュー)
たんぱく質 増量期より多めにする考え方がある 体重1kgあたり1.6〜2.2g/日を示すレビューがある
トレーニング量 減らさずに保つ(筋肉を残すための刺激) 少しずつ増やしていく
確認する指標 腹囲・体重の推移・扱える重さや回数が保てているか 体重の推移・腹囲が増えすぎていないか・回数や負荷の伸び
食事指導で見ること 何を減らすか・飲み会のある週の組み立て 何を足すか・食べられない日の補い方

(出典:Helms ER, et al. 2014/Iraki J, et al. 2019/Murphy C & Koehler K. 2022。詳しくは各章で紹介します)

男性の増量と減量の設計の違いを比較した表

表を見ると、エネルギー収支の向きが逆で、それに合わせてペース・トレーニング量・確認する指標も変わることが分かります。同じ「男性向けプログラム」でも、増量の人と減量の人に同じ食事と同じメニューを渡すのでは、どちらかに合わなくなります。

共通しているのは、どちらの場合も筋トレは続けるという点です。減量中は筋肉を残すため、増量中は増えた体重を脂肪ばかりにしないためです。違うのは「食事の向き」と「体重を動かす速さ」です。

なぜ「減らしながら大きくする」は難しいのか

「お腹を落としながら、胸や腕は大きくしたい」——男性からいちばん多く聞く希望かもしれません。気持ちはよく分かります。ただ、研究を見ると、両方を同時に大きく進めるのは難しいことが示されています。

筋トレとエネルギー不足を組み合わせた研究をまとめたメタ分析では、エネルギーが足りない状態で筋トレを続けると、除脂肪量(体重から脂肪を除いた量。筋肉のほか、水分や骨なども含む)の増加が妨げられた一方、筋力の伸びは妨げられなかったと報告されています。さらに、1日あたり約500kcalの不足で、除脂肪量の増加が見られなくなったとされ、著者は、減量中に除脂肪量を守りたい人は1日500kcalを超える不足を避けるべきだと述べています(Murphy C & Koehler K. Scand J Med Sci Sports, 2022)。

つまり、食事を減らせば減らすほど、筋肉を大きくする方向の変化は起きにくくなります。減量中の筋トレの役割は「筋肉を大きくする」より「筋肉を残す」と考えたほうが、期待と結果のずれが小さくなります。

例外として語られる「同時に起きる」ケースの読み方

一方で、「減量しながら筋肉が増えた」という研究もあります。若い男性(各群20名)が4週間、必要量より約40%少ない食事で週6日の筋トレと高強度インターバルトレーニングを行った試験では、たんぱく質を体重1kgあたり2.4g/日とった群は、1.2g/日の群より除脂肪量が増え(+1.2kg 対 +0.1kg)、体脂肪も多く減った(-4.8kg 対 -3.5kg)と報告されています(Longland TM, et al. Am J Clin Nutr, 2016)。

ただしこれは、4週間・管理された食事・週6日の高強度トレーニングという、かなり厳しい条件の試験です。対象も若い男性に限られ、30〜50代の会社員が自宅で同じことを再現できるとは限りません。「同時に起きることもある」は、狙って再現できる約束ではありません。だから設計としては、「いまはどちらを優先するか」を先に決めるほうが現実的です。


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数字で見る、30〜50代男性の体と運動の現状

「自分だけがお腹が出てきたわけではない」——国の統計を見ると、そう感じる方も多いはずです。ここでは、厚生労働省の「令和6年 国民健康・栄養調査」(2025年12月公表)から、男性の数字を拾います。不安をあおるためではなく、自分の位置を知るための材料として読んでください。

30〜50代男性の3人に1人以上が「肥満」の区分

表2:男性の体と生活習慣の数字(令和6年 国民健康・栄養調査)

項目 男性の値
肥満者(BMI25以上)の割合・20歳以上 32.4%(女性は19.3%)
年代別の肥満者の割合 20代21.0%/30代34.3%/40代35.8%/50代38.3%/60代33.6%/70歳以上29.4%
運動習慣のある者の割合 男性全体38.5%。30代・40代はいずれも23.4%で最も低い
歩数の平均(20〜64歳) 8,564歩
生活習慣病のリスクを高める量を飲酒している者 13.9%(50代19.1%/60代21.6%)
たんぱく質の摂取量の平均(20歳以上) 78.0g/日

※運動習慣のある者=1回30分以上の運動を週2回以上、1年以上続けている人。生活習慣病のリスクを高める量=男性で純アルコール1日40g以上。

男性の年代別の肥満者の割合(令和6年 国民健康・栄養調査)

この表から読み取れることを、統計の言い方でまとめます。

  • 30〜50代の男性では、3人に1人以上が肥満(BMI25以上)の区分にあたると報告されています。割合は20代から50代にかけて上がっていきます
  • 30代・40代の男性で運動習慣がある人は、4人に1人以下です。仕事や子育てで時間が取りにくい年代と重なります
  • たんぱく質の摂取量の平均は1日78.0gで、成人男性の推奨量(65g)を平均では上回っています。ただし、足りているかどうかは体重と目的によって変わります(増量・減量の章で詳しく扱います)

なお同じ調査では、糖尿病が強く疑われる人の割合が男性で17.7%と報告されています。健診の数字が気になり始めた方は、運動や食事を変える前に、まず医療機関の判断を受けてください。

「体重」だけでなく「腹囲」を見る理由

減量を考える男性に、私たちが最初にお勧めしているのは体重と一緒に腹囲を測ることです。

メタボリックシンドロームの診断基準では、へその高さで測った腹囲が男性85cm以上(女性は90cm以上)であることを必須項目とし、そのうえで血清脂質・血圧・空腹時血糖のうち2項目以上が当てはまる場合に診断されるとされています(厚生労働省 e-ヘルスネット「メタボリックシンドロームの診断基準」)。診断は医療機関が行うものですが、男性の基準として腹囲が最初に置かれていることは、体重の数字だけを追わない理由になります。

