「食事を見直したいけれど、結局なにを食べればいいのか分からない」
「食べないダイエットを頑張ったのに、リバウンドしてしまった」
「代謝を上げる食べ物があるなら、毎日とりたい」
そんな思いから、この記事にたどり着いた方が多いのではないでしょうか。ちまたには「これを食べるだけで代謝アップ」「○○で脂肪燃焼」といった情報があふれていますが、その多くは少し誇張されています。
先に結論をお伝えします。単品で代謝が劇的に上がる「魔法の食材」はありません。本当に鍵を握るのは、たんぱく質を軸にした食事全体の設計と、「食べない」ことで代謝を下げてしまわないことです。そのうえで、「毎日とりたい食材」には、栄養素の働きから見て理にかなった選び方があります。
この記事では、東大薬学部卒・薬剤師国家資格を持つトレーナーの視点から、次の3つをお伝えします。
- 代謝を支える食材TOP10(一覧表+各食材の「なぜ効く・食べ方・注意」)
- 代謝に関わる栄養素のしくみ(厚生労働省の資料をもとに)
- 1日の「痩せ体質メニュー」例と食べ方のコツ(コンビニ・外食での選び方つき)
なお、体の変化や代謝の感じ方には個人差があります。本記事は厚生労働省などの公的資料を中心に、「この食材で必ず痩せる・代謝が上がる」といった断定はせず、誠実にお伝えします。効果を保証するものではなく、続けやすく、痩せ体質に近づくための食事の考え方の土台として読んでいただければ幸いです。
そもそも「代謝を上げる食べ物」は本当にある?——食事と代謝の関係
「代謝を上げる食材」を探す前に、まず「食事は代謝のどこに効くのか」を押さえておきましょう。ここが分かると、食材選びの軸がぶれなくなります。
食事で働きかけられるのは「DIT」と「筋肉(除脂肪量)」
私たちが一日に使うエネルギー(総消費エネルギー)は、大きく3つに分けられます。
| 要素 |
内容 |
おおよその割合 |
| 基礎代謝 |
何もしなくても生命維持に使われる分 |
約60%前後 |
| 身体活動 |
運動・家事・通勤など体を動かす分 |
約20〜40% |
| DIT(食事誘発性熱産生) |
食事を消化・吸収するときに使われる分 |
約10% |
公益財団法人 長寿科学振興財団の健康長寿ネットでは、総消費エネルギーがこの3要素で構成され、なかでも基礎代謝が最も大きな割合を占めると説明されています(出典: 健康長寿ネット「非運動性熱産生(NEAT)とは」)。
このうち、食事で直接働きかけやすいのは「DIT」と、たんぱく質を材料とする「筋肉(除脂肪量)の維持」です。基礎代謝そのものや、運動・日常の動き(NEAT)の話は、姉妹記事基礎代謝を上げる10の習慣で詳しく解説しています。本記事は「食材・食事」に絞ってお伝えします。
たんぱく質のDITは約30%——だから「たんぱく質食材」が主役
食事で消費されるDITは、実は栄養素によって大きく異なります。
厚生労働省 e-ヘルスネットによると、それぞれの栄養素だけを摂った場合、たんぱく質は摂取エネルギーの約30%、糖質は約6%、脂質は約4%がDITとして消費されるとされています(出典: 厚生労働省 e-ヘルスネット「食事誘発性熱産生/DIT」)。
| 栄養素 |
DITとして消費される割合の目安 |
| たんぱく質 |
約30% |
| 糖質 |
約6% |
| 脂質 |
約4% |
同じカロリーでも、たんぱく質をしっかり含む食事のほうが、消化のときに使われるエネルギーの面で有利になりやすい、と考えられます。さらに、たんぱく質は筋肉(除脂肪量)の材料でもあります。この記事のTOP10で、たんぱく質源が上位に並ぶのは、こうした理由からです。
