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オンラインパーソナルトレーニングの解約・返金|クーリングオフは申込みの経路で変わる

2026.10.06
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「ビデオ通話のカウンセリングで勧められて、その日のうちに申し込んだ。3回受けてみたけれど、子どもの生活リズムが変わって、続けられそうにない。8日以内なら、クーリングオフできるのだろうか」——オンラインパーソナルトレーニングの解約・返金を調べている方の中には、こうした状況の方もいるのではないでしょうか。

結論を3つ、先にお伝えします。

  1. パーソナルトレーニングは、オンラインでも特定商取引法の「特定継続的役務提供」(エステ・語学教室など7つの役務)に入っていません。そのため、法律で一律に決まった8日間のクーリングオフ(法律上の表記は「クーリング・オフ」)や、解約料の上限はありません。
  2. ただし、申込みの経路によっては別のルールが関係する可能性があります。Webフォームだけなら「通信販売」の申込みの取消し、ビデオ通話のカウンセリングで勧められたなら「電話勧誘販売」のクーリング・オフが関係することがあります。
  3. 途中解約と返金額は「規約」が出発点ですが、規約がすべてではありません。記録を残し、金額の根拠の説明を求め、早めに相談窓口(188)を頼ってください。

書いているのは、熊本市南区でパーソナルジムを運営し、オンライン指導も行っているRBDジムです。私たちも解約の申し出を受け取る側の事業者なので、話がこじれにくい伝え方を内側から書けます。

※この記事は一般的な情報の整理であり、個別の法律相談ではありません。記載は2026年10月時点の法令と公的機関の資料にもとづいています。ご自身の契約にどう当てはまるかの判断は、消費生活センター(消費者ホットライン188)や弁護士へご相談ください。

この記事は、早見表→申込みの経路ごとの扱い→途中解約と返金額→手続きの5ステップ→カード払いの場合、の順に進みます。ご自身に関係する章だけ読んでも大丈夫です。


目次

結論|オンラインパーソナルの解約・返金は「申込みの経路」と「規約」で決まる

「解約できるか」「いくら戻るか」の答えは、どうやって申し込んだかと、契約書や規約に何が書かれているかで変わります。まずは手元で、次の3つを確かめてください。

まず確認する3つのこと

  1. どうやって申し込んだか: Webフォームだけで完結したのか、ビデオ通話のカウンセリングで勧められたのか、店舗に呼ばれたのか。「最後に押したのがWebのボタンだった」だけで結論を出さず、申し込むと決めたきっかけがどこにあったかまで思い出します
  2. 契約書・規約・申込み画面は手元にあるか: 契約書のPDF、規約のURL、申込み完了メール、マイページの契約内容、画面のスクリーンショット
  3. どの方法で支払ったか: 一括払いか、カードの1回払いか、分割・リボ払いか、ショッピングローンか。支払い方法で使える手段が変わります

申込みの経路で分ける早見表

表1:申込みの経路ごとの早見表

申込みの経路 関係しうるルール 最初にやること
Webフォームだけで申し込んだ 通信販売(クーリング・オフはない。最終確認画面の表示義務と、申込みの取消し) 申込み直前の画面に解約の条件が書かれていたかを確かめる
ビデオ通話のカウンセリングで勧められて申し込んだ 電話勧誘販売に当たる可能性(当たれば書面受領から8日間のクーリング・オフ) 通話の日時と勧誘の内容をメモし、8日を待たずに188へ
販売の目的を告げられずに店舗などへ呼び出されて契約した 訪問販売に当たる可能性 呼び出された経緯をメモし、188へ
いずれにも当たらない 規約と、民法・消費者契約法 規約の解約条件を読み、返金額の根拠を確認する
オンラインパーソナルの申込みの経路で分ける解約ルールの判定フロー

「関係しうる」「可能性」という言い方は、わざとそうしています。どのルールに当たるかは取引の経緯で判断され、この表だけでは決まりません。どの章を読めばよいかと、最初の一手を見つける地図として使ってください。

「クーリングオフ」「途中解約」「返金保証」は別のもの

表2:クーリング・オフ・途中解約・返金保証の違い

言葉 何か 根拠
クーリング・オフ 一定の期間内なら、理由を問わず契約をやめられる制度 法律(対象となる取引の類型が決まっている)
途中解約(中途解約) 契約の途中でやめること。精算の方法が問題になる 規約と、民法・消費者契約法など
返金保証 事業者が独自に設けている返金の約束 その事業者の規約(条件は事業者ごとに違う)