体重と腹囲の両方を記録すると、何が減っているのかを推測しやすくなります。

国が勧める運動量と、オンライン指導の役割

厚生労働省の「健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023」では、成人に次のことを推奨しています(推奨シート:成人版)。

  • 歩行またはそれと同等以上の強度の身体活動を1日60分以上(1日約8,000歩以上に相当)
  • 息が弾み汗をかく程度の運動を週60分以上
  • 筋力トレーニングを週2〜3日
  • 座りっぱなしの時間が長くなりすぎないように注意する

同じガイドの情報シートでは、筋力トレーニングには自重で行う腕立て伏せなどの運動も含まれると整理されています。

ここで考えたいのは、オンラインのセッションが週1〜2回だったとしても、週2〜3日の筋トレと毎日の歩行をどう埋めるかです。セッションの時間だけで体が変わるわけではありません。セッションのない日に何をするか、どのくらい歩くかまで含めて組み立てることが、オンライン指導の大きな役割だと私たちは考えています。


まず決める|増量・減量・維持、どこから始めるか

増量と減量の設計が逆になる以上、最初に「どちらから始めるか」を決める必要があります。ここが曖昧なままだと、食べる量を増やすべきか減らすべきか、毎日迷うことになります。

男性が増量・減量・維持のどこから始めるかを決める判断フロー

判断の材料は、大きく3つです。

  1. 体の状態: 腹囲、体脂肪が多めかどうか(鏡で見たお腹まわり、ベルトの穴の位置でも構いません)
  2. 目的: 見た目を変えたいのか、体力をつけたいのか、健診の数字が気になるのか
  3. 生活の条件: 運動できる時間帯、飲み会の頻度、食事を自分で用意するのか家族が用意するのか

お腹が気になるなら、まず減量から(筋トレは続ける)

腹囲が気になり始めた方、ベルトの穴が年々外側に移っている方は、まず減量から始めるのが一般的な考え方です。

このとき大事なのは、減量=食事を減らして筋トレをやめる、ではないことです。前の章で見たとおり、エネルギーが不足すると筋肉は増えにくくなります。それでも筋トレを続けるのは、筋肉を残すためです。腹囲が落ち着いてから増量に移るほうが、脂肪の上に筋肉を重ねるより、見た目の変化も分かりやすくなります。

細身で体を大きくしたいなら、増量から(食べられる量の把握から)

「食べても太らない」「自重トレを続けているのに体が大きくならない」という細身の方は、増量から始めるのが基本です。

ただし、最初にするのは「たくさん食べる」ことではありません。いま自分が1日にどのくらい食べているかを把握することです。食べているつもりでも、実際に記録してみると、忙しい日は昼を抜いていた、夜が遅いので量が少なかった、ということがよくあります。現状が分からないまま「多めに食べる」と決めても、どのくらい多くすればよいかが決まりません。

どちらとも言えないなら、まず「維持」で動く習慣を作る

体重も腹囲も気になるほどではないが、体力が落ちた気がする。どちらを選べばよいか分からない——という方は、まず「維持」から始めて構いません。

体重は大きく変えず、週2〜3日の筋トレと毎日の歩行を習慣にすることを目標にします。30〜40代の男性で運動習慣がある人は4人に1人以下でした。まず続けられる形を作ること自体が、次の段階への準備になります。数か月続けると、扱える重さや回数、体の見た目が変わり、「次は増量にしよう」「少し絞ろう」と判断しやすくなります。

時期を区切って切り替える考え方

ボディビルの世界では、体を大きくする時期(増量期・オフシーズン)と、体脂肪を落とす時期(減量期)を分けて考えるのが一般的です。一般の男性がそこまで厳密にする必要はありませんが、「いまは増量の時期」「この期間は減量」と区切る考え方は役に立ちます。

  • 期間を決める: 「この3か月は減量」のように、見直す時期を先に決めておきます
  • 切り替える基準を決める: 腹囲がここまで来たら維持に移る、体重の増え方が速すぎたら増量のペースを落とす、など
  • 維持の時期を挟む: 減量のあとすぐ増量に移るのではなく、体重を保つ期間を置くと、食事の量を戻す練習になります

薬剤師トレーナーの視点では——私たちは初回のカウンセリングで、目標体重より先に「これまでに続いた運動は何ですか」とお聞きしています。学生時代に部活動をしていた男性は多いのですが、社会人になってから続かなかった理由は人それぞれです。時間なのか、疲れなのか、一人だと気が乗らないのか。薬剤師の仕事でも、「1日3回」の飲み方が続かない方に、ただ頑張ってくださいとは言いません。生活のどこなら続くのかを聞いて、主治医と相談しながら形を考えます。運動も同じで、増量か減量かを決める前に、続いた行動から設計を始めるほうが、結果として長く続くと考えています。


減量の設計|筋肉を残しながら体脂肪を落とす

ここからは、減量と増量のそれぞれについて、具体的な設計を見ていきます。まずは減量です。目標は「体重を落とす」ではなく「体脂肪を落として、筋肉はできるだけ残す」ことです。

エネルギー収支:不足は作るが、作りすぎない

体脂肪を落とすには、とるエネルギーより使うエネルギーが多い状態(エネルギー不足)を作る必要があります。ここまでは多くの方がご存じだと思います。

問題は不足の大きさです。前述のメタ分析では、1日約500kcalの不足で除脂肪量の増加が見られなくなったと報告されていました(Murphy C & Koehler K. 2022)。これは「500kcalまでなら筋肉が増える」という意味ではありません。不足を大きくするほど、筋肉を守るのは難しくなるという方向を示したものと読むのが自然です。