【誤解の整理】「食べない」と代謝はむしろ下がりやすい
「早く痩せたいから食事を抜く」——これは、痩せ体質から遠ざかってしまう可能性のある選択です。
食事を極端に減らすと、体はエネルギー不足を補おうとして、筋肉(除脂肪量)を分解しはじめることがあります。e-ヘルスネットでも、加齢で基礎代謝が下がる主因は除脂肪量の減少とされており、欠食や極端な制限で筋肉が減れば、同じように代謝が下がりやすくなると考えられます(出典: 厚生労働省 e-ヘルスネット「加齢とエネルギー代謝」)。
その結果、「体重は落ちたのに、前より太りやすい体」になってしまう——これがリバウンドの大きな原因の一つです。痩せ体質を目指すなら、「食べない」より「何をどう食べて整えるか」のほうが、ずっと近道なのです。
薬剤師トレーナーの視点では——「代謝を上げる魔法の食材」を探す気持ちはよく分かります。でも、栄養学の地図を広げると、効くポイントは意外とシンプルです。たんぱく質を軸に食事全体を整え、欠食で筋肉を削らない。この2つだけでも、多くの方の食生活は変わります。単品の即効性に期待するより、土台を整えるほうが確実で再現性がある——これが私たちの一貫した考え方です。
代謝を上げる食材TOP10【一覧表+個別解説】
ここからが本題です。まずTOP10を一覧表で示し、続けて一つずつ「なぜ代謝・体づくりに関わるか」「おすすめの食べ方」「注意点」を解説します。
順位は、ここまでお伝えしてきた「DITが高く、筋肉の材料になるたんぱく質源」を上位に置いています。なお、これは「この順に食べれば必ず痩せる」というランキングではなく、毎日の食事に取り入れる価値が高い食材の目安です。
| 順位 |
食材 |
主な栄養素 |
期待できる働き(とされるもの) |
手軽さ |
| 1 |
鶏むね肉・ささみ |
高たんぱく・低脂質 |
DITが高く、筋肉の材料になる |
◎ |
| 2 |
卵 |
たんぱく質・ビタミンB群 |
良質なたんぱく質と代謝の補酵素 |
◎ |
| 3 |
青魚(さば・あじ・いわし) |
たんぱく質・DHA/EPA |
たんぱく質と良質な脂質 |
○ |
| 4 |
大豆製品(納豆・豆腐) |
植物性たんぱく質・食物繊維 |
たんぱく質+発酵・食物繊維 |
◎ |
| 5 |
赤身肉(牛・豚もも) |
たんぱく質・鉄・B群 |
筋肉の材料と鉄の補給 |
○ |
| 6 |
ギリシャヨーグルト・乳製品 |
たんぱく質・発酵 |
手軽なたんぱく質と発酵食品 |
◎ |
| 7 |
緑黄色野菜・葉物 |
ビタミン・鉄・食物繊維 |
代謝を支える微量栄養素 |
○ |
| 8 |
きのこ・海藻類 |
食物繊維・低カロリー |
かさ増し・食物繊維の補給 |
◎ |
| 9 |
もち麦・玄米など全粒穀物 |
食物繊維・ビタミンB1 |
白米置き換えで糖質代謝を支える |
○ |
| 10 |
香味食材(生姜・唐辛子・にんにく) |
香味成分 |
体感として温まる(※後述) |
◎ |
1位|鶏むね肉・ささみ(高たんぱく・低脂質の王道)
- なぜ効く: たんぱく質はDITが約30%と高く、筋肉(除脂肪量)の材料にもなります(出典: e-ヘルスネット「DIT」)。鶏むね肉・ささみは、低脂質で高たんぱくという、ダイエット中のたんぱく質源として理にかなった食材です。