「8日以内ならクーリングオフで全額戻る」と考えがちですが、法律のクーリング・オフは法律が対象と決めた取引でだけ使える制度です(事業者が規約で独自に同じような制度を設けている場合は、その規約によります)。オンラインパーソナルでは、申込みの経路によって関係するかどうかが分かれます。


オンラインパーソナルでクーリングオフは使える?申込みの経路で変わる3つのケース

前提|パーソナルトレーニングは「特定継続的役務提供」の7役務に入らない

特定商取引法の「特定継続的役務提供」の対象は、エステティック・美容医療(期間1か月超・金額5万円超)と、語学教室・家庭教師・学習塾・パソコン教室・結婚相手紹介サービス(期間2か月超・金額5万円超)の7つです(消費者庁 特定商取引法ガイド「特定継続的役務提供」)。インターネットなどで提供される場合も広く含まれるため、オンラインの語学教室は対象になりえますが、パーソナルトレーニングは、オンラインでも対面でも7つに入っていません。

よくある誤解を1つ正しておきます。「期間2か月超・5万円超なら、パーソナルジムもクーリング・オフの対象」という説明を見かけることがありますが、これは語学教室などの要件です。条件を満たしても、パーソナルトレーニングがそれだけで対象になるわけではありません。福岡市も「クーリング・オフ制度や中途解約権が定められていないため、解約条件などは、契約書や規約に従うことになるので注意が必要です」と案内しています(福岡市「パーソナルジムの契約」、令和4年9月8日)。

東京都の消費者被害救済委員会は2023年に、パーソナルトレーニング契約を7役務に追加するよう国に要望していますが、2026年10月時点で7役務は変わっていません。対面の施術を含む契約など、扱いが変わる例外は7役務と、訪問販売に当たる例外のくわしい解説にまとめています。

ケース1|Webフォームだけで申し込んだ →「通信販売」になりうる

サイトを見て申込みフォームだけで契約したなら、その取引は特定商取引法の「通信販売」に当たることがあります。通信販売には、サービス(役務)の提供も含まれます。

通信販売には、クーリング・オフの制度がありません(国民生活センター「クーリング・オフ」)。「8日間の返品」のルールはありますが、条文上の対象は商品や特定権利の売買で(特定商取引法第15条の3)、サービスの契約には及びません。

ただし、話はそこで終わりません。Webで申し込ませる場合、事業者には「最終確認画面」の表示義務があります(同法第12条の6。2022年6月施行)。申込みボタンを押す画面に、分量(回数など)、対価、支払いの時期と方法、提供の時期、申込み期間の定め、そして契約の申込みの撤回又は解除に関する事項を表示しなければならないとされています(消費者庁 特定商取引法ガイド「通信販売」)。

この表示に、①事実と違う表示があった、②表示すべき事項がなかった、③申込みになると分からない表示だった、④誤解させる表示があった——といった問題があり、それで誤認して申し込んだ場合は、申込みを取り消せる場合があるとされています(同法第15条の4)。解除を妨げるために事実と違うことを告げることも禁止されています(同法第13条の2)。

行動としては、「申込み時に何が表示されていたか」を確かめます。スクリーンショットがなくても、申込み完了メールやマイページに申込み内容や規約へのリンクが残っていることがあります。解約の条件が書かれていなかった、または書かれていた内容と実際の扱いが違うと感じたら、取消しが関係するかもしれません。当たるかどうかの判断は難しいので、様子を見ずに早めに188へ相談してください。申し込む前の画面の見方は、ネットで申し込む前に確認したい最終確認画面の見方で扱っています。

ケース2|ビデオ通話のカウンセリングで勧められて申し込んだ →「電話勧誘販売」に当たる可能性

ここが、オンラインパーソナルならではの論点です。

特定商取引法の「電話勧誘販売」は、事業者が電話をかけて(または一定の方法で電話をかけさせて)勧誘し、郵便などで申込みを受ける取引です(同法第2条第3項)。電話を切ったあとにWebなどで申し込んでも、電話での勧誘で申込みの意思が決まったなら該当しうるとされています(消費者庁 特定商取引法ガイド「電話勧誘販売」)。

では、ビデオ通話は「電話」なのでしょうか。消費者庁の「電話勧誘販売の解釈に関するQ&A」は、次のように説明しています。

「電話をかけ」とは、電話により通話状態に入ろうとすることをいい、インターネット回線を使って通話する形式(映像を伴う場合も含みます。)を用いた場合であっても「電話」に該当するとされています。