男性に多いのが、「早く結果を出したい」と、いきなり夕食の主食を抜き、飲み会も断り、毎日走り始めるパターンです。最初の1〜2週間は体重がよく減りますが、仕事の忙しさが戻った途端に続かなくなる、という話をよく聞きます。減らす量は、続けられる範囲で決めることが、減量の設計の出発点です。

ペースの目安:体重の週0.5〜1%(研究の対象に注意)

どのくらいの速さで体重を落とせばよいかについては、参考になる研究があります。

競技前のボディビルダーを対象にした栄養のレビューでは、筋肉を残すために、体重の週0.5〜1%程度の減量ペースが推奨されています(Helms ER, et al. J Int Soc Sports Nutr, 2014)。また、エリートアスリート24名を、週に体重の0.7%ずつ減らす群と1.4%ずつ減らす群に分けた試験では、ゆっくり減らした群は除脂肪量が2.1%増えた一方、速く減らした群では変化がなかったと報告されています(Garthe I, et al. Int J Sport Nutr Exerc Metab, 2011)。

どちらも、ボディビルダーやエリートアスリートという、トレーニングを積んだ人が対象です。一般の男性にそのまま当てはまるわけではありません。ただ、「速く落とすほど得、ではない」という方向は、私たちが現場で感じていることとも合っています。

体重70kgの方に当てはめると、週0.5〜1%は1週間に350〜700g程度です。数字にすると、思ったよりゆっくりだと感じる方が多いのではないでしょうか。これを目標の数字にする必要はありません。「1週間で2kgも3kgも落とすのは、速すぎる側の可能性がある」と判断するための物差しとして使ってください。

たんぱく質:国の推奨量を出発点に、研究の範囲を知る

減量中のたんぱく質について、まず国の基準から見ます。

厚生労働省の「日本人の食事摂取基準(2025年版)」では、成人男性(18〜64歳)のたんぱく質の推奨量は1日65gです。また、エネルギー全体に占める割合の目標量は、18〜49歳で13〜20%、50〜64歳で14〜20%とされています。令和6年の調査では、男性の平均摂取量は78.0gでした。

これは一般の成人の健康を保つための基準です。筋トレをしながら減量する場合については、研究で別の範囲が示されています。国際スポーツ栄養学会(ISSN)の見解では、運動する人の多くは体重1kgあたり1.4〜2.0g/日で足りるとされ、そのうえで、減量期にはそれより多めにとることが除脂肪量の維持に役立つ可能性があると述べられています(Jäger R, et al. J Int Soc Sports Nutr, 2017)。前の章で紹介した4週間の試験(Longland TM, et al. 2016)も、厳しいエネルギー不足のなかでは、たんぱく質が多い群のほうが除脂肪量の面で有利だったことを示しています。

表3:減量中のたんぱく質を考える順番

段階 何を見るか 内容
①国の基準 日本人の食事摂取基準(2025年版) 成人男性の推奨量は1日65g
②研究の範囲 ISSNの見解(2017) 運動する人の多くは体重1kgあたり1.4〜2.0g/日。減量期は多めにする考え方がある
③自分の数字 いまの食事の記録 体重・目的・食事の内容から、どこまで増やすかを決める

量だけでなく、分け方も考えます。ISSNの見解では、1回あたり体重1kgあたり0.25g、または20〜40gのたんぱく質を、3〜4時間ごとに分けてとることが推奨されています。朝はコーヒーだけ、昼は麺類、夜にまとめて肉、という男性は多いのですが、その場合は朝や昼に卵・乳製品・魚などを足せるかを考えます。トレーニングの前後に何を食べるかや、1日の総量の考え方はトレーニング後の食事と1日のたんぱく質の総量で詳しく扱っています。

筋トレは「減らさない」:筋肉を残すための刺激

減量中は疲れやすく、トレーニングの量を減らしたくなります。しかし、減量中こそ筋トレの量はできるだけ保つのが基本です。

エネルギーが不足している状態で、体が筋肉を残しておく理由になるのは、筋肉を使い続けていることです。重さや回数を増やすのは難しくても、それまで扱っていた重さや回数を保てているかを確認します。減量の途中で扱える重さや回数が大きく落ちてきたら、エネルギー不足が大きすぎるか、睡眠や回復が足りていない合図かもしれません。その場合は、ペースを落とすことを検討します。

飲み会・外食がある週の考え方

働く男性の減量で、避けて通れないのが飲み会と外食です。令和6年の調査では、生活習慣病のリスクを高める量(純アルコール1日40g以上)を飲酒している男性は13.9%、50代では19.1%と報告されています。

飲み会があるたびに「今週は失敗した」と考えると、減量は続きません。私たちがお勧めしているのは、1日単位ではなく1週間単位で収支を見る考え方です。

  • 飲み会の日が分かっているなら、その前後の日の食事を少し軽くする(ただし、前日に極端に抜くことはしない)
  • 飲み会の席では、たんぱく質を含むつまみを先に選ぶ(焼き鳥、刺身、枝豆、冷ややっこなど)
  • 飲む量の上限を、行く前に決めておく
  • 翌日の体重の増加は、水分や塩分の影響も大きいので、1日で判断しない

飲酒量そのものについては、健診の結果や体調によって判断が変わります。肝臓の数値などを指摘されている方は、医師の指示を優先してください。

確認する指標:体重・腹囲・扱える重さ

減量中に確認する指標は、次の3つです。

  1. 体重の推移: 毎日測っても構いませんが、1日ごとの増減ではなく、1〜2週間の平均の流れで見ます。体重は水分や食事の量、塩分の影響で、日によって上下します
  2. 腹囲: 週に1回、同じ条件(朝・へその高さ・息を吐いたとき)で測ります
  3. 扱える重さや回数: 筋トレの記録が保てているかを見ます。筋肉を残せているかどうかを推測する目安の一つになります