- おすすめの食べ方: 蒸す・茹でる・グリルでシンプルに。サラダチキンなら手間なく1食分のたんぱく質を確保できます。パサつきが気になる方は、そぎ切りにして片栗粉をまぶすとしっとり仕上がります。
- 注意点: 揚げる・甘いタレを絡めると脂質・糖質が増えます。調理法でカロリーは大きく変わります。
2位|卵(良質なたんぱく質+ビタミンB群)
- なぜ効く: 卵は良質なたんぱく質に加え、エネルギー代謝を助けるビタミンB群を含みます。ゆで卵なら1個で手軽にたんぱく質を1品プラスできます。
- おすすめの食べ方: 朝食にゆで卵やスクランブルエッグを。常備しておくと、たんぱく質が足りない食事の「あと一品」に便利です。
- 注意点: 油を多く使う調理(オムレツのバター大量など)は脂質が増えます。シンプルな調理が基本です。
3位|青魚(さば・あじ・いわし)
- なぜ効く: 青魚はたんぱく質源であると同時に、n-3系の脂質であるDHA・EPAを含みます。これらは健康維持に関わる脂質とされています(出典: e-ヘルスネット「不飽和脂肪酸」)。※「血液がサラサラになって代謝が上がる」といった断定はできません。
- おすすめの食べ方: 焼き魚・煮魚のほか、さば水煮缶なら調理いらずで便利。サラダや納豆に混ぜるのもおすすめです。
- 注意点: みりんや砂糖を多く使う味付け、缶詰の味噌煮・蒲焼きタイプは糖質が増えがちです。
4位|大豆製品(納豆・豆腐)
- なぜ効く: 納豆・豆腐は植物性たんぱく質を含み、納豆は発酵食品で食物繊維も豊富です。食物繊維は便通や食後血糖の上昇のゆるやかさに関わるとされています(出典: e-ヘルスネット「食物繊維」)。
- おすすめの食べ方: 朝食に納豆1パック、夕食に冷奴や豆腐の味噌汁。動物性たんぱく質と組み合わせると、たんぱく質の質も整いやすくなります。
- 注意点: 付属のタレやめんつゆの使いすぎは塩分・糖質が増えます。
5位|赤身肉(牛・豚もも)
- なぜ効く: 赤身肉はたんぱく質に加え、鉄やビタミンB群を含みます。鉄は全身に酸素を運ぶ赤血球の材料で、特に女性で不足しやすい栄養素とされています(出典: e-ヘルスネット「鉄」)。
- おすすめの食べ方: 脂身の少ないもも・ヒレを選び、焼く・茹でるでシンプルに。豚もも肉はビタミンB1も含みます。
- 注意点: バラ肉やサシの多い部位は脂質が高め。「赤身」を選ぶことがポイントです。
6位|ギリシャヨーグルト・乳製品
- なぜ効く: ギリシャヨーグルトは、一般的なヨーグルトよりたんぱく質が多めで、発酵食品でもあります。手軽にたんぱく質を足せる点が魅力です。
- おすすめの食べ方: 無糖タイプを選び、朝食や間食に。フルーツやナッツを少量添えると満足感が上がります。
- 注意点: 加糖タイプは糖質が多くなりがち。「無糖」を基本に、甘みは果物などで補うのがおすすめです。
7位|緑黄色野菜・葉物(ブロッコリー・小松菜など)
- なぜ効く: ブロッコリーや小松菜などは、ビタミン・鉄・食物繊維といった、代謝を支える微量栄養素の供給源です。ブロッコリーは野菜のなかでもたんぱく質を比較的含みます。
- おすすめの食べ方: 茹でる・蒸す・レンジ加熱で副菜に。食事の最初に野菜を食べる「食べる順番」にも役立ちます。
- 注意点: ドレッシングやマヨネーズのかけすぎは脂質・カロリーが増えます。
8位|きのこ・海藻類
- なぜ効く: きのこ・海藻は低カロリーで食物繊維が豊富。料理のかさ増しに使え、満足感を保ちながら全体のカロリーを抑えやすくなります。食物繊維は便通や血糖の上昇のゆるやかさに関わるとされています(出典: e-ヘルスネット「食物繊維」)。
