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オンラインパーソナルトレーニングの選び方|体験で聞く質問と、答えの見分け方

2026.10.05
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「比較サイトを3つ読んで、候補は2社まで絞れた。でも、体験の日に何を聞けばいいのか分からない」——オンラインパーソナルトレーニングの選び方を調べている方の多くは、いまこの段階にいるのではないでしょうか。

結論を3つ、先にお伝えします。①比較表やランキングで分かるのは「料金と形式」までです。②自分に合うかどうかは、問い合わせ・カウンセリング・体験の場で、聞いて、見て確かめるしかありません。③この記事は、その場でそのまま読み上げられる質問文と、返ってきた答えの読み方をまとめたものです。

書いているのは、熊本市南区でパーソナルジムを運営し、オンライン指導も行っているRBDジムです。私たち自身も、この記事に並べる質問を「受ける側」の事業者です。だからこそ、どんな答えが返ってきたら安心してよいか、どこで言葉を濁されたら立ち止まったほうがよいかを、内側から書けます。記事の後半では、同じ質問を当ジムに当てはめた答えも載せます。答えられない項目は、答えられないと書きます。

先にお断りしておきます。この記事では「おすすめ◯選」のようなランキングはしません。他社の名前を挙げて評価することもしません。上位の比較記事がすでに十分に扱っている「料金の一覧」ではなく、比較表には載らない部分をどう確かめるかに字数を使います。

また、この記事の質問を使えば失敗しない、という約束もできません。できるのは、判断の材料を増やすことです。体の変化には個人差があり、どのサービスを選んでも結果は人によって違います。持病のある方・服薬中の方・妊娠中や産後の方は、サービスを選ぶ前に医師の判断を優先してください。


目次

結論|オンラインパーソナルの選び方は「比べる」より「確かめる」。5つの段階で進める

オンラインパーソナルの比較記事を読むと、たいてい「料金」「食事指導の有無」「トレーナーの質」「無料体験」の4つほどが選び方として挙がっています。どれも正しい観点です。ただ、読み終わったあとに「で、トレーナーの質はどうやって見分けるの?」という疑問が残った方も多いはずです。この記事は、その残った疑問に答えるためのものです。

比較表で分かること、分からないこと

比較表は便利です。ただし、表に載せられるのは公式サイトに数字や有無で書けることだけです。

表1:比較表で分かること/分からないこと

比較表で分かる 比較表では分からない
料金・料金体系(月額制・回数券制など) 担当者との相性、会話の距離感
レッスン形式(リアルタイムか録画か) フォーム修正がどれだけ具体的か
入会金の有無 体調の確認や「止めていい」の伝え方
食事指導の有無 食事の相談にどのくらいの頻度で返事が来るか
無料体験・カウンセリングの有無 質問への答えが誠実かどうか
対応時間帯 自分が受けたい時間に、継続して枠が取れるか

左の列は検索すれば分かります。右の列は、検索しても出てきません。しかも、続くかどうか、満足できるかどうかを左右するのは、多くの場合右の列のほうだと私たちは考えています。右の列を確かめる方法は、実際に問い合わせて、カウンセリングで聞いて、体験で見ることしかありません。

5つの段階の全体図

この記事では、選ぶ作業を時間の流れに沿って5つの段階に分けます。

  1. 段階①|申し込む前に、自分の条件を3つだけ決める(目的・時間帯と頻度・総額の上限)
  2. 段階②|公式サイトで絞る(リアルタイムか、食事指導、料金の書き方、体験の中身、解約規定の表示)
  3. 段階③|問い合わせ・カウンセリングで聞く(担当・進め方・食事・安全・契約の5分野17問+あえて載せる1問、全18問)
  4. 段階④|体験中に「見て」確かめる(聞かずに観察する8項目)
  5. 段階⑤|契約する前に読む(オンラインで申し込む契約の注意点)
オンラインパーソナルトレーニングを選ぶ5つの段階

段階①と②は、自宅で一人でできる作業です。段階③と④が、比較表では分からない部分を確かめる本番で、この記事の中心もここです。段階⑤は、ネットで申し込む契約ならではの注意点を扱います。

質問を使うときの3つの約束

段階③に入る前に、質問の使い方を3つだけ決めておきます。

1つ目は、「答えの中身」と同じくらい「答え方」を見ることです。同じ「担当は固定です」という答えでも、すぐに具体的な仕組みが返ってくるのか、少し考えてから曖昧に返ってくるのかで、受け取れる情報は変わります。

2つ目は、「たとえば?」と聞き返すことです。「一人ひとりに合わせます」「しっかりサポートします」は、どの事業者でも言える言葉です。「たとえば、私の場合は最初に何をしますか?」と一歩踏み込むと、具体的に答えられるかどうかがはっきりします。

3つ目は、同じ質問を2社以上にすることです。1社だけに聞いても、その答えが普通なのか丁寧なのかの判断がつきません。同じ質問を投げると、差がはっきり出ます。体験を2社予約しているなら、この記事の質問シートを両方に持っていってください。


段階①|申し込む前に、自分の条件を3つだけ決める

質問を考える前に、自分の側の条件を決めておきます。ここが曖昧なまま体験に行くと、相手の説明を聞いているうちに「それもいいかも」と流されやすくなります。決めるのは3つだけで構いません。この段階は短くまとめ、詳しい判断の方法は別の記事に任せます。

目的|体つき・筋力・不調のケア、どれが一番か

「体脂肪を落としたい」「体型を整えたい」「重いものを挙げられるようになりたい」「姿勢や肩こりが気になる」——目的によって、オンラインが機能しやすいかどうかも、選ぶべきサービスも変わります。たとえば、最大挙上重量を伸ばしたいといった高重量寄りの目的なら、器具と補助が必要になり、オンラインより対面のほうが合いやすいと私たちは考えています。

自分の条件でオンラインという形式そのものが合うかを先に確かめたい方は、自分の条件でオンラインが機能するかの5つの基準を先に読んでください。この記事は「オンラインにする」と決めた方が、どの事業者にするかを選ぶ段階を扱います。

受けられる時間帯と頻度

「平日の21時以降しか空かない」「土日の朝なら確保できる」「週1回なら固定できる」——曜日と時間を具体的に書き出しておきます。オンラインは移動がない分、夜遅くや早朝に受けられることが利点ですが、対応できる時間帯は事業者によって違います。書き出した時間が、そのまま段階③で聞く「その時間に、継続して枠が取れますか?」という質問の材料になります。

総額の上限|月額ではなく、3か月の総額で

月額表示と回数券の表示が混ざっていると、比べにくくなります。「3か月でいくらまでなら出せるか」という総額で上限を決めておくと、月額制・回数券制・都度払いを同じ物差しで見られます。料金を比べるときは、1回の長さ・回数・食事指導が含まれるか・入会金の4つを揃えないと比較になりません。計算の方法は月額を1時間あたりに直して比べる方法にまとめています。