3つを並べて見ると、「体重は止まっているが腹囲は減っている」「体重は減っているが、扱える重さも大きく落ちている」といった状況が読み取れます。1つの数字だけで判断しないことが、筋肉を残す減量のコツです。

なお、「運動はせず、食事の見直しだけで減量したい」という方には、運動なし・食事指導だけで減量する場合で、その効果と限界を整理しています。


増量の設計|脂肪をつけすぎずに体を大きくする

次は増量です。「とにかく食べて、とにかく鍛える」と考えられがちですが、増量にも速さの目安と中身の設計があります。

エネルギー:必要量より約10〜20%多く

体を大きくするには、使うエネルギーより多くとる状態(エネルギー余剰)を作ります。ボディビルダーの増量期(オフシーズン)の栄養をまとめたレビューでは、必要なエネルギー量より約10〜20%多くとることが目安として示されています(Iraki J, et al. Sports, 2019)。

ここで大事なのは、「多めに」の幅が思ったより小さいことです。たとえば1日に必要なエネルギーが2,500kcalの人なら、10〜20%は250〜500kcalほどです。食事1回分を丸ごと足すほどではなく、間食を1回足す、主食を少し増やす程度の差です。

ペースの目安:体重の週0.25〜0.5%(初級〜中級者)

同じレビューでは、体重を増やすペースとして、初級〜中級者で週に体重の0.25〜0.5%を目安にし、トレーニング経験を積んだ上級者ではさらに控えめにすることが示されています(Iraki J, et al. 2019)。

体重70kgの方なら、1週間に175〜350g程度です。減量のペース(週0.5〜1%)と比べると、増量のほうがゆっくりであることが分かります。

表4:体重を変えるペースの目安(体重70kgの場合)

  週あたりの割合 体重70kgなら1週間で 出典の対象
減量 体重の0.5〜1% 約350〜700g 競技前のボディビルダー(Helms ER, et al. 2014)
増量 体重の0.25〜0.5% 約175〜350g ボディビルダーの増量期・初級〜中級者(Iraki J, et al. 2019)
増量と減量で体重を変えるペースの目安の比較

なぜ増量はゆっくりなのでしょうか。筋肉が増える速さには限りがあるためです。食べる量を大きく増やして体重を速く増やしても、筋肉が同じ速さで増えるわけではなく、増えた分の多くは体脂肪になりえます。トレーニング経験が長い人ほど筋肉が増える余地は小さくなるため、上級者ほど控えめなペースが勧められているわけです。

たんぱく質:1.6〜2.2g/kgの範囲と「それ以上は上乗せが小さい」という報告

増量期のたんぱく質について、前述のレビューでは体重1kgあたり1.6〜2.2g/日を、1回あたり0.40〜0.55g/kgとして1日3〜6回に分けることが示されています(Iraki J, et al. 2019)。体重70kgなら、1日112〜154g程度です。

一方で、筋トレ中のたんぱく質補給の効果をまとめたメタ分析(49研究・1,863人)では、たんぱく質の補給は除脂肪量と筋力の伸びを上乗せしたものの、1日の総摂取量が体重1kgあたり約1.6gを超えると、それ以上の上乗せは見られなかったと報告されています(Morton RW, et al. Br J Sports Med, 2018)。日本人の食事摂取基準(2025年版)の報告書も、筋トレをしている成人で1.6g/kg/日以上とっても除脂肪量の上乗せは得られない可能性が高いことに触れています。

この2つは矛盾しているわけではありません。約1.6g/kgを1つの目安にし、そこから先は個人差や食事のとりやすさで幅を持たせる、と読むのが自然です。「多ければ多いほど筋肉がつく」わけではない、という点は押さえておいてください。

なお、食事摂取基準(2025年版)では、たんぱく質の耐容上限量(とりすぎによる健康への害を避けるための上限)は、根拠が十分でないため設定されていません。同じ報告書では、上限がないことが多くとるほど健康によいという意味ではない、という趣旨にも触れられています。

「とにかく食べる」の落とし穴

増量でよくある失敗が、たんぱく質を意識しないまま、食べる量だけを増やすことです。

食事摂取基準(2025年版)の報告書でも紹介されている研究に、若い成人がエネルギーを過剰にとった試験があります。この試験では、たんぱく質が体重1kgあたり0.68g/日の食事では除脂肪量が減り、1.8g/日の食事では増えたと報告されています(Bray GA, et al. JAMA, 2012)。同じようにエネルギーを多くとっても、中身によって増えるものが変わりうるということです。

ラーメンと丼もので量を増やせば、体重は増えます。ただ、それで増えるのが筋肉なのか脂肪なのかは別の問題です。増量の食事では、「何を足すか」を先に決めます。

トレーニング量を少しずつ増やす

増量期は、食事と同時にトレーニングの量も少しずつ増やしていく必要があります。

週あたりのトレーニング量と筋肉の増え方の関係を調べたメタ分析(15研究・34群)では、1部位あたりの週のセット数が多いほど、筋肉の増加が大きくなる「量と反応」の関係が見られ、1セット増えるごとに増加率は約0.37%上がったと報告されています(Schoenfeld BJ, et al. J Sports Sci, 2017)。

「たくさんやればやるほどよい」ということではなく、回復できる範囲で、週ごとに量か負荷を少しずつ上げていくのが増量期の設計です。同じメニューを同じ回数でずっと続けていると、食べる量を増やしても、体はそれ以上大きくなる理由を持ちません。週に何回、どの部位を鍛えるかは筋トレは週何回が適切かにまとめています。