- おすすめの食べ方: 味噌汁・スープ・炒め物に。きのこは冷凍ストックしておくと使いやすいです。
- 注意点: 海藻は塩分の多い味付けに注意。あくまで「主役のたんぱく質に添える」位置づけです。
9位|もち麦・玄米など全粒穀物
- なぜ効く: もち麦・玄米は食物繊維やビタミンB1を含みます。ビタミンB1は糖質のエネルギー代謝を助ける補酵素とされています(出典: e-ヘルスネット「ビタミン」)。白米を置き換えるだけで、同じ主食でも栄養の質が変わります。
- おすすめの食べ方: 白米にもち麦を混ぜて炊く「もち麦ごはん」から。いきなり全量を玄米にしなくても大丈夫です。
- 注意点: 「全粒だからいくら食べてもよい」わけではありません。主食の量そのものは適量を意識します。
10位|体を温める香味食材(生姜・唐辛子・にんにく)
- なぜ効く(とされる): 生姜・唐辛子・にんにくなどは、古くから「体が温まる」と感じられてきた香味食材です。ただし、「食べれば代謝が上がる・痩せる」と断定できる十分な公的根拠は乏しいのが実情です。体感ベースで、食事の満足感を高める薬味として位置づけるのが誠実です。
- おすすめの食べ方: 味噌汁やスープに生姜を、炒め物ににんにくを少量。塩分や油を足さずに風味を加えられる点が利点です。
- 注意点: 温め効果には個人差があります。「温める食材を足せば必ず痩せる」という期待はしすぎないようにしましょう。胃腸が弱い方は香辛料のとりすぎに注意してください。
薬剤師トレーナーの視点では——TOP10の上位がたんぱく質源に偏っているのは、好みではなく理由があります。DITが高く、筋肉という代謝の土台の材料になる——この2点で、たんぱく質食材は他より一歩抜けているのです。逆に、10位の香味食材のように「体感は良いが、公的根拠はこれから」というものは、正直にそう書く。期待を煽らないことこそ、長く信頼していただける食事管理だと考えています。
知っておきたい「代謝を支える栄養素」3つ
食材リストの裏側には、必ず「栄養素の働き」があります。ここを理解しておくと、リストを丸暗記しなくても、自分で食材を選べるようになります。
たんぱく質(DIT+筋肉=除脂肪量の材料)
ここまで繰り返してきた通り、たんぱく質はDITが約30%と高く(出典: e-ヘルスネット「DIT」)、同時に筋肉(除脂肪量)の材料でもあります。筋肉が減れば基礎代謝も下がりやすいため、たんぱく質は「痩せ体質」の話で最も重要な栄養素です。
摂取量の目安は、厚生労働省「日本人の食事摂取基準」に、年齢・性別ごとの推奨量や、エネルギーに占める目標量(%)が示されています(出典: 厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2025年版)」)。難しく考えず、まずは毎食にたんぱく質を1品を目安にすると、不足を防ぎやすくなります。栄養バランス全体の考え方はPFCバランスとは?ダイエットの基本で詳しく解説しています。
ビタミンB群(糖質・脂質・たんぱく質代謝の補酵素)
ビタミンB群は、栄養素をエネルギーに変える反応を助ける「補酵素」として働きます。厚生労働省 e-ヘルスネットでは、ビタミンが体内の代謝を円滑に進める潤滑油のような役割を担うと説明されています(出典: e-ヘルスネット「ビタミン」)。
ざっくり整理すると、次のようなイメージです。
- ビタミンB1: 糖質の代謝に関わる(豚肉・玄米・もち麦など)
- ビタミンB2: 脂質の代謝に関わる(レバー・卵・乳製品など)