もう1つ決めておきたいこと|会話の希望

3つに加えて、できれば決めておきたいのが会話の希望です。雑談が多いほうが続けやすいのか、必要な確認だけのほうが楽なのか。トレーナーの性別に希望があるか。

これは比較記事ではほとんど触れられていない項目です。ただ、オンラインでパーソナルトレーニングを受け、プライベートな話題を振られるのが負担になって2か月でやめたという体験談もあります。その方は、最初に必要最低限の確認だけにしてほしいと伝えておけばよかったこと、担当を変えてもらえる仕組みを知りたかったことを振り返っていました。もちろんこれは一人の方の例で、オンラインでは雑談が苦痛になりやすい、という意味ではありません。画面越しだと、合わないと感じても言い出しにくい。だからこそ、最初の段階で自分の希望をはっきりさせておく価値があります。


段階②|公式サイトで絞る5つの条件

候補が多いうちは、まず公式サイトで絞ります。ここでは、問い合わせる前にサイトを見るだけで確認できる5つの条件を挙げます。書かれていない項目があっても、すぐに候補から外す必要はありません。書かれていないものは、段階③の質問リストに回します。

条件①|録画ではなく、リアルタイムの1対1か

「オンラインパーソナル」という名前でも、中身はさまざまです。トレーナーがビデオ通話でリアルタイムに一対一で見る形もあれば、録画動画の配信とチャットでの相談が中心という形もあります。どちらが良い悪いではなく、別のサービスです。4つの形態の違いは録画配信とリアルタイム指導の違いで整理しています。

参考までに、リアルタイムのビデオ通話による遠隔の理学療法を対面と比べた研究をまとめたシステマティックレビューでは、満足度は同程度、運動の遵守率は同等以上だったと報告されています(Simmich J, et al. J Physiother, 2024)。ただし対象はリハビリテーションで、エビデンスの確実性は「非常に低い〜低い」と評価されています。ボディメイク目的のパーソナルトレーニングにそのまま当てはまるものではありませんが、「人がリアルタイムに関わる形かどうか」を最初の絞り込み条件にする理由の一つにはなります。

条件②|食事指導は含まれるか、別料金か

体つきを変える目的なら、食事の設計は大きな部分を占めます。料金に含まれているのか、月額のオプションなのか。サイトの料金表の近くに書かれていることが多いので、ここで確認しておきます。誰が、どのくらいの頻度で見るのかまではサイトに書かれていないことが多いので、それは段階③で聞きます。

条件③|料金体系と、1回の長さ・回数が書いてあるか

月額制なら月に何回か、回数券制なら何回で何円か、1回は何分か。ここが書かれていると、段階①で決めた総額の上限と照らし合わせられます。

ただし、1回の時間が書かれていないことが、そのまま悪いわけではありません。当ジムもオンラインは回数券制のオーダーメイドで、1回の時間を固定していません。こうした事業者の場合は、「何をもって1回と数えるのか」を段階③で聞けば十分です(質問18)。

条件④|体験・カウンセリングの中身

無料か有料か、だけでなく、中身を見ます。

  • カウンセリング(話を聞く時間)だけか、実際に体を動かす時間もあるか
  • 所要時間はどのくらいか
  • その場で契約しなくてもよいか(サイトに書かれていなければ、予約時に聞いて構いません)

話を聞くだけの時間と、画面越しに実際に動いてみる時間とでは、確かめられることが大きく違います。段階④で説明する「体験中に見る8項目」は、体を動かす時間がないと確かめられません。

条件⑤|特定商取引法に基づく表記と、解約・キャンセルの規定が載っているか

サイトの下のほうにある「特定商取引法に基づく表記」と、解約・キャンセル・返金についての規定を確認します。

インターネットの広告を見て申し込むような取引は、特定商取引法の「通信販売」にあたる場合があり、通信販売の広告には「契約の申込みの撤回又は解除に関する事項」などを表示する義務があるとされています(消費者庁 特定商取引法ガイド「通信販売」)。サービス(役務)の提供も、通信販売の対象に含まれます。

つまり、解約やキャンセルの条件が、サイト上で探せる場所にあるかどうかは、事業者の姿勢を見るうえでも一つの手がかりになります。内容が分かりにくければ、それも段階③の質問に回します。契約まわりの詳しい話は段階⑤でもう一度扱います。

表2:公式サイトで絞る5つの条件

条件 サイトで見る場所 書かれていなかったら
①リアルタイムの1対1か サービス紹介・よくある質問 質問で確認
②食事指導は含まれるか 料金表・コース紹介 質問9で確認
③料金体系・1回の長さ・回数 料金表 質問14・18で確認
④体験・カウンセリングの中身 体験の案内ページ 予約時に確認
⑤特商法表記・解約規定 サイト下部・規約 質問16で確認
オンラインパーソナルを公式サイトで絞る5つの条件のチェック表

5つすべてにチェックが付く必要はありません。「書かれていない」項目を質問リストに移すことが、この段階の目的です。


段階③|問い合わせ・カウンセリングで聞く質問と、答えの見分け方

ここからが本番です。比較表では分からない部分を、質問で確かめていきます。

答えを聞くときに見るのは、次の3つです。

  1. 数字や具体例で返ってくるか(「しっかりサポートします」ではなく「週に1回、◯曜日に」)
  2. できないことを言えるか(「それはオンラインでは難しいので、こうします」と言えるか)
  3. こちらの話を聞いてから答えているか(誰にでも同じ説明をしていないか)

この3つは、どの質問にも共通する物差しです。そのうえで、質問を5つの分野に分け、全部で18問を用意しました。それぞれ質問文(そのまま読み上げられる形)/望ましい答え/注意したいサイン/なぜそう言えるかの順で書きます。

全部を聞く必要はありません。段階①で決めた自分の条件に関係するものを、5〜8問選んでください。聞きたい質問に印をつけておくだけでも、当日の会話が変わります。

なお、担当の固定や中断時の対応など、いくつかの質問は続かない理由と、続くサービスの見分け方でも扱っています。この記事では、言い方と答えの読み方に絞り、なぜその答えが良いのかを事業者の立場から添えます。

A. 担当トレーナーについて(4問)

質問1「担当は毎回同じ方ですか? 合わないと感じたとき、どこに、どう伝えれば変更できますか?」

  • 望ましい答え: 担当が固定かどうかを答えたうえで、変更を伝える窓口(担当者本人以外の連絡先など)と手順をすぐに説明できる
  • 注意したいサイン: 「みなさん満足されています」「合わないことはまずありません」で終わり、手順が出てこない
  • なぜそう言えるか: 事業者の側から見ると、担当の変更は「起こりうること」として仕組みを用意しておくものです。手順がすぐ出てくるのは、実際にそういう相談を受けて対応してきたからです。逆に仕組みがないと、合わないと感じても担当者本人に言うしかなく、画面越しではなおさら言い出しにくくなります。