食べられない人の工夫

細身の男性からよく聞くのが、「そもそも量が食べられない」という悩みです。無理に1回の量を増やすと、胃が重くなって次の食事が入らなくなります。

  • 回数を分ける: 3食を4〜5回に分け、1回の量を増やしすぎない
  • 間食を「食事の一部」として扱う: おにぎり、ヨーグルト、ゆで卵、牛乳など、手軽に用意できるものを決めておく
  • 食べる時間を決める: 仕事中に昼を抜きがちな方は、まず昼食を確保することから
  • 記録して、週単位で体重の変化を見る: 増え方がペースの目安より遅ければ少し足し、速ければ少し戻す

特定の食品やサプリメントに頼る必要はありません。ふだんの食事の量と回数をどう組み立てるかが、増量の食事の中心です。

薬剤師トレーナーの視点では——増量でも減量でも、たんぱく質を増やす話になると「体に悪くないですか」とよく聞かれます。前述のとおり、食事摂取基準(2025年版)では根拠が十分でないためにたんぱく質の耐容上限量は設定されていませんが、それは「いくらとっても大丈夫」という意味ではありません。そのうえで、腎臓の病気や、健診で腎機能の数値を指摘されている方は、たんぱく質の量を自分の判断で増やさず、先に主治医に相談してください。降圧薬や糖尿病の薬などを服用している方も、食事の量や運動の強さを大きく変える前に、主治医に伝えておくことをお勧めします。食事が変わると、体重や血圧、血糖の動きが変わり、薬の調整が必要になる場合があるためです。私たちは薬の知識をふまえて配慮が必要な点を整理しますが、運動してよいか、食事をどこまで変えてよいかを判断するのは主治医です。


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【検証】自宅・軽い器具で、男性は筋肉を大きくできるのか

男性読者がいちばん気にしているのは、おそらくここです。ジムのように重いバーベルやマシンがない自宅で、本当に筋肉は大きくなるのでしょうか。

軽い負荷と重い負荷を比べた研究

軽い負荷と重い負荷の筋トレを比べた21研究のメタ分析では、筋肉の大きさの増え方は同程度だった一方、最大挙上重量(1回だけ持ち上げられる最大の重さ。1RM)は重い負荷のほうが有利だったと報告されています(Schoenfeld BJ, et al. J Strength Cond Res, 2017)。ただし、どちらもすべてのセットを限界(それ以上反復できないところ)まで行った条件での比較です。

この研究と、自宅の自重トレーニングでどこまでできるかについては、器具なしの自宅で負荷を作る方法で詳しく扱っています。この記事では、男性に特化した研究を1つ紹介します。

トレーニング経験のある男性49名の試験

トレーニング経験のある若い男性49名を対象にした12週間の試験があります。参加者は、1RMの30〜50%の重さで20〜25回行う群と、75〜90%の重さで8〜12回行う群に分かれ、どちらも限界までトレーニングしました。

その結果、除脂肪量と筋線維(筋肉を作る細い線維)の太さの増加に、群のあいだで差はなかったと報告されています。1RMについては、ベンチプレスでのみ重い負荷の群の伸びが大きかったとされています(Morton RW, et al. J Appl Physiol, 2016)。

この研究で大事なのは、対象が筋トレ初心者ではなく、経験のある男性だったことです。「軽い重さで効くのは初心者だけ」と思われがちですが、限界まで回数をこなせば、経験者でも筋肉の増え方に差が出なかったという結果は、自宅でトレーニングする男性にとって心強い材料です。ただし、この試験はバーベルやマシンなどの器具を使って行われたもので、自宅の自重トレーニングをそのまま調べたものではありません。参考にするのは「軽い負荷でも、限界まで追い込めるか」という条件の部分です。

表5:経験のある男性49名の試験の条件と結果(Morton RW, et al. 2016)

  軽い負荷の群 重い負荷の群
重さ 1RMの30〜50% 1RMの75〜90%
回数 20〜25回 8〜12回
共通の条件 限界まで行う・12週間 限界まで行う・12週間
除脂肪量・筋線維の太さ 群のあいだで差なし 群のあいだで差なし
1RM ベンチプレスでは重い負荷の群が大きく伸びた (同左)
軽い負荷と重い負荷の筋トレを比べた男性49名の研究の条件と結果

自宅で筋肉を大きくするための3つの条件

ここまでの研究から、自宅で筋肉を大きくするための条件は、次の3つにまとめられます。

  1. 限界近くまで追い込める負荷を用意できること: 20〜25回で限界に近づく負荷なら、軽めでも筋肉への刺激になりえます。逆に、50回やっても余裕がある種目では、限界に届くまでに時間がかかりすぎます
  2. 週ごとに量か負荷を上げ続けられること: 同じ回数・同じ重さのままでは、体が変わる理由がなくなります
  3. 増量なら、食事でエネルギーを足すこと: トレーニングだけ頑張っても、エネルギーが足りなければ体は大きくなりにくいことは、前の章で見たとおりです

たとえば腕立て伏せなら、手は肩の真下よりやや外側につき、膝をつけずに行い、頭からかかとまでが一直線のまま(お尻が上がったり、腰が落ちたりしない)、胸が床に近づくところまで下ろします。これを20回以上楽にこなせるようになったら、下ろす動きをゆっくりにする、手の幅を変える、足を台に乗せるなどして、限界に近づく回数を保つ工夫をします。

頭からかかとまで一直線の姿勢で腕立て伏せをする男性(真横から)

それでも対面が向く男性

一方で、オンラインより対面のほうが向いている男性もいます。

  • ベンチプレスやスクワットなど、高重量の挙上記録そのものを伸ばしたい方: 1RMは重い負荷のほうが伸びやすいと報告されており、重い負荷を安全に扱うには器具と補助が必要です
  • 高重量の種目のフォームを、補助をつけた状態で身につけたい方: 画面越しでは、限界に近い重さでの補助はできません