- ビタミンB6: たんぱく質の代謝に関わる(魚・肉・バナナなど)
たんぱく質をたくさん摂るほど、その代謝を助けるB6も必要になります。たんぱく質源とビタミンB群を一緒にとれる食材(肉・魚・卵)が便利なのは、こうした理由からです。
鉄(特に女性。酸素運搬・エネルギー産生に関わる)
鉄は、赤血球のヘモグロビンとして全身に酸素を運ぶミネラルです。e-ヘルスネットでは、鉄が不足するとだるさなどに関わるとされ、特に月経のある女性で不足しやすいことが知られています(出典: e-ヘルスネット「鉄」)。酸素がしっかり届くことは、体のエネルギー産生にも関わります。
赤身肉・レバー・あさり・小松菜などが鉄を含みます。動物性食品の鉄(ヘム鉄)はビタミンCと一緒にとると吸収が助けられるとされるため、野菜や果物と組み合わせるのもおすすめです。
薬剤師トレーナーの視点では——「代謝を上げたい」とサプリを探す前に、まず食事を見直してほしいと思っています。ビタミンB群も鉄も、肉・魚・卵・野菜といったふだんの食材から十分にとりうる栄養素です。薬剤師として申し上げると、サプリは不足を補う「補助」であって、土台はあくまで食事。まず食材で整え、それでも足りない部分を必要に応じて補う——この順番が健康的です。
食材以上に大事な「食べ方」のコツ
同じ食材でも、「どう食べるか」で結果は変わります。むしろ、食材選びより食べ方のほうが再現性に効くことも多いものです。
毎食たんぱく質を「手のひら1枚分」
たんぱく質は一度にまとめて摂るより、毎食コンスタントに摂るのが理想です。目安は、1食あたり手のひら1枚分の肉・魚・卵・大豆製品。細かいグラム計算が難しくても、この目安なら続けやすくなります。
食べる順番(野菜・たんぱく質→主食)とよく噛む
野菜やたんぱく質を先に食べ、主食(炭水化物)を後にする食べ方は、食後血糖の急な上昇をゆるやかにすることに役立つとされています。また、よく噛んでゆっくり食べることは、DITや満腹感に関わり、食べすぎの抑制にもつながりやすいと考えられています。一口30回を目安にしてみてください。
欠食しない・朝にたんぱく質
前述の通り、欠食は筋肉を削り、代謝を下げやすくします。特に朝食でたんぱく質をとることは、一日のたんぱく質量を確保するうえで重要です。忙しい朝でも、卵・納豆・ヨーグルト・チーズなど「火を使わない一品」を足すだけで変わります。
主食を全粒に置き換える/極端な糖質オフはしない
白米をもち麦ごはんや玄米に置き換えると、同じ主食でも食物繊維やビタミンB1を補えます。一方で、極端な糖質オフはおすすめしません。糖質を極端に減らすと続きにくく、エネルギー不足から筋肉が削られることもあります。糖質との付き合い方は糖質制限ダイエットの7つのルールで詳しく解説しています。
薬剤師トレーナーの視点では——食材リストを覚えるより、この4つの「食べ方」を習慣にするほうが、長い目で見て効きます。理由はシンプルで、食べ方は一生使えるからです。流行の食材はいずれ忘れますが、「毎食たんぱく質」「野菜から食べる」「朝食を抜かない」は、年齢や生活が変わっても通用します。RBDが「一生使える食事管理」と呼ぶのは、まさにこの再現性のことです。
1日の「痩せ体質メニュー」例(朝・昼・間食・夜)
ここまでの内容を、1日の食事に落とし込んでみましょう。あくまで「たんぱく質を確保しやすい一例」であり、「必ず痩せる献立」ではありません。量やカロリーは活動量・体格で変わるため、自分に合わせて調整してください。
朝食例