質問2「お持ちの資格は何ですか? 今も更新されていますか? オンラインでの指導は、どのくらいの期間されていますか?」

  • 望ましい答え: 資格名と、更新の状況と、オンライン指導の経験年数を、それぞれ具体的に答える
  • 注意したいサイン: 資格名だけを挙げて、オンラインの経験には触れない
  • なぜそう言えるか: パーソナルトレーナーとして指導するのに必須の国家資格はなく、よく見かける資格は民間資格です。資格の読み方は後の章で詳しく扱いますが、ポイントは「名前」より「更新しているか」と「オンラインで教えた経験があるか」です。対面での指導経験が豊富でも、画面越しの指導が得意とは限りません。

質問3「担当の方がお休みのときや辞めたとき、記録やメニューは次の方に引き継がれますか?」

  • 望ましい答え: 記録の残し方(カルテ・共有のメモなど)と、代わりに入る人が事前に何を確認するかを説明できる
  • 注意したいサイン: 「その場合は別のトレーナーが対応します」とだけ答え、何が引き継がれるかが出てこない
  • なぜそう言えるか: 長く続ければ、担当者の休みや交代はどこでも起こりえます。そのとき困るのは、それまでの経過(痛みが出た種目、苦手な動き、食事の傾向)が引き継がれず、最初からやり直しになることです。

質問4「会話は必要な確認だけにしてほしい、といった希望は、最初に伝えておけますか?」

  • 望ましい答え: 「カウンセリングで伺って、記録しておきます」のように、希望を記録する仕組みがある
  • 注意したいサイン: 「話しているうちに慣れますよ」「みなさん最初はそうおっしゃいます」
  • なぜそう言えるか: 段階①で触れたように、会話の距離感が合わずにやめてしまう方もいます。希望を伝えたときに、それを受け止める答えが返ってくるか、説得にかかる答えが返ってくるかで、その後の関わり方がある程度見えます。

B. 指導の進め方について(4問)

質問5「私の生活と目的を聞いたうえで、最初の1か月は何をしますか?」

  • 望ましい答え: 答える前に、こちらの生活(時間帯・運動歴・仕事・家族)について質問が返ってくる。そのうえで、最初の数回で何を確認し、どう段階を踏むかを具体的に話す
  • 注意したいサイン: こちらの話を聞く前に、パンフレットどおりの説明が始まる
  • なぜそう言えるか: この記事でいちばん大事な質問です。オーダーメイドをうたうなら、こちらの条件を聞かないと答えられないはずです。逆に言えば、質問を返してくる事業者は、最初の1か月を本当にその人に合わせて組もうとしています。

質問6「慣れてきたら、負荷はどう上げていきますか?」

  • 望ましい答え: 回数・セット・テンポ・種目の難しさ・器具の追加など、上げ方の手段を複数挙げ、自宅の環境に合わせて選ぶと説明する
  • 注意したいサイン: 「回数を増やしていきます」だけ
  • なぜそう言えるか: 自宅でのトレーニングは、使える重さに限りがあります。だから負荷の上げ方の引き出しの多さが、そのまま指導の質に出ます。詳しくは効果を左右するオンライン側の設計で扱っています。

質問7「セッションがない日の運動は、誰が、どう決めますか?」

  • 望ましい答え: セッション外の自主トレーニングのメニューを出すか、出す場合の確認の方法(報告・動画・次回のセッションでの確認など)まで説明する
  • 注意したいサイン: 「ご自身のペースで大丈夫です」で終わる
  • なぜそう言えるか: 厚生労働省は、成人に筋力トレーニングを週2〜3日行うことを推奨しており、そこには自重で行う運動も含まれるとしています(厚生労働省 情報シート「筋力トレーニングについて」)。セッションが週1回なら、残りの日をどうするかは誰かが決める必要があります。また、監督の有無による差を調べたメタ分析では、筋力では監督ありが有利(SMD 0.40)だった一方、身体組成の差はほとんどなかった(SMD 0.07)と報告されています(Fisher JP, et al. 2022)。体つきを変えたい目的なら、セッションの時間の外をどう設計するかのほうが影響が大きい、と読むこともできます。

質問8「毎週、何を確認しながら進めますか? 体重以外も見ますか?」

  • 望ましい答え: 体重のほかに、行動(実施できた回数・食事の記録・睡眠など)を確認すると答える。確認する項目を一緒に決めると言う
  • 注意したいサイン: 体重の数字だけを見る。「必ず◯kg落とします」と約束する
  • なぜそう言えるか: 人による支援がデジタルの介入の継続を高める仕組みを説明した理論モデルでは、継続は信頼でき、善意があり、専門性があると見なされたコーチへの「説明責任」を通じて高まり、その期待は結果ではなくプロセスに向けられ、本人も一緒に決めたものであるべきだとされています(Mohr DC, et al. J Med Internet Res, 2011)。これは実証研究ではなく理論モデルですが、「体重だけを見る」より「行動を一緒に決めて確認する」ほうが続きやすい、という現場の感覚とも合っています。

C. 食事について(2問)

質問9「食事の相談は料金に含まれますか? どなたが、どのくらいの頻度で見て、いつまでに返信をくれますか?」

  • 望ましい答え: 含まれるかどうかに加えて、担当する人、確認の頻度、返信の目安を具体的に答える
  • 注意したいサイン: 「食事もサポートします」とだけ答え、頻度や返信の目安が出てこない
  • なぜそう言えるか: 「食事指導あり」と書かれていても、中身には幅があります。アプリに記録してときどきコメントが返る形もあれば、毎日の記録に細かく返信が来る形もあります。どちらを期待しているかが合っていないと、不満の原因になります。返信の目安を聞いておくと、期待をすり合わせられます。

質問10「外食の日や、家族と同じものを食べる日はどうすればいいか、続け方まで相談できますか?」

  • 望ましい答え: 外食や家族の食事を前提にした選び方・調整の仕方を教えると答える。期間が終わったあとも自分で続けられる状態を目標にしている
  • 注意したいサイン: 「この期間だけは我慢してください」と、制限の話だけで終わる
  • なぜそう言えるか: 制限だけの食事は、期間が終われば元に戻りやすくなります。とくに子育て中の方は、自分だけ別のメニューを作り続けるのは現実的ではありません。卒業したあとに何が残るかは、契約前に聞いておく価値があります。