これはオンラインの質の問題ではなく、器具と補助が必要かどうかという構造の問題です。目的がここにある方には、私たちも対面をお勧めしています。

自宅で足りなくなったとき、何を足すか

自重のトレーニングを続けていくと、特に脚や背中で「回数を増やしても限界に届かない」段階が来ることがあります。そのときは、器具を1つ足すことを考えます。たとえば、重さを変えられるダンベルや、強さの違うトレーニングチューブです。

いまのメニューのどこで負荷が足りなくなっているかを見てから、それを補う1つを選びます。自重のまま負荷を上げる方法(片側ずつ行う、テンポを遅くするなど)は、前述の器具なしの記事にまとめています。


【検証】「テストステロンを上げる筋トレ」は筋肉を増やす近道か

男性向けの筋トレ情報を調べると、「テストステロン(男性ホルモンの一種)を上げる筋トレ」「男性ホルモンを増やす食事」といった言葉をよく目にします。本当に、ホルモンを意識した筋トレが筋肉を増やす近道なのでしょうか。

運動直後のホルモンの上下と、筋肉の増え方

前の章で紹介した、経験のある男性49名の試験(Morton RW, et al. 2016)では、ホルモンについても調べられています。この研究では、運動の直後に上がるとされるホルモン(テストステロンなど)の上昇幅と、筋肉の増え方や筋力の伸びとのあいだに、相関は見られなかったと報告されています。著者は、運動直後の全身のホルモンの上昇は、筋肉量や筋力の伸びと関係がなく、それを示すものでもないと結論づけています。

つまり、少なくともこの研究の範囲では、「運動の直後にホルモンがどれだけ上がったか」で、筋肉の増え方は説明できなかったということです。

この研究は、ホルモンが体にとって大事ではない、と言っているわけではありません。ホルモンは体のさまざまな働きに関わっています。言えるのは、筋トレのメニューを選ぶときに「ホルモンが上がりそうかどうか」を基準にする根拠は弱い、ということです。

設計で見るべきは「負荷・量・食事・睡眠」

では、何を基準に設計すればよいのでしょうか。ここまでの研究をふまえると、次の4つになります。

  • 負荷: 限界近くまで追い込めているか
  • 量: 週あたりのセット数を、回復できる範囲で積み上げているか
  • 食事: 増量ならエネルギーとたんぱく質が足りているか、減量なら不足が大きすぎないか
  • 睡眠: 回復の時間が取れているか

睡眠については、ホルモンの話とは別に考えても、疲れが残ったままでは、限界近くまで追い込むことも、量を積み上げることも難しくなります。平日の帰りが遅い男性ほど、トレーニングの時間を確保するために睡眠を削りがちです。設計のなかに睡眠の時間を入れておくことも、オンライン指導で見ていく項目の一つです。

気になる症状があるときは

「疲れやすい」「やる気が出ない」「体の変化が気になる」といった症状から、男性ホルモンのことを調べ始める方もいると思います。その場合は、筋トレやサプリメントで何とかしようとする前に、医療機関(泌尿器科など)に相談してください。症状の原因は人によってさまざまで、運動や食事の問題とは限りません。

薬剤師トレーナーの視点では——「この食品で男性ホルモンが増える」「このサプリでテストステロンが上がる」という情報は、ネットにたくさんあります。私たちがこうした話をしないのは、根拠が十分でないことを断定すると、読む方の判断を誤らせるからです。薬は、効果も副作用も、試験で確かめられた範囲でしか説明しません。トレーニングや食事の説明も、同じであるべきだと考えています。ホルモンにかかわる症状が気になる場合、それを判断するのは医師です。私たちは診断も治療もしません。できるのは、医療機関で確認すべきことと、トレーニングと食事の設計で取り組めることを分けて整理することです。


画面越しで、男性の指導はどこまでできるか

オンラインのパーソナルトレーニングで、どこまで効果を期待できるかの条件は、オンラインパーソナルは効果が出ないのか、条件別の整理で詳しくまとめています。ここでは、男性の増量・減量に関わる要点だけを挙げます。

画面越しでできること、難しいこと

表6:画面越しの指導でできること・難しいこと

できること 難しいこと
種目ごとにカメラの位置を変えてもらい、フォームを確認する 触って姿勢を直す
回数・テンポ・休息を指示し、限界近くまで追い込むペースを作る 限界に近い高重量での補助
食事の記録を見て、週ごとに量を調整する 床の滑りや器具の状態を手で確かめる
体重・腹囲・回数の記録をもとに、増量・減量のペースを見直す 息づかいや顔色の細かな変化を対面と同じように見る

フォームの確認は、カメラの位置しだいです。スクワットなら真横、左右の傾きを見るなら正面というように、種目ごとに向きを変える必要があります。一方で、限界に近い重さでの補助は、画面越しではできません。だからこそ、自宅では補助がなくても安全に限界近くまで行える種目を選ぶことが前提になります。

夜の時間帯に受けられるかが、続くかどうかを分ける

30代・40代の男性で運動習慣がある人は、23.4%でした。この年代は、仕事の責任が重くなり、子育ても重なる時期です。時間が取れないことは、運動が続かない理由として最も分かりやすいものの一つだと考えられます。

オンラインの利点は、移動の時間がいらないことです。帰宅して着替えれば、そのままセッションを始められます。ただし、対応している時間帯は事業者によって違います。平日の21時以降しか空かない方は、その時間に継続して枠が取れるかを、契約の前に確認してください。夜しか時間が取れない男性にとっては、時間帯の条件が合うかどうかが、続くかどうかを分ける大きな要素になりえます。