- もち麦ごはん(軽め)+納豆+ゆで卵+わかめの味噌汁
- ポイント: 卵・納豆でたんぱく質を2品確保。味噌汁で海藻もプラス。
昼食例
- 鶏むね肉のグリル定食(玄米・サラダ・具だくさん味噌汁)
- ポイント: 主菜でたんぱく質、副菜で野菜と食物繊維。主食は全粒に。
間食例
- 無糖ギリシャヨーグルト+素焼きナッツ少量、またはゆで卵・チーズ
- ポイント: 間食もたんぱく質を選ぶと、次の食事の食べすぎを防ぎやすくなります。間食の選び方はダイエット中の間食おすすめ10選も参考にしてください。
夕食例
- 焼き魚(さば・あじなど)+冷奴+ブロッコリーときのこの副菜+ごはん少なめ
- ポイント: 夜は主食を控えめに、たんぱく質と野菜をしっかり。
コンビニ・外食での選び方
自炊が難しい日でも、選び方次第でたんぱく質は確保できます。
- コンビニ: サラダチキン、ゆで卵、納豆巻き、無糖ヨーグルト、豆腐、サラダ、もち麦入りおにぎり。組み合わせれば手軽に「たんぱく質+野菜」が整います。
- 外食: 焼き魚定食、鶏肉のグリル、しょうが焼き定食など「主菜が肉・魚」の定食を。丼や麺の単品より、品数のある定食のほうがバランスを整えやすくなります。
外食で太りにくくするコツは外食でも太らない食べ方で詳しく解説しています。
薬剤師トレーナーの視点では——「自炊できないから無理」とあきらめる必要はありません。コンビニのサラダチキンとゆで卵、無糖ヨーグルトだけでも、たんぱく質はかなり整います。完璧な自炊を目指して挫折するより、手に入る範囲でたんぱく質を選ぶほうが、よほど続きます。続けられることが、痩せ体質づくりでは何よりの近道です。
よくある誤解・注意点
最後に、つまずきやすいポイントを整理しておきます。ここを押さえておくと、情報に振り回されにくくなります。
「この食材を食べれば代謝が上がる」は単品神話
繰り返しになりますが、単品で代謝を大きく上げる食材はありません。たんぱく質のDITのように「仕組みとして有利」なものはありますが、それも食事全体のなかで積み上がるもの。「○○さえ食べれば」という発想ではなく、「食事全体をどう整えるか」で考えましょう。
体を温める食材=必ず痩せる、ではない
生姜・唐辛子などの香味食材は、体感として温まると感じる方が多い一方、「食べれば代謝が上がる・痩せる」と断定できる十分な公的根拠は乏しいのが現状です。体感や満足感を高める薬味として、無理のない範囲で楽しむのがおすすめです(個人差があります)。
食べる量・総カロリーは無視できない
どんなに「良い食材」でも、食べる量が多ければカロリーは増えます。体重は基本的に摂取と消費のバランスで決まります。食材選びは大切ですが、それは「総量を適切に保つ」という土台の上で意味を持ちます。
食事だけでなく、筋肉を守る運動・睡眠も土台
食事は代謝の大切な一部ですが、すべてではありません。筋肉を守る運動や、回復・代謝に関わる睡眠も土台になります。運動・生活習慣を含めた全体像は基礎代謝を上げる10の習慣、睡眠との関係は睡眠の質を上げる10の習慣で詳しく解説しています。年代別の食事の考え方は30代女性のダイエット成功法もご参照ください。
よくある質問(FAQ)
Q. 食べるだけで代謝は上がりますか?
A. 「これを食べるだけで代謝が上がる」と断定できる単品の食材はありません。ただし、たんぱく質はDIT(消化時の消費)が高く、筋肉の材料にもなるため、毎食意識する価値があります。特定の食品の即効性に頼るより、食事全体を整えることをおすすめします。なお、体の変化には個人差があります。