D. 安全と体調について(3問)

質問11「持病や飲んでいる薬、過去のけがは、どこまでお伝えすればよくて、どう配慮してもらえますか?」

  • 望ましい答え: 伝えてほしい内容を具体的に挙げ、「運動してよいかは主治医に確認していただいたうえで、こちらでは◯◯の範囲で調整します」と、自分たちができることと、医師が判断することの線を引いて答える
  • 注意したいサイン: 「大丈夫です、みなさんできています」とだけ答える
  • なぜそう言えるか: 運動前の健康確認について、米国スポーツ医学会(ACSM)の合意声明は、①現在の身体活動量、②症状の有無と心血管・代謝・腎臓の病気の既往、③これから行う運動の強度の3つで判断するという考え方を示しています(Riebe D, et al. Med Sci Sports Exerc, 2015)。持病や服薬を最初に聞かない、あるいは聞いても「大丈夫」で終わる対応は、この考え方と合いません。

質問12「セッション中に『今日は無理です』と言ったら、どうなりますか?」

  • 望ましい答え: 「その日の内容を軽くします」「中止して大丈夫です」と答えたうえで、中止した回の扱い(消化になるのか)まで説明できる
  • 注意したいサイン: 「最初はみなさんそう言いますが、頑張ればできます」
  • なぜそう言えるか: 消費者庁の消費者安全調査委員会がまとめたパーソナルトレーニングの事故に関する報告書(2026年5月27日公表)では、利用者が不調を申し出たり、トレーニングを中止したりしにくくなる要因が検討され、利用者が危険や不調を申告しやすい環境づくりが対策として求められています。この報告書はオンラインに特化したものではありませんが、画面越しでも言い出しにくさは同じように起こりうると私たちは考えています(これは推論です)。

質問13「運動中や運動のあとに痛みが出たら、どう対応してもらえますか?」

  • 望ましい答え: その場で中止する基準と、痛みが続く場合は医療機関を受診するよう伝えること、次回以降のメニューをどう変えるかを説明する
  • 注意したいサイン: 「筋肉痛なので大丈夫です」と、確認せずに判断する
  • なぜそう言えるか: 画面越しでは触って確かめることができません。だからこそ、痛みについての対応を言葉で決めているかが大事になります。

E. 契約について(4問・圧縮版)

料金と契約の質問は、ほかの記事で詳しく扱っています。ここでは、オンラインで特に聞いておきたいものに絞ります。料金の比べ方は前述の料金の記事を、契約全般は契約前に確認したい10項目をご覧ください。

質問14「入会金やオプションを含めて、3か月だと総額でいくらになりますか?」

  • 望ましい答え: 必要な費用をすべて含めた総額を、その場で答える
  • 注意したいサイン: 月額や1回あたりの金額だけを繰り返し、総額を出さない

質問15「無料体験のあと、自動で有料プランに切り替わることはありますか?」

  • 望ましい答え: 「ありません」、または「あります。切り替えを止めるには、◯日までに◯◯で連絡してください」と、条件を具体的に答える
  • 注意したいサイン: 「詳しくは規約をご覧ください」で済ませる
  • なぜそう言えるか: 国民生活センターは、スポーツジム等の契約トラブルについての注意喚起のなかで、オンラインヨガ教室の無料お試しに申し込んだら通常プランに自動更新されていたという相談例を紹介し、体験やお試しのプランが自動で更新されるかを確認するよう呼びかけています(国民生活センター、2024年1月24日)。

質問16「解約したいときは、どこに、何で(電話・メール・アプリ)連絡すればいいですか? 残った回数の扱いはどうなりますか?」

  • 望ましい答え: 連絡先と手段、締め切り、残りの回数や料金の精算方法を答える
  • 注意したいサイン: 「担当トレーナーにお伝えください」だけ
  • なぜそう言えるか: 同じ注意喚起では、無人のスポーツジムやオンラインレッスンについて、解約などの手続きや問い合わせをしたくても連絡が取れないという相談も紹介されています。対面なら受付に行けますが、オンラインでは連絡手段がすべてです。

質問17「契約書や規約は、持ち帰って読んでから決めてもいいですか?」

  • 望ましい答え: 「もちろんです」と即答する
  • 注意したいサイン: 「今日決めていただければ◯◯円引きです」と、その場での決定を急がせる

F. 自分で聞くと少し気まずいが、あえて載せる質問

質問18「1回の時間が決まっていない場合、何をもって1回と数えますか?」

  • 望ましい答え: 1回の中身(何を、どのくらいの長さの目安で行うか)と、短く終わった回・延びた回の扱いを説明できる
  • 注意したいサイン: 「その日の状況次第です」とだけ答える
  • なぜそう言えるか: 1回の時間を固定していないサービスは、時間単価で比べることができません。それ自体は悪いことではありませんが、何をもって1回とするのかを聞いておかないと、払った金額に対して何を受けるのかが見えません。この質問は、当ジムにもそのまま当てはまります。後の章で、当ジムの答えを書きます。

【コラム】「必ず◯kg痩せます」と言われたら

体験やカウンセリングで、「3か月で◯kg落とせます」と数字を約束されることがあるかもしれません。私たちは、これは注意したいサインだと考えています。体の変化には個人差があり、生活や体調、もともとの体の状態によって変わります。事業者の側から見ても、会ってすぐの段階で結果の数字を約束できる根拠は、ほとんどありません。

比較記事のなかには、体験で「目標の期日までにどのくらい体重が変わるかの見立て」を聞くよう勧めているものもあります。気持ちは分かりますが、この聞き方をすると、事業者に効果の保証を言わせる方向に働きます。聞くなら「何を確認しながら進めますか?」(質問8)に置き換えてください。そうすれば、数字の約束ではなく、進め方の誠実さを比べられます。

薬剤師トレーナーの視点では——薬の説明書(添付文書)には、効き目だけでなく、「使ってはいけない人」「注意が必要な人」も書かれています。できることと、してはいけないことの両方が書かれているから、信頼できるわけです。トレーナーの説明も同じだと私は考えています。質問11で持病や服薬について聞いたとき、「大丈夫ですよ」だけで終わる答えより、「その薬を飲んでいるなら、運動してよいかと強さは主治医に確認してください。こちらでは、確認していただいた範囲で、たとえば息が上がりすぎない強さから始めます」と線を引いて答えるほうが誠実です。オンラインでは、顔色や息づかいが対面ほどはっきり見えません。だからこそ、画面越しでできないことを先に言えるかどうかを見てください。なお、これは比喩として添付文書を挙げたもので、トレーナーが医療行為をするという意味ではありません。

表3:質問シート(6ブロック・18問)