つまり、ビデオ通話も法律上の「電話」に当たるとする消費者庁の解釈があり、ビデオ通話のカウンセリングで勧誘を受けてそのまま申し込んだ場合は、「電話勧誘販売」に当たる可能性があります。

電話勧誘販売に当たると、事業者には法律で決められた書面を渡す義務があり、消費者はその書面を受け取った日から数えて8日以内なら、書面または電磁的記録(メールなど)でクーリング・オフができるとされています(同法第24条)。法律で決められた書面が渡されていない・記載に不備がある場合や、クーリング・オフについて事実と違うことを告げられたり威迫されたりしてクーリング・オフしなかった場合は、8日を過ぎていても行使できる場合があるとされています(消費者庁 特定商取引法ガイド「電話勧誘販売」)。

ただし、当たるかどうかは経緯によって判断されます。誰が通話を始めたか(URLを送ったのはどちらか)、もともと何のための通話だったか、その通話で何をどう勧められたか、といった点が関係します。

「自分から無料カウンセリングを予約したから対象外だろう」と考える方もいるかもしれません。法律には、申込みのために電話をかけるよう自分から請求した人を除く規定があります(同法第26条第7項第1号)。ただ、消費者庁のQ&Aは、この請求した人とは契約の申込みや締結をする意思をあらかじめ持ち、そのための電話をはっきり求めた人を意味すると説明しています。予約しただけで、直ちに除外に当たるとは限りません。一方で、予約していれば必ず対象になるとも言い切れないので、自分で判断せず相談することが大切です。

行動としては、次の3つです。

  1. ビデオ通話の日時・相手の名前・勧められた内容(コース名、「今日申し込めば割引」などの期限の言葉)をメモする
  2. 通話のURLが届いたメール・チャット・LINEのメッセージを消さずに残す
  3. 8日の期限が関係するかもしれないので、迷ったら8日を待たずにすぐ188へ

ケース3|店舗などに呼び出されて契約した →「訪問販売」の可能性

電話・メール・SNSなどで、販売の目的を告げられずに、あるいは「あなただけ特別に」など他の人より著しく有利な条件だと告げられて店舗などに呼び出され、そこで契約した場合は、訪問販売(いわゆるアポイントメントセールス)に当たる可能性があります(消費者庁 特定商取引法ガイド「訪問販売」)。自分から問い合わせて、契約の話だと分かったうえで来店した場合は、扱いが変わることがあります。詳しくは店舗での勧誘でクーリング・オフが関係するケースで整理しています。ここでも、呼び出された経緯のメモが役に立ちます。

クーリング・オフを通知するときの方法

クーリング・オフが関係しそうなときは、通知の方法にも気をつけます(国民生活センター「クーリング・オフ」)。

  • 書面(はがき可)または電磁的記録で通知する
  • はがきは特定記録郵便や簡易書留など発信の記録が残る方法で送り、両面のコピーと送付の記録を保管する
  • メールや事業者サイトの専用フォームなら、送信した画面のスクリーンショットを保存する

当たるかどうか分からない段階でも、通知の方法を含めて188で相談できます。

契約の前に、解約や返金の条件を書面で確かめておきたい方は、オンライン体験・カウンセリング(60分・無料)で気になる点をご質問ください。

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入会金0円/体験・カウンセリングは無料/全国どこからでも受講できます


途中解約はできる?返金額はどう決まる?

クーリング・オフが関係しない場合、次に考えるのは途中解約です。

オンラインパーソナルの途中解約は「規約」が出発点

前述の福岡市の案内のとおり、法律で決まった中途解約のルールがないため、解約の条件は、まず契約書や規約によります。最初に、規約の「解約」「返金」「キャンセル」の条項を読みます。

規約がどこにあるか分からない場合もあるでしょう。民法には、多数の相手と同じ内容で契約するための「定型約款」について、合意の前、または合意後相当の期間内に請求があれば、遅滞なく相当な方法で内容を示さなければならないという規定があります(民法第548条の3第1項。すでに書面やデータで渡している場合を除く)。オンラインパーソナルの規約がこれに当たるかは個別の判断ですが、「規約を見せてください」と求めることを、ためらう必要はありません。

ただし、規約がすべてではない3つの理由

規約に「返金不可」と書いてあっても、それで話が終わるとは限りません。

理由①|「いつでも解除できる」とした判断例がある
東京都の消費者被害救済委員会は、パーソナルトレーニング契約を民法上の「準委任契約」に当たると判断した事例を公表しています。民法では、委任(準委任にも準用)は「各当事者がいつでもその解除をすることができる」とされ(第651条第1項・第656条)、途中で終わったときは、すでに行った分の割合で報酬を請求できるとされています(第648条第3項)。ただし1つの事案の判断で、すべての契約が準委任になると決まっているわけではありません。