平日の夜に自宅でスマートフォンを使いオンラインのセッションを受ける男性

男性がオンラインパーソナルを選ぶときに確認したいこと

ここまで読んでいただいた方には、「おすすめ◯選」の順位よりも、自分の目的に合う設計ができるかどうかのほうが大事だと感じていただけたのではないでしょうか。ここでは、男性が選ぶときに確認したい項目を、増量・減量の設計という観点でまとめます。他社の名前は挙げません。

表7:男性が選ぶときに確認したい7項目

# 確認したいこと なぜ確認するか
1 増量と減量の両方の設計に対応しているか 片方しか想定していないプログラムでは、目的が変わったときに合わなくなる
2 体重を変えるペースを一緒に決めるか 「1か月で◯kg」と結果を約束されたら注意。ペースは個人差が大きい
3 食事指導が含まれるか、別料金か 増量も減量も、差がつくのは食事の側
4 ライブの1対1か、録画中心か 限界近くまでの追い込みやペースの見直しは、人が見ているほうが調整しやすい
5 受けたい時間帯(平日夜・早朝)に継続して枠が取れるか 時間が取れないことが、続かない大きな理由になりうる
6 負荷が足りなくなったときの次の手があるか 器具の追加や対面への切り替えなど、行き詰まったときの選択肢
7 ホルモン・サプリについて断定しないか 根拠の弱い断定をする説明は、ほかの説明の信頼性も下げる

1と2|「両方の設計」と「ペース」を聞く

体験やカウンセリングで、「いまは減量したいのですが、そのあと体を大きくしたくなったら、どう変えますか?」と聞いてみてください。食事・トレーニング量・確認する指標がどう変わるかを具体的に答えられるかどうかで、増量と減量の両方を想定しているかが分かります。

ペースについては、「どのくらいの速さで体重を変えていきますか?」と聞きます。望ましいのは、こちらの生活や体の状態を聞いたうえで、体重の推移を見ながら調整すると答えることです。会ってすぐの段階で「3か月で◯kg」と数字を約束される場合は、根拠を確認してください。

3と4|食事指導の中身と、指導の形

食事指導が含まれるかどうかに加えて、誰が、どのくらいの頻度で見るのかも確認します。料金の相場や比べ方は料金の相場と内訳にまとめています。また、「オンラインパーソナル」という名前でも、リアルタイムの1対1から録画配信中心のものまで形はさまざまです。違いは録画配信とリアルタイム指導の違いで整理しています。

5〜7|時間帯・次の手・説明の誠実さ

時間帯は、自分が受けたい曜日と時刻を具体的に伝えて、その時間に継続して枠が取れるかを聞きます。次の手については、「自宅の負荷で足りなくなったら、どうしますか?」と聞いてみてください。

ホルモンやサプリの話は、こちらから聞かなくても出てくることがあります。「この食事で男性ホルモンが増えます」のような断定が出てきたら、その説明の根拠を聞くことをお勧めします。

体験の場でそのまま使える質問文と、返ってきた答えの読み方は、体験で聞く質問と、答えの見分け方に詳しくまとめています。


RBDジムの場合

ここまで書いてきた確認項目を、当ジムに当てはめます。この記事の時点で確認が取れていることだけを書きます。

表8:確認項目への当ジムの答え(2026年10月時点)

確認したいこと 当ジムの場合
増量・減量の設計 オンラインは回数券制のオーダーメイドです。増量・減量・維持のどこから始めるかを、カウンセリングで一緒に決めます
最初に聞くこと 初回のカウンセリングで「これまでに続いた運動」と生活をお聞きします
食事指導 全コースに食事・栄養指導が含まれます。管理栄養士が在籍しています
料金 12回88,000円/18回118,000円/24回148,000円(すべて税込)。入会金は0円、年会費もありません
1回の時間 1回の時間は固定していません。そのため、1時間あたりの料金で他社と並べることはできません
時間帯 オンラインのセッションは21時以降や早朝もご相談いただけます
体験 オンラインは体験・カウンセリング60分が無料(カウンセリング30分+体験30分)。その場でのご契約は不要です
次の手 熊本近郊にお住まいなら、対面とオンラインを組み合わせられます(決まったプラン名はなく、カウンセリングで組みます)。熊本近郊以外の方は、立ち上げからオンラインで組みます

いくつか補足します。

増量と減量の設計について。表1で見たように、増量と減量では、エネルギー収支・ペース・たんぱく質・トレーニング量・確認する指標が逆になります。一律のプログラムでは対応しにくいからこそ、当ジムのオンラインはオーダーメイドで組んでいます。そして、どちらの場合も差がつくのは食事の側です。全コースに食事・栄養指導を含めているのは、そのためです。

高重量の記録を伸ばしたい方へ。ベンチプレスやスクワットの挙上記録そのものが目的なら、私たちもオンラインより対面をお勧めします。熊本近郊の方は、当ジムの店舗での対面の体験(500円)もご利用いただけます。熊本で通う男性向けの選び方は熊本で男性がパーソナルジムを選ぶポイントにまとめています。熊本から遠い方は、お近くでバーベルを扱える環境を探すほうがよい場合もあります。


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入会金0円/体験・カウンセリングは無料/全国どこからでも受講できます

よくある質問(FAQ)

Q. メンズ向けのオンラインパーソナルと、一般のオンラインパーソナルは違うのですか?

A. 名前よりも、中身が目的に合わせて設計されているかが大事です。この記事で見てきたように、設計を大きく変えるのは性別よりも「増量か減量か」の違いです。男性向けとうたっていても、減量しか想定していないプログラムもありえます。目的を伝えたときに、食事とトレーニングの組み方がどう変わるかを確認してください。