分野 質問番号 聞くこと(要点) ○△×
A 担当 1〜4 変更の窓口/資格の更新とオンライン経験/引き継ぎ/会話の希望  
B 進め方 5〜8 最初の1か月/負荷の上げ方/セッション外の設計/毎週確認すること  
C 食事 9〜10 誰が・頻度・返信の目安/外食や家族の食事への対応  
D 安全 11〜13 持病・服薬の伝え方と配慮の線引き/「今日は無理」/痛みへの対応  
E 契約 14〜17 3か月の総額/自動更新/解約の連絡先と残回数/持ち帰り  
F その他 18 何をもって1回と数えるか  
オンラインパーソナルの体験で使う質問シート(5分野18問)

この表をスクリーンショットして、体験の日に手元に置いてください。2社を比べるなら、○△×の欄を2列にして書き込むと、あとで見比べやすくなります。


段階④|体験セッション中に、聞かずに「見て」確かめる8項目

質問への答えは、ある程度準備できます。よく聞かれる質問なら、模範的な答えを用意しておくことは難しくありません。でも、体験中のふるまいは準備しにくい。だからこの段階では、質問するのではなく、見て確かめます。

ここに挙げる8項目は、体験のあいだに相手に聞かなくても観察できるものです。体験が終わったら、あとで紹介する採点表に書き留めてください。対面ジムの体験で見るポイントは対面ジムの体験で確認するポイントにまとめていますので、ここではオンラインの体験に特有の項目を中心にします。

床に立てたスマートフォンに全身を映してオンライン体験を受ける女性

1. 始める前に、今日の体調や痛みを確認したか

いきなり運動が始まるのではなく、最初に「今日の体調はどうですか」「痛いところはありませんか」と聞かれたかを見ます。

厚生労働省の情報シートは、運動を安全に行うために確認すべきタイミングとして、普段からの健康管理、運動を始める前の基礎疾患の確認、毎回の運動前の体調確認、運動中の確認、運動後の確認を挙げています(厚生労働省「身体活動・運動を安全に行うためのポイント」)。初回の体験なら、持病・服薬・今の運動量についても聞かれるのが自然です(質問11の根拠として挙げたACSMの考え方とも合います)。体験の段階でこの確認がない場合、契約後も同じ可能性があります。

2. 「きつかったら止めていい」と、先に言われたか

運動を始める前に、「きつかったら途中で止めてください」「無理だと思ったら言ってください」と、相手のほうから伝えられたかを見ます。

前述の消費者庁の報告書では、利用者が不調を申し出たり中止したりしにくくなる要因が取り上げられていました。また、報告書を受けて消費者庁が出した注意喚起では、トレーニングの場所の一つとしてオンラインも挙げたうえで、不安が残るトレーニングはいったん止めましょうと呼びかけています(消費者庁、2026年8月6日)。画面越しでは、相手の息づかいや表情の変化が対面より伝わりにくい分、止めていいと先に言ってもらえるかどうかの意味は小さくないと私たちは考えています(これは報告書や注意喚起が直接示したことではなく、私たちの推論です)。

3. 種目ごとに、カメラの位置(正面・真横)を指示されたか

スクワットなら真横、左右の傾きを見たいなら正面——種目によって、見るべき角度は違います。体験中に「次は横向きになってください」「カメラを少し下げてください」と指示があったかを見ます。

ビデオ会議アプリ越しの評価と、3次元動作解析の一致度を調べた研究では、動きの大きさ(可動性)の評価はすべての種目で良好〜非常に良好に一致した一方、左右の対称性の評価はほかの要素より一致度が低かったと報告されています(Lee K. Healthcare, 2021。対象は健康な成人28名)。著者は、ウェブカメラ1台だけの評価では立体的な動きの評価に限界があることを指摘しています。ずっと同じ角度のまま進む場合、見えていない部分があるかもしれません。

4. フォームの修正が、具体的な言葉で来たか

「いい感じです」「その調子です」だけだったのか、「膝が内側に入っているので、つま先と同じ方向に膝を向けてください」「お尻を後ろに引くイメージで」のように、何を、どう直すかが分かる言葉で伝えられたかを見ます。

画面越しの指導は、触って直すことができません。言葉がすべてです。体験の30分ほどのあいだに、具体的な修正が何回あったかを数えてみるのも一つの方法です。

5. 自分の部屋の広さ・床・音・器具に合わせた提案があったか

「マンションなので下の階に響かないか心配」「床がフローリングで滑る」「ダンベルは持っていない」——こうした事情を伝えたとき、その条件に合わせた種目に切り替えてもらえたかを見ます。跳ぶ動きを避ける、マットを敷く、ペットボトルで代用するなど、提案が具体的なら、契約後も自宅の環境を前提に組んでもらえる可能性が高いと考えられます。スペースと器具の考え方は畳1〜2枚・器具なしでできる範囲にまとめています。

6. 自分の生活や、過去に続いたこと・続かなかったことを聞かれたか

仕事の時間、家族の状況、これまでに続いた運動と続かなかった運動——こうした自分の生活について質問されたかを見ます。

当ジムでは、初回のカウンセリングで「これまでに続いた運動」をお聞きしています。続いたものがあれば、その方の生活のどこに運動が入る余地があるのかが見えますし、続かなかったものがあれば、どこで止まったのかが次の設計の材料になります。生活について聞かれないまま、決まったメニューだけが進む場合、オーダーメイドの中身は薄いかもしれません。

7. 映像や音声が乱れたとき、どう立て直したか

オンラインでは、映像が止まる、音声が途切れるといったことが起こりえます。そのとき、慌てずに立て直せたか、別の連絡手段(電話・チャットなど)に切り替えられたか、途切れた分の扱いを説明したかを見ます。体験中に一度も乱れなかったなら、「回線が切れたときはどうなりますか?」と最後に一言聞いておけば十分です。

8. 最後に、次回までにやることを一緒に決めたか

体験の終わりに、「次回までに、これを週に2回やってみましょう」と宿題を一緒に決めたかを見ます。一方的に「これをやってください」と渡されたのか、「どのくらいならできそうですか?」と聞いたうえで決めたのかでも違います。

質問8で紹介した理論モデルでは、期待はプロセスに向けられ、本人も一緒に決めたものであるべきだとされていました(Mohr DC, et al. 2011)。体験の最後のやりとりは、契約後の毎回のやりとりの縮図だと考えて見てください。

体験のあとに書き留める採点表

8項目を、体験が終わった直後に5段階で採点します。時間がたつと印象だけが残り、具体的に何があったかを忘れてしまうので、その日のうちに書いてください。

表4:体験中に見る8項目の採点表

項目 見ること 採点(1〜5)
1 体調の確認 始める前に体調・痛み・持病を聞かれたか  
2 止めていい 「きつかったら止めていい」と先に言われたか  
3 カメラの指示 種目ごとに正面・真横の指示があったか  
4 具体的な修正 何をどう直すかが分かる言葉だったか  
5 環境への提案 部屋・床・音・器具に合わせてくれたか  
6 生活の質問 生活や過去に続いたことを聞かれたか  
7 通信の立て直し 乱れたときの対応、代わりの連絡手段  
8 次回の約束 やることを一緒に決めたか  
オンライン体験で見る8項目の5段階採点表