理由②|平均的な損害を超える違約金は、超える部分が無効とされている
消費者契約法第9条第1項第1号は、解除にともなう違約金などが、同種の契約の解除で事業者に生じる「平均的な損害の額」を超える場合、その超える部分を無効としています。

理由③|一方的に不利な条項は、効力が否定されることがある
消費者の利益を一方的に害する条項は無効とされ(消費者契約法第10条)、定型約款でも、相手方の利益を一方的に害する条項は合意しなかったものとみなす規定があります(民法第548条の2第2項)。

東京都の事例を短く紹介します(東京都消費者被害救済委員会「パーソナルトレーニング契約の中途解約に係る紛争」、2023年9月7日)。20代の女性が、6か月48回・約30万円のプランをクレジットカードで契約し、トレーナーの指導の下でのトレーニング中に腰を痛め、14回受けた時点で解約を申し出たところ、「一度購入したチケット料金は返金できない」と断られた事案です。委員会は契約を準委任契約に当たると判断し、消費者契約法第9条第1項第1号が適用されるとしたうえで、支払った対価から提供済みの役務の対価を引いた差額を返す内容で、あっせんによる合意に至っています。

同じ条件なら必ず返金される、という意味ではありません。それでも、「返金不可とあるから何もできない」と決めつける前に、確認や相談をする価値はあります。

返金額の計算は4つの型がある

途中解約で揉めやすいのは、「解約できるか」より「いくら戻るか」です。計算には大きく4つの型があります。以下の数字は説明のための架空の例で、RBDジムを含む特定の事業者の料金・規定ではありません。

架空の例: 24回コース 120,000円(定価なら1回6,000円のところ、コース割引で1回5,000円)。10回受けたところで解約。

表3:返金額の4つの型(架空の例)

型 計算 返金額 どこが論点になりうるか
①残回数×契約単価 120,000円 -(10回×5,000円) 70,000円 東京都の事例のあっせん内容(支払った対価から提供済みの対価を引く)に近い考え方
②受けた回数を定価で引き直す 120,000円 -(10回×6,000円) 60,000円 割引分を取り戻す形。どこまで認められるかは契約と事情による
③①から解約手数料を引く 70,000円 – 手数料7,000円(残額の10%) 63,000円 手数料が「平均的な損害」を超えないか
④「返金不可」条項 — 0円 東京都の事例では、この型の条項について差額の返還で合意した
オンラインパーソナルの途中解約で返金額が決まる4つの型(架空の例)

割引との関係では、国民生活センターの注意喚起にも「割引や特典のつくキャンペーンを契約したが、解約を申し出ると違約金を請求された」という相談が挙げられています(国民生活センター「スポーツジム等の契約トラブルにあわないために」、2024年1月24日)。②の型のように割引分をどう精算するかは、規約で確かめておきたい点です。③の「残額の10%」は例として置いた数字で、パーソナルトレーニングにエステの中途解約の上限が適用されるわけではありません。

大切なのは、どの型が正しいかを自分で決めることではなく、規約で次の3点を確認することです。

  • どの型で計算するのか(残回数か、定価で引き直すか)
  • 単価はいくらで計算するのか(契約時の単価か、定価か)
  • 手数料はいくらで、何の費用なのか

入会金、サプリメントや器具などの物販、アプリの利用料など、回数券本体以外の費用の扱いも別に確認してください。

解約料の根拠は「説明してください」と求めてよい

2023年6月施行の消費者契約法の改正で、次の2つが事業者の努力義務として定められました。

  • 解約料などを請求する際、求めに応じて算定の根拠の概要を説明するよう努める(第9条第2項)
  • 求めに応じて、解除権の行使に関して必要な情報を提供するよう努める(第3条第1項第4号)

努力義務なので、説明がないことがただちに違法になるわけではありません。それでも、「根拠を説明してください」「解約の手順を教えてください」と求めてよいという後ろ盾にはなります。