Q. 40代・50代からでも筋肉はつきますか?

A. 年齢に関係なく、筋トレを続けることで筋力や筋肉に変化が出る可能性はあります。ただ、この記事で紹介した研究の多くは、若い男性やアスリートが対象でした。また、たんぱく質の補給の効果をまとめたメタ分析では、年齢が上がるほど補給による上乗せは小さかったと報告されています(Morton RW, et al. 2018)。どのくらい変わるかは人によって違うため、断定はできません。持病や服薬のある方は、始める前に主治医に相談してください。

Q. お腹を落としながら、筋肉もつけられますか?

A. 条件によっては起こりえますが、狙って再現できるとは言えません。筋トレとエネルギー不足を組み合わせた研究のメタ分析では、1日約500kcalの不足で除脂肪量の増加が見られなくなったと報告されています(Murphy C & Koehler K. 2022)。減量しながら除脂肪量が増えた試験もありますが、4週間・週6日の高強度トレーニングという厳しい条件でした(Longland TM, et al. 2016)。いまはどちらを優先するかを決めるほうが、設計しやすくなります。

Q. プロテインは必要ですか?

A. 食事から必要な量のたんぱく質をとれるなら、必ずしも使う必要はありません。ISSNの見解でも、運動する人が1日に必要なたんぱく質をふだんの食品からとることは可能だとしたうえで、補助食品は質と量を確保するための実用的な方法の一つと位置づけられています。忙しくて食事で補いにくい場面の選択肢の一つ、と考えてください。この記事では、製品の選び方は扱っていません。

Q. 飲み会が多くても減量できますか?

A. 1日単位ではなく、1週間単位で収支を見ることで、飲み会と減量を両立させている方はいます。飲み会の前後の食事を少し軽くする、つまみはたんぱく質を含むものから選ぶ、飲む量の上限を先に決めておく、といった工夫です。厚生労働省の国民健康・栄養調査では、男性で純アルコール1日40g以上を「生活習慣病のリスクを高める量」として集計しています。健診で肝臓の数値などを指摘されている方は、医師の指示を優先してください。

Q. 自宅に器具がなくても始められますか?

A. 始められます。自重のトレーニングでも、限界近くまで追い込めれば筋肉への刺激になりえます。続けるうちに負荷が足りなくなったら、ダンベルやチューブを1つ足すことを考えます。詳しくは器具なしの自宅で負荷を作る方法をご覧ください。

Q. 平日の夜しか時間がありません。

A. 当ジムのオンラインのセッションは、21時以降や早朝もご相談いただけます。他社を選ぶ場合も、受けたい曜日と時刻に、継続して枠が取れるかを契約の前に確認してください。


まとめ|男性のオンラインパーソナルは「何を選ぶか」より「増量か減量か」を先に決める

男性がオンラインパーソナルトレーニングで体を変えるときのポイントを、3つにまとめます。

  • 増量と減量では、設計が逆になる。エネルギー収支の向き、体重を変えるペース(減量は週0.5〜1%、増量は週0.25〜0.5%が研究で示された目安)、トレーニング量の扱いが変わります。どちらの場合も筋トレは続けます
  • 自宅でも筋肉を大きくすることは狙える。ただし、限界近くまでの負荷・量の積み上げ・食事の3つがそろったときです。高重量の記録を伸ばしたいなら、対面が向いています
  • 選ぶときは、順位より設計を確かめる。増量と減量の両方に対応しているか、ペースを一緒に決めるか、食事指導が含まれるか、受けたい時間帯に枠が取れるかを見てください

もう一つ付け加えると、減量のあとは「維持」の時期まで設計することが大切です。当ジムのメソッドが、リバウンドしにくい設計を目指しているのも、期間が終わったあとも自分で続けられる食事の考え方を持ち帰っていただくことをゴールにしているからです。

※本記事は一般的な情報提供であり、個別の診断・治療や効果の保証をするものではありません。結果には個人差があります。引用した研究の多くは、ボディビルダー・アスリート・若い男性など特定の人を対象にしたもので、一般の男性にそのまま当てはめられるものではありません。持病のある方・服薬中の方は、運動や食事を変える前に主治医の判断を優先してください。


増量でも減量でも、まずは設計から|RBDジムのオンラインパーソナル

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  • オンラインの体験・カウンセリング60分は無料(カウンセリング30分+体験30分)。その場でのご契約は不要です
  • 回数券制・オーダーメイド。12回88,000円/18回118,000円/24回148,000円(すべて税込)。全コースに食事・栄養指導が含まれ、入会金は0円、年会費もありません
  • 21時以降や早朝のセッションもご相談いただけます
  • 東大薬学部卒・薬剤師のトレーナーが担当し、管理栄養士も在籍しています(持病や服薬のある方は、主治医に確認したうえでご相談ください)
  • ご予約: LINE・お問い合わせフォーム・お電話(080-5259-3762/受付11:00〜21:00・月曜定休)
  • オンラインの詳細・お申し込み: 増量・減量どちらの設計にも対応するオンラインパーソナル(料金と流れ)

熊本市やその近郊にお住まいの方は、〒862-0963 熊本県熊本市南区出仲間9-5-10 スペーシアビル4Fの店舗で、対面と組み合わせることもできます。なお、上記の「無料」はオンラインの体験・カウンセリングについてのご案内で、店舗での対面の体験は500円です。

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主な参考・出典(2026年10月時点)

公的機関

  • 厚生労働省「令和6年 国民健康・栄養調査結果の概要」(2025年12月2日公表) https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_66279.html / 概要PDF https://www.mhlw.go.jp/content/10900000/001603146.pdf
  • 厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2025年版)」策定検討会報告書 https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_44138.html / たんぱく質 https://www.mhlw.go.jp/content/10904750/001316462.pdf

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文責

白木 勝也
RBDジム オーナー・トレーナー
東大薬学部卒・薬剤師国家資格保有。熊本市南区を拠点に、理論に基づいた「リバウンドしにくい設計を目指したメソッド」で多くの女性のボディメイクをサポート。

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