合計点だけで決める必要はありません。1と2(安全にかかわる項目)が低い場合は、合計が高くても慎重に考えてください。逆に、7の通信のように回線の偶然に左右される項目は、多少低くても問題にならないことがあります。

薬剤師トレーナーの視点では——私たちが初回のカウンセリングで「これまでに続いた運動は何ですか」とお聞きするのは、目標体重より先に知りたいことだからです。薬の飲み方を相談されたとき、薬剤師は「1日3回」が続かない方に「頑張って飲んでください」とは言いません。その方の生活のどこなら続くのかを聞いて、主治医と相談のうえで飲み方を変えられないかを考えます。運動も同じで、続かない形を精神論で支えるより、続く形を探すほうが現実的です。だから体験では、私たちが何を聞くかと同時に、皆さんがどんな質問をしてくださるかも大事にしています。この記事の質問を持ってきていただけたら、それだけで話が具体的になります。


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段階⑤|契約する前に読む|オンライン契約の注意点

最後の段階は、契約の前に確認することです。ここでは、オンラインで申し込む契約ならではの論点に絞ります。法律の話が出てきますが、この記事は一般的な情報の整理であり、個別の契約についての法律相談ではありません。困ったときの相談先は、この章の最後に書きます。契約全般の注意点は前述の契約の記事にまとめています。

パーソナルトレーニングは「特定継続的役務提供」に入らない

エステや語学教室の長期契約には、特定商取引法の「特定継続的役務提供」というルールがあり、書面を受け取ってから8日以内のクーリング・オフや、中途解約したときの損害賠償額の上限などが定められています。

対象になっているのは、次の7つの役務です(消費者庁 特定商取引法ガイド「特定継続的役務提供」)。

  • エステティック・美容医療: 期間1か月を超え、金額5万円を超えるもの
  • 語学教室・家庭教師・学習塾・パソコン教室・結婚相手紹介サービス: 期間2か月を超え、金額5万円を超えるもの

同じページには、役務の内容がインターネットなどを用いて行われる場合も広く含まれると書かれています。つまり、オンラインの語学教室は対象になりえますが、パーソナルトレーニングは、オンラインでも対面でも、この7つには入っていません。中途解約時の上限の例として、エステでは役務の提供が始まったあとの解約について「2万円か、契約残額の10%のいずれか低い額」(提供済みの分の対価は別)と定められていますが、こうしたルールがパーソナルトレーニングに自動的に適用されるわけではない、ということです。

特定継続的役務提供の7役務とパーソナルトレーニングの位置づけ

ただし例外もあります。訪問販売や電話での勧誘を経て契約した場合や、痩身を目的とした施術がエステティックにあたると判断される場合などは、特定商取引法が適用される可能性があります。このあたりは取引の経緯によって変わるため、契約の記事で整理しています。

ネットで申し込むなら「通信販売」のルールが関係することがある

ここが、オンラインならではの論点です。

インターネット上の広告を見て、サイトの申込みフォームだけで契約が完結するような場合、その取引は特定商取引法の「通信販売」にあたることがあります。通信販売には、サービス(役務)の提供も含まれます(消費者庁 特定商取引法ガイド「通信販売」)。

通信販売について、知っておきたいことは3つです。

  1. 通信販売には、クーリング・オフの制度がありません。法律で定められた返品のルールは、商品などが対象とされています
  2. その代わり、ネットで申し込む場合には、申込みの最終確認画面に、分量・対価・支払いの時期と方法・提供の時期・申込みの撤回や解除に関する事項などを表示する義務があるとされています
  3. 最終確認画面の表示が欠けていたり、事実と違う表示があったりして、消費者が誤認して申し込んだ場合には、申込みの意思表示を取り消せる場合があるとされています

ここから導ける行動は、シンプルです。申込みボタンを押す直前の画面に、解約・キャンセルの条件が書いてあるかを確認し、その画面をスクリーンショットで保存してください。あとで「そんな条件は書いていなかった」という話になったとき、手元に記録があるかどうかで状況が変わります。

なお、すべてのオンラインパーソナルの契約が通信販売にあたる、という意味ではありません。カウンセリングの場で口頭で勧誘を受けて契約した場合など、取引の経緯によって扱いが変わることがあります。「ネット上の申込み画面だけで完結する場合は、通信販売のルールが関係することがある」と覚えておいてください。

規約に書いてあれば何でも有効、というわけではない

「規約に書いてあるから仕方ない」と思いがちですが、そうとも限りません。消費者契約法第9条では、契約の解除にともなう違約金や損害賠償の予定額が、同じ種類の契約で事業者に生じる「平均的な損害の額」を超える場合、その超えた部分は無効とされています。

法律が自動的に守ってくれるわけではありませんが、契約の条項が何でも有効になるわけでもありません。納得できない条件があれば、一人で抱え込まずに相談先を頼ってください。

オンライン特有のトラブル|自動更新と、連絡がつかない

前述の国民生活センターの注意喚起では、オンラインレッスンなど新しいサービスに関する相談も寄せられているとされ、無料のお試しから通常プランへの自動更新や、解約の手続きをしたくても連絡が取れないといった例が紹介されています。

アドバイスとして挙げられているのは、契約の前に解約時の連絡先・精算の方法・プランの期間を確認すること、体験やお試しのプランが自動で更新されるかを確認すること、連絡が取れないときは複数の手段で問い合わせること、そして早めに消費生活センターへ相談することです。

実践としては、契約する前に、解約の連絡先(電話番号・メールアドレス・アプリ内の窓口)をメモしておくことをおすすめします。質問16の答えを、そのまま書き留めておけば足ります。

困ったら188へ

契約について困ったときは、消費者ホットライン「188」(局番なし)に電話すると、最寄りの消費生活センターなどの相談窓口につながります。「こんなことで相談していいのか」と迷う段階で構いません。早めに相談するほど、取れる選択肢は多くなります。


トレーナーの資格はどう読むか

比較記事では「資格を持ったトレーナーがいるか」がよく選び方に挙がります。間違いではありませんが、資格の名前だけでは判断できないというのが、事業者の立場から見た正直なところです。

パーソナルトレーナーに必須の国家資格はない

パーソナルトレーナーとして指導するために、法律で必須とされている国家資格はありません。トレーナーが持っている資格として名前を見かけるものは、多くが民間の団体が認定する資格です。