「解約手数料〇円の算定根拠の概要を、ご説明いただけますか」

「平均的な損害の額」を超えているかを消費者が自分で示すのは簡単ではありません。説明に納得できなければ、そのやり取りの記録を持って相談窓口を頼ってください。

薬剤師トレーナーの視点では——体調やけが、妊娠をきっかけに「続けられない」と感じたときは、まず無理をしないでください。運動を続けてよいか、どのくらいの強さならよいかは、主治医の判断を優先するのが基本です。そのうえで解約の話を進めるときは、①規約に「医師の診断書」などの条件がないか確認する、②受診した日付と医師から言われたことをメモしておく、の2つをしておくと話が具体的になります。福岡市が紹介する相談例にも、24回分の回数券をカードで払い、10回通ったところで妊娠が分かり解約を申し出たら、規約上返金できないと言われた、というものがあります(対面のジムの事例)。体調の事情は考慮される可能性がありますが、体調が理由なら必ず返金される、というわけではありません。だからこそ、言い出しにくさから先延ばしにせず、記録を残して早めに相談してほしいと私は考えています。


オンラインパーソナルの解約・返金の進め方|5つのステップ

オンラインの契約は、証拠のほとんどが「画面」と「メッセージ」です。その特徴を踏まえ、5つのステップで進めます。

オンラインパーソナルの解約・返金を進める5つのステップ

ステップ1|証拠を集める(オンラインは「画面」と「メッセージ」が証拠)

解約を伝える前に、手元にあるものを集めて保存します。

  • 契約書・規約(PDFや、規約ページのURLとスクリーンショット)
  • 申込み完了メール、最終確認画面のスクリーンショット(あれば)
  • マイページやアプリに表示されている契約内容(コース名・残回数)
  • ビデオ通話のカウンセリングの日時と、勧められた内容のメモ
  • 通話のURLが届いたメッセージ、チャット・LINE・メールの履歴
  • 支払いの明細(カードの利用明細、口座の引落し記録)
  • 受けたセッションの日付と回数

アプリやチャットは、退会やアカウント削除で見られなくなることがあります。解約の連絡の前に保存してください。ビデオ通話は録画が残っていないことが多いので、覚えているうちに日付つきでメモにします。

ステップ2|解約の意思を「記録が残る方法」で伝える

規約で解約の方法(フォーム、メール、アプリ内の窓口など)が決まっていれば、まずそれを使います。電話しか窓口がない場合は、日時・担当者名・話した内容をメモし、あとで同じ内容をメールでも送ると、言った・言わないになりにくくなります。

事業者の側から見ると、解約の連絡で一番助かるのは、誰の、どの契約の話なのかが1通で分かることです。情報がそろっていれば、確認も返事も早くなります。次の文例は、そのまま使える形にしてあります。

件名:契約解約のお申し出(氏名:〇〇〇〇/会員番号:〇〇〇〇)

〇〇(事業者名)ご担当者様

〇〇〇〇です。下記の契約について、解約を申し出ます。

・契約日:2026年〇月〇日
・コース名:〇〇コース(全〇回)
・お支払い:総額〇〇円/クレジットカード(〇回払い)
・受講済みの回数:〇回(最終受講日:〇月〇日)
・解約希望日:本メールの送信日

つきましては、次の点をご連絡ください。
1. 返金の有無と金額、その計算方法(単価・手数料の内訳を含む)
2. 解約手数料がかかる場合は、その算定根拠の概要
3. 返金の方法・時期と、今後の引落しの扱い
4. 解約の手続きが完了したことが分かるご連絡

お手数ですが、〇月〇日ごろまでにご返信いただけますと幸いです。

引き止められても、やめる理由を詳しく説明しなければならないとは限りません。多くの場合、「検討した結果、解約することにしました」で伝わります。ただし、規約によっては返金の条件として理由や書類(診断書など)を求めていることがあるので、その点は規約で確かめてください。体調やけがが理由なら、事情として考慮されることもあるので、伝えた内容の記録は残しておきましょう。

ステップ3|返金額と根拠を確認する

返事が来たら、金額が表3のどの型か、単価はいくらか、手数料はいくらかを確かめます。内訳がなければ「計算の内訳を教えてください」と聞き直し、手数料に納得できなければ「算定根拠の概要」の説明を求めます。返事を急かされても、その場で合意する必要はありません。「確認してからお返事します」と伝え、相談窓口に聞いてから判断して構いません。

ステップ4|引落しが止まったか、返金が入ったかを明細で確かめる

手続きが終わったら、完了が分かる通知(メールや画面)を保存し、カードの利用明細や口座の記録で、引落しが止まったか、返金が入ったかを確かめます。国民生活センターの注意喚起には、1年半前に解約したはずのジムから引落しが続いていたという相談例があります。解約の翌月と翌々月の明細は、とくに注意して見てください。

ステップ5|連絡が取れない・話が進まないとき

国民生活センターは、オンラインレッスンなどについて解約の手続きや問い合わせをしたくても連絡が取れないという相談を紹介し、複数の連絡手段で問い合わせるよう呼びかけています。