Q. 代謝を上げる飲み物はありますか?
A. 白湯やお茶、コーヒーなどは、体感として温まる・ひと息つけるといった面で取り入れる方が多い飲み物です。ただし「飲めば代謝が上がる」と断定できるわけではありません。まずは甘い飲料を水・お茶に置き換えることのほうが、現実的な見直しになります(個人差があります)。
Q. コンビニで代謝を支える食材は買えますか?
A. はい。サラダチキン、ゆで卵、納豆、無糖ヨーグルト、豆腐、サラダ、もち麦入りおにぎりなどが手に入ります。「たんぱく質+野菜」を意識して組み合わせると、外食やコンビニでもバランスを整えやすくなります。
Q. 食べないほうが早く痩せませんか?
A. 短期的に体重は落ちても、欠食や極端な制限は筋肉(除脂肪量)を削り、基礎代謝を下げやすくします。その状態で元の食事に戻すとリバウンドしやすくなります。痩せ体質を目指すなら、「食べない」より「たんぱく質を軸に整えて食べる」ほうが近道です。
Q. プロテインは食事の代わりになりますか?
A. プロテインはたんぱく質を手軽に補える便利な「補助」ですが、食事の完全な代わりにはなりません。基本は肉・魚・卵・大豆製品などの食事からとり、足りない分を補う使い方がおすすめです。詳しくは女性のためのプロテイン活用ガイドをご覧ください。
まとめ|「魔法の食材」より「たんぱく質を軸にした食事」で痩せ体質へ
最後に、この記事のポイントを振り返ります。
- 食事で働きかけやすいのはDITと筋肉(除脂肪量)の維持。代謝の科学全体は基礎代謝を上げる10の習慣へ。
- たんぱく質はDITが約30%と高く、筋肉の材料でもある(出典: e-ヘルスネット)。だからTOP10の上位はたんぱく質源。
- 単品で代謝が上がる魔法の食材はない。たんぱく質を軸に、食事全体を整えることが鍵。
- 欠食・極端な制限は逆効果になりやすい。食べて整えるほうが痩せ体質に近い。
- 食材選びと同じくらい、「毎食たんぱく質」「野菜から食べる」「朝食を抜かない」といった食べ方が効く。
すべてを完璧にやる必要はありません。まずは「毎食たんぱく質を一品足す」——今日できるこの一歩から始めてみてください。続けられる食習慣こそが、痩せ体質を長く保つための資産になります。なお、体の変化には個人差がありますので、無理のない範囲で取り組んでくださいね。
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主な参考・出典
- 厚生労働省 e-ヘルスネット「食事誘発性熱産生/DIT」 https://kennet.mhlw.go.jp/information/information/dictionary/exercise/ys-030.html
- 厚生労働省 e-ヘルスネット「加齢とエネルギー代謝」 https://kennet.mhlw.go.jp/information/information/food/e-07-002.html
- 厚生労働省 e-ヘルスネット「ビタミン」 https://kennet.mhlw.go.jp/information/information/dictionary/food/ye-027.html
- 厚生労働省 e-ヘルスネット「食物繊維」 https://kennet.mhlw.go.jp/information/information/dictionary/food/ye-016.html
- 厚生労働省 e-ヘルスネット「鉄」 https://kennet.mhlw.go.jp/information/information/dictionary/food/ye-022.html
- 厚生労働省 e-ヘルスネット「不飽和脂肪酸」 https://kennet.mhlw.go.jp/information/information/dictionary/food/ye-031.html
- 厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2025年版)」 https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/kenkou/eiyou/syokuji_kijyun.html
- 公益財団法人 長寿科学振興財団 健康長寿ネット「非運動性熱産生(NEAT)とは」 https://www.tyojyu.or.jp/net/kenkou-tyoju/kenkou-zoushin/NEAT.html
文責
白木 勝也
RBDジム オーナー・トレーナー
東大薬学部卒・薬剤師国家資格保有。熊本市南区を拠点に、理論に基づいた「リバウンドしにくい設計を目指したメソッド」で多くの女性のボディメイクをサポート。