民間資格だから信頼できない、という意味ではありません。民間資格にも、きちんとした試験と更新の仕組みを持つものがあります。ただ、「資格がある=国が能力を保証している」わけではない、ということは知っておいてください。

民間資格は「更新しているか」を聞く

よく名前が挙がる資格に、NSCAジャパンが認定するNSCA-CPTや、NESTA JAPANが認定するNESTA-PFTがあります。たとえばNSCAジャパンは、資格を持つ人に資格を維持するための継続教育活動を求めています(特定非営利活動法人NSCAジャパン「資格取得・更新」)。

更新の仕組みがある資格なら、「今も更新していますか?」という質問が意味を持ちます(質問2)。取得した時点の知識で止まっていないか、学び続けているかが分かるからです。あわせて、救命講習(心肺蘇生やAED)を受けているかを聞くのもよいでしょう。資格によっては、取得や更新の条件に関わっている場合があります。

資格より確かめやすいもの

資格の有無より、実は確かめやすいものがあります。

  • オンライン指導の経験年数: 対面の経験が長くても、画面越しの指導は別の技術です
  • 自分と似た目的の人を担当した経験: 「産後の方を担当したことはありますか」「50代から始めた方は」と聞いてみる
  • 体験中のふるまい: 段階④の8項目は、資格の有無にかかわらず誰でも観察できます

資格がないトレーナーを避けるべきだ、とは私たちは考えていません。資格だけでは判断できないので、体験中のふるまいを見てください。それがこの章の結論です。

当ジムのトレーナーの資格について

当ジムのトレーナー(白木勝也)は、東京大学薬学部を卒業し、薬剤師の国家資格を持っています。ここで自分から書いておきます。薬剤師は国家資格ですが、トレーニング指導の資格ではありません。

薬剤師だからトレーニング指導が安全、ということにはなりません。私たちが薬の知識を使ってできるのは、服薬中の方や既往歴のある方について、配慮が必要な点を整理することまでです。運動してよいかどうか、どのくらいの強さまでよいかの判断は、主治医が行うものです。その線を引いたうえで、主治医の判断の範囲で運動の内容を組み立てます。


よくある失敗パターン4つと、防ぐための質問

ここまでの5つの段階と18問を、よくある失敗にあてはめてみます。どの段階で、どの質問をしていれば防げた可能性があるかを対応させました。

失敗①|安さだけで選んだら、録画の動画が中心だった
料金の安さで決めたものの、実際はリアルタイムの指導が月に少しだけで、あとは動画を見て一人でやる形だった——。これは段階②の条件①(リアルタイムの1対1か)で防げた可能性があります。あわせて質問5(最初の1か月は何をしますか)を聞けば、セッションの頻度と中身が具体的に分かります。

失敗②|担当が毎回変わり、毎回同じ説明をすることになった
予約のたびに別のトレーナーで、痛めた膝のことをそのつど説明し直していた——。質問1(担当は毎回同じか)と質問3(記録は引き継がれるか)の組み合わせで、契約前に確かめられます。

失敗③|雑談が負担で、行くのがつらくなった
プライベートな話題を振られるのが苦痛で、でも画面越しには言い出せなかった——。段階①で会話の希望を決めておき、質問4で伝えられるかを確かめます。あわせて質問1の「変更の窓口」を聞いておけば、担当本人に言いにくいときの逃げ道があります。

失敗④|無料体験のあと、気づいたら有料プランになっていた
体験だけのつもりが、自動で有料プランに切り替わっていた——。質問15(自動で切り替わるか)と、段階⑤のスクリーンショットで防げる可能性があります。

表5:失敗パターンと、防ぐための段階・質問

失敗 防げた段階 対応する質問
①録画中心だった 段階②の条件① 質問5
②担当が毎回変わった 段階③ 質問1・3
③雑談が負担だった 段階①・段階③ 質問4・1
④自動で有料になった 段階③・段階⑤ 質問15
オンラインパーソナルのよくある失敗4つと防ぐための質問

4つとも、契約したあとではなく、契約する前に聞いていれば判断材料になったことです。逆に言えば、どれも聞きにくい質問ではありません。


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この質問を、RBDジムに投げたらこう答えます

ここまで「事業者にこう聞いてください」と書いてきました。同じ質問を、私たち自身に当てはめます。選ぶ材料として読んでいただきたいので、当ジムに有利な答えだけを選ぶことはしません。この記事の時点で確認が取れていない項目は、「体験時に確認してください」と書きます。

表6:質問への当ジムの答え(2026年10月時点)

質問 当ジムの答え
1 担当・変更の方法 体験時に確認してください
2 資格 トレーナーは薬剤師(国家資格)。ただし、トレーニング指導の資格ではありません。そのほかの資格は体験時に確認してください
5 最初の1か月 初回カウンセリングで「これまでに続いた運動」と生活をお聞きし、オーダーメイドで組みます
9 食事 全コースに食事・栄養指導が含まれます。管理栄養士が在籍しています。確認の頻度や返信の目安は体験時に確認してください
11 持病・服薬 運動してよいかの判断は主治医です。持病や服薬のある方は、主治医に確認したうえで体験時にお伝えください
14 総額 回数券制で、12回88,000円/18回118,000円/24回148,000円(すべて税込)。入会金は0円です
15〜16 自動更新・解約・残りの回数 体験時に確認してください
18 何をもって1回か 1回の時間は固定していません。1回の長さと中身の目安は、体験・カウンセリングの場で確認してください
時間帯 オンラインのセッションは21時以降や早朝もご相談いただけます(お電話の受付は11:00〜21:00)
体験 オンラインは体験・カウンセリング60分が無料(カウンセリング30分+体験30分)。熊本の店舗での対面の体験は500円です
対面への切り替え 熊本近郊にお住まいなら、対面とオンラインを組み合わせられます(決まったプラン名はなく、カウンセリングで組みます)。熊本近郊以外の方は、立ち上げからオンラインで組みます

いくつか補足します。

質問18について。当ジムのオンラインは1回の時間を固定していないため、「1時間あたり◯円」という物差しで他社と並べることができません。これは比較のしにくさとして正直にお伝えしておきます。比べるときは、何回で、何が含まれていて、1回の中身がどのくらいかを、体験の場で確認してください。

食事について。運動はせずに食事の相談だけをしたい、という方もいらっしゃいます。正式なプランとしては用意していませんが、ご相談いただければ対応できる場合があります。

対面への切り替えについて。熊本で通う場合とオンラインの使い分けは、熊本で通う場合とオンラインの使い分けに詳しく書いています。お住まいの地域に店舗を持つ事業者を選ぶと、必要になったときに対面に切り替えられる、という選び方もあります。