  • メールに加えて、問い合わせフォームやアプリ内の窓口からも同じ内容を送る
  • サイトの「特定商取引法に基づく表記」を確認する。通信販売の広告には事業者の名称・住所・電話番号などの表示が求められており(特定商取引法第11条)、その連絡先も使える
  • 送った日時と手段を一覧にして記録しておく

それでも返事がない、話が平行線になったときは、記録を持って相談窓口へ進みます。


クレジットカード・分割払いで支払っている場合

福岡市が紹介する相談例には、無料カウンセリングの広告を見てジムに行き、15回20万円のコースを2年間の分割払いで契約した翌日に解約を申し出たら、高額な解約料がかかると言われた、というものがあります(対面のジムの事例)。分割で払っていると、「揉めている間も引落しが続くのでは」という不安が加わります。

1回払いと、分割・リボ払いでは扱いが違う

クレジットカード払いのうち割賦販売法の対象になるのは、条文上、契約から2か月を超えて支払う後払いです(割賦販売法第2条第3項第1号は、2か月を超えない範囲で支払う方法を除いています。東京都消費生活総合センターの案内では「2カ月以上の後払い」と説明)。翌月1回払い(マンスリークリア)は対象外とされています(東京都消費生活総合センター「クレジットと割賦販売法」)。まずは利用明細で、何回払いか、リボ払いかを確かめてください。

支払停止の抗弁とは

分割払いやリボ払いでは、事業者との間のトラブルを理由に、クレジット会社への支払いを止めるよう求められる仕組みがあります。「支払停止の抗弁」といい、サービス(役務)の契約も対象です(割賦販売法第30条の4。リボ払いは第30条の5で準用)。同センターの案内では、対象は4万円以上(リボルビング払いは3万8千円以上)の取引で、クレジット会社にはトラブルの状況(抗弁事由)を書いて支払停止を求める通知を書面で出すとされています。ショッピングローン(個別クレジット)にも、同じような仕組みがあります。

注意したい3つの点

  • 事業者側に問題があること(抗弁事由)が前提です。自分の都合で解約するだけで、当然に支払いを止められるとは限りません
  • これからの支払いを止めるよう求める仕組みです。すでに払った分の扱いは別に考える必要があります
  • まず事業者に解約・返金を申し出たうえで、クレジット会社と相談窓口に相談する順番が基本です

表4:支払い方法ごとに確認すること

支払い方法 確認すること 相談先
銀行振込・現金の一括払い 規約の返金条件、返金の方法と時期 事業者 → 188
クレジットカードの1回払い 規約の返金条件。割賦販売法の支払停止の抗弁は対象外とされる 事業者 → 188
クレジットカードの分割・リボ払い 支払回数・金額の条件、抗弁事由があるか、書面での通知 事業者 → クレジット会社 → 188
ショッピングローン(個別クレジット) ローン会社との契約内容、抗弁の可否 事業者 → ローン会社 → 188

オンラインならではの解約トラブルと、その防ぎ方

国民生活センターの注意喚起では、オンラインレッスンなど新しいサービスに関する相談も寄せられているとされています。オンラインで起こりやすい3つを、「いま起きているなら」「次に契約するなら」に分けてまとめます。

①無料お試しのあと、自動で有料プランに切り替わっていた(オンラインヨガ教室の相談例が紹介されています)

  • いま起きているなら: 申込み時の画面やメールに自動更新の条件が表示されていたかを確認し(ケース1の論点)、明細でいつから課金されているかを確かめる
  • 次に契約するなら: 自動更新の有無と、止めるには何日までに何で連絡するかを申込み前に確認する

②サイトやアプリで解約の手続きができない

  • いま起きているなら: できなかった画面を保存し、メールやフォームでも解約の意思を伝える(ステップ2)。手順を教えてほしいと求める
  • 次に契約するなら: 解約の窓口と方法が、規約やサイトのどこにあるかを先に確かめる

③事業者と連絡が取れない

  • いま起きているなら: 複数の手段で連絡し、送った記録を残す(ステップ5)。返事がなければ相談窓口へ
  • 次に契約するなら: 「特定商取引法に基づく表記」に住所と電話番号があるかを確かめておく

解約のきっかけが「続けられない」ことなら、やめる前に休会や頻度の調整ができないかを規約で確認する選択肢もあります。続かなくなる原因はオンラインパーソナルが続かなくなる理由にまとめています。