薬剤師トレーナーの視点では——この記事で何度か「できないことを言えるかを見てください」と書きました。私たち自身も、そう見られる側です。たとえば、目的が高重量での筋力向上なら、私たちはオンラインより対面のほうが合いやすいと考えています。オンラインの質の問題ではなく、器具と補助が必要という構造の問題です。熊本から遠い方なら、お近くでバーベルを扱える環境を探すほうがよい場合もあります。体験やカウンセリングは、私たちが選ばれる場であると同時に、私たちが「合わないかもしれません」と言える場でもあると考えています。目指しているのは、卒業後もご自身で続けられる状態です。私たちのメソッドがリバウンドしにくい設計を目指しているのも、一生使える食事の考え方を持ち帰っていただくことをゴールにしているからです。


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よくある質問(FAQ)

Q. 体験は何社くらい受けるべきですか?

A. 目安は2社以上です。1社だけだと、答えが丁寧なのか普通なのかの判断がつきません。2社に同じ質問をすると、差がはっきりします。質問シート(表3)と採点表(表4)を2社分用意して臨んでください。

Q. 体験のその場で契約を迫られたら、どうすればいいですか?

A. 「規約を持ち帰って読んでから決めます」と伝えて構いません(質問17)。その場での決定を強く急がせる対応は、それ自体が判断の材料になります。断り方や契約前の注意点は、契約の記事にまとめています。

Q. 資格を持っていないトレーナーは、やめたほうがいいですか?

A. 資格だけでは判断できない、というのが私たちの考えです。パーソナルトレーナーに必須の国家資格はなく、資格の多くは民間資格です。資格の有無より、オンライン指導の経験と、体験中のふるまい(段階④の8項目)を見てください。資格がある場合は「今も更新しているか」を聞くと、学び続けているかが分かります。

Q. 質問しすぎると、嫌がられませんか?

A. 事業者の立場からお答えすると、具体的な質問をしてくださる方のほうが、こちらも具体的にお答えできるので助かります。質問を歓迎するかどうか自体が、判断の材料になります。質問を面倒がる事業者なら、契約後の相談にも同じ対応が返ってくるかもしれません。

Q. オンラインで申し込んだ契約は、クーリング・オフできますか?

A. パーソナルトレーニングは特定継続的役務提供の7役務に入っていません。また、ネット上の申込みだけで完結する場合は通信販売にあたることがあり、通信販売には法律で定められたクーリング・オフはありません。ただし、取引の経緯によっては別のルールが適用される場合があり、事業者が独自にキャンセルの規定を設けていることもあります。申込みの最終確認画面を保存し、困ったときは188に相談してください。

Q. スマホしか持っていませんが、体験できますか?

A. 多くの場合できます。大事なのは端末の種類より、全身が映る距離にスマホを置けるかと、種目ごとに向きを変えられるかです。詳しくは向き不向きの記事と、器具・スペースの記事をご覧ください。

Q. トレーナーの性別の希望は出せますか?

A. 事業者によって違います。聞いてよい質問ですので、予約の時点で「女性(男性)のトレーナーを希望できますか」と確認してください。担当の変更の方法(質問1)とあわせて聞いておくと安心です。

Q. 熊本以外に住んでいても、RBDジムのオンラインは受けられますか?

A. 受けられます。熊本近郊以外の方は、立ち上げからオンラインで組みます。体験・カウンセリング60分(カウンセリング30分+体験30分)は無料です。


まとめ|質問を1つに絞るなら

オンラインパーソナルトレーニングの選び方を、5つの段階で整理しました。

  • 段階① 目的・時間帯と頻度・3か月の総額、そして会話の希望を決める
  • 段階② 公式サイトで、リアルタイムの1対1か、食事指導、料金の書き方、体験の中身、解約規定の表示を確認する
  • 段階③ 18問から自分に関係する質問を選び、答えの中身と答え方を見る
  • 段階④ 体験中に、体調の確認・止めていいの一言・カメラの指示・具体的な修正など8項目を見る
  • 段階⑤ ネットで申し込むなら、最終確認画面の解約条件を確認して保存する。困ったら188

全部を聞く時間がない方へ。質問を1つに絞るなら、「私の生活と目的を聞いたうえで、最初の1か月は何をしますか?」です。この問いに、こちらの話を聞いてから具体的に答えられるかどうかで、多くのことが分かります。

※本記事は一般的な情報提供であり、個別の診断・治療、法律相談、効果の保証をするものではありません。結果には個人差があります。引用した研究の一部はリハビリテーションや健康な成人の少人数を対象としたもので、ボディメイク目的のトレーニングにそのまま当てはめられるものではありません。持病のある方・服薬中の方・妊娠中や産後の方は、開始前に医師の判断を優先してください。


この記事の質問を、RBDジムの体験で使ってみてください

「質問シートを持っていったら、嫌な顔をされないだろうか」——当ジムでは、むしろ歓迎します。同じ質問を、他社の体験と比べる材料にしてください。

  • オンラインの体験・カウンセリング60分は無料(カウンセリング30分+体験30分)
  • 回数券制・オーダーメイド。12回88,000円/18回118,000円/24回148,000円(すべて税込)。全コースに食事・栄養指導が含まれ、入会金は0円です
  • 21時以降や早朝のセッションもご相談いただけます(お電話の受付は11:00〜21:00)
  • 東大薬学部卒・薬剤師のトレーナーが担当します(持病や服薬のある方は、運動してよいかを主治医に確認したうえでご相談ください)
  • オンラインの詳細・お申し込み: オンライン指導の流れと料金を見る

熊本市やその近郊にお住まいの方は、〒862-0963 熊本県熊本市南区出仲間9-5-10 スペーシアビル4Fの店舗で、対面と組み合わせることもできます。なお、上記の「無料」はオンラインの体験・カウンセリングについてのご案内で、店舗での対面の体験は500円です。

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入会金0円/体験・カウンセリング(60分)は無料です


主な参考・出典(2026年10月時点)

公的機関

  • 消費者庁 特定商取引法ガイド「特定継続的役務提供」 https://www.no-trouble.caa.go.jp/what/continuousservices/
  • 消費者庁 特定商取引法ガイド「通信販売」 https://www.no-trouble.caa.go.jp/what/mailorder/
  • 消費者庁 特定商取引法ガイド「ガイドライン(通信販売)」 https://www.no-trouble.caa.go.jp/what/mailorder/guidelines.html
  • e-Gov法令検索「消費者契約法」 https://laws.e-gov.go.jp/law/412AC0000000061

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文責

白木 勝也
RBDジム オーナー・トレーナー
東大薬学部卒・薬剤師国家資格保有。熊本市南区を拠点に、理論に基づいた「リバウンドしにくい設計を目指したメソッド」で多くの女性のボディメイクをサポート。

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