制度の面では、継続して提供されるサービスの解約を不当に妨害する行為を法律で禁止する方向で、消費者庁が法改正を検討していると報じられています(日本経済新聞、2026年8月28日)。2026年9月9日には消費者庁の有識者会議が中間報告を取りまとめ、早ければ2027年の通常国会への法案提出をめざすと報じられていますが(静岡新聞、2026年9月9日)、2026年10月時点では法案は提出・成立しておらず、現時点のルールではありません。


困ったときの相談先

消費者ホットライン「188」

局番なしの188に電話すると、お住まいの地域の消費生活センターや消費生活相談窓口を案内してもらえます(消費者庁「消費者ホットライン」)。相談自体は無料ですが、相談窓口につながった時点から通話料がかかります。

「こんなことで相談していいのだろうか」と迷う段階で構いません。特に、ケース2(ビデオ通話で勧められて申し込んだ)に心当たりがある方は、8日の期限が関係するかもしれないので、まず相談してください。

熊本市にお住まいの方は

熊本市には熊本市消費者センターがあります。

  • 電話: 096-353-2500
  • 受付: 月曜〜金曜の9時〜17時(祝日・年末年始を除く)
  • 場所: 熊本市役所別館(駐輪場)5階。電話相談のほか、来所相談(予約制)
  • メールでの相談は受け付けていません。土日祝日は188に電話すると、国民生活センターなどにつながります

相談の前にそろえておくもの

ステップ1で集めたものを手元に置いてから電話してください。いつ、どうやって申し込んだかを時系列で書いたメモが1枚あると、話が早く進みます。

これからオンラインパーソナルを選ぶ方で、契約前に条件を確かめておきたい方は、無料のオンライン体験・カウンセリングでご質問ください。

RBDジムのオンラインパーソナル詳細はこちら

入会金0円/体験・カウンセリングは無料/全国どこからでも受講できます


次に契約するときのために|申込み前に確認したい5点

次に契約するときは、申し込む前に次の5点を確かめておくと安心です。

  1. 解約の連絡先と方法(電話・メール・フォーム・アプリのどれか、締め切りはあるか)
  2. 途中解約したときの計算方法(表3のどの型か、単価はいくらで計算するか)
  3. 解約手数料の有無と金額、その根拠
  4. 自動更新の有無(無料お試しから有料に切り替わるか)
  5. 支払い方法と、分割・リボの条件

具体的な質問のしかたと、返ってきた答えの見分け方は、体験で聞く質問と答えの見分け方にまとめています。料金の比べ方と申し込む前に聞きたいことは、料金の内訳と、申し込む前に聞きたい質問をご覧ください。

薬剤師トレーナーの視点では——薬を初めて使う前、薬剤師は添付文書の「効能」だけでなく、「使用上の注意」や「してはいけないこと」の欄を必ず確かめます。何ができるかより、どんなときにやめるのか、やめるときに何に気をつけるのかのほうが、あとで困らないために大切だからです。契約の規約も似ていると私は考えています。料金のページは読んでも、解約・返金の条項は最後まで読まない方が多いものです。規約は「やめるときの条件」から先に読む。分からない言葉があれば、契約の前に事業者に聞く。それだけで、この記事で扱ったトラブルの多くに、起きる前に気づける可能性が高くなります。なお、これは読む順番のたとえとして挙げたもので、医療の説明ではありません。


RBDジムの考え方

RBDジムは熊本市南区のパーソナルジムで、オンライン指導も行っています。オンラインは回数券制・オーダーメイドで、全コースに食事・栄養指導が含まれます(料金は記事末に記載)。

この記事で書いてきたことは、読者の方に向けた情報であると同時に、私たち事業者自身が守るべきことでもあると考えています。当ジムでご契約を検討される方も、契約される前に、解約や返金の条件を書面でご確認ください。ご不明な点は、カウンセリングの場で遠慮なくご質問ください。


よくある質問(FAQ)

Q. オンラインで申し込んだら、クーリングオフは絶対にできませんか?

A. 申込みの経路によって変わります。Webフォームだけなら通信販売に当たることがあり、通信販売にクーリング・オフの制度はありません。一方、ビデオ通話のカウンセリングで勧誘を受けて申し込んだなら、電話勧誘販売に当たる可能性があります。心当たりがあれば早めに188へ相談してください。

Q. 8日を過ぎたら、もう何もできませんか?

A. そうとは限りません。電話勧誘販売などで書面に不備があれば、8日を過ぎてもクーリング・オフができる場合があるとされています。途中解約の精算には民法や消費者契約法の考え方が関係し、Webの申込みなら最終確認画面の表示による取消しが関係することもあります。

Q. 規約に「返金不可」と書いてあったら、1円も戻りませんか?

A. 必ずそうなるとは言えません。東京都の消費者被害救済委員会の事例では、差額を返す内容であっせんによる合意に至っています。ただし同じように返金されるとは限らないので、記録を持って相談窓口へ相談してください。

Q. 解約の理由は、詳しく伝えないといけませんか?

A. 詳しく説明しなければならないとは限りません。ただし、規約で返金の条件として理由や書類を求めている場合があるので、規約を確かめてください。体調やけが、妊娠などが理由なら事情として考慮されることもあるため、伝えた内容と医師から言われたことの記録は残しておきましょう。

Q. アプリを削除すれば、解約したことになりますか?

A. 削除しただけでは、解約の手続きをしたことにならない場合があります。規約で決められた方法で申し出て、完了の通知を保存してください。削除の前に、契約内容ややり取りの画面を保存しておくことも大切です。

Q. カードの分割で払っています。引落しを止められますか?

A. 分割・リボ払いで金額などの条件を満たせば、「支払停止の抗弁」でクレジット会社に支払いを止めるよう求められる場合があります。事業者側の問題(抗弁事由)があることが前提で、通知は書面で行います。まず事業者に解約を申し出たうえで、クレジット会社と188に相談してください。

Q. 188への相談は無料ですか?

A. 相談自体は無料ですが、窓口につながった時点から通話料がかかります。熊本市にお住まいの方は、熊本市消費者センター(096-353-2500、月〜金曜の9時〜17時。祝日・年末年始を除く)にも相談できます。


まとめ|経路を確かめ、記録を残し、早めに相談する

  • 申込みの経路を確かめる: パーソナルトレーニングは7役務に入らないため、一律のクーリング・オフはありません。ただし、Webフォームだけなら通信販売の取消し、ビデオ通話で勧められたなら電話勧誘販売のクーリング・オフが関係する可能性があります
  • 記録を残して、根拠の説明を求める: 規約は出発点ですが、すべてではありません。返金額は「どの型か・単価・手数料」を確認し、手数料の根拠の説明を求めてよいとされています
  • 期限があるかもしれないので、早めに相談する: 特にビデオ通話で勧誘された心当たりがある方は、8日を待たずに188へ

※本記事は一般的な情報の整理であり、個別の法律相談ではありません。記載は2026年10月時点の法令と公的機関の資料にもとづいています。ご自身の契約についての判断は、消費生活センター(消費者ホットライン188)や弁護士へご相談ください。また、体調に関わる判断は主治医を優先してください。


契約前に、条件を確かめたい方へ

契約する前に、解約や返金の条件を書面で確かめることをおすすめします。当ジムでも、気になる点はカウンセリングでご質問いただけます。

  • オンラインの体験・カウンセリング60分は無料
  • 回数券制・オーダーメイド。12回88,000円/18回118,000円/24回148,000円(すべて税込)。全コースに食事・栄養指導が含まれ、入会金は0円です
  • トレーナーは東大薬学部卒・薬剤師の白木勝也です
  • オンラインの詳細: オンライン指導の流れと料金を見る

店舗は 〒862-0963 熊本県熊本市南区出仲間9-5-10 スペーシアビル4F にあります。

ONLINE PERSONAL TRAINING

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入会金0円/体験・カウンセリング(60分)は無料です


主な参考・出典(2026年10月時点)

公的機関

  • 消費者庁 特定商取引法ガイド「特定継続的役務提供」 https://www.no-trouble.caa.go.jp/what/continuousservices/
  • 消費者庁 特定商取引法ガイド「通信販売」 https://www.no-trouble.caa.go.jp/what/mailorder/
  • 消費者庁 特定商取引法ガイド「電話勧誘販売」 https://www.no-trouble.caa.go.jp/what/telemarketing/
  • 消費者庁 特定商取引法ガイド「訪問販売」 https://www.no-trouble.caa.go.jp/what/doortodoorsales/
  • 消費者庁「電話勧誘販売の解釈に関するQ&A」 https://www.no-trouble.caa.go.jp/qa/telemarketing.html
  • 消費者庁「消費者ホットライン」 https://www.caa.go.jp/policies/policy/local_cooperation/local_consumer_administration/hotline/

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文責

白木 勝也
RBDジム オーナー・トレーナー
東大薬学部卒・薬剤師国家資格保有。熊本市南区を拠点に、理論に基づいた「リバウンドしにくい設計を目指したメソッド」で多くの女性のボディメイクをサポート。

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