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基礎代謝を上げる10の習慣|太りにくい体質への近道

2026.06.24
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「食事を減らしているのに、なかなか体重が落ちない」
「年々、痩せにくくなってきた気がする」
「基礎代謝を上げたいけれど、何が正しい方法なのか分からない」

こうした悩みを抱えている方は、とても多くいらっしゃいます。そして、ちまたには「これを飲めば代謝アップ」「筋トレで代謝が激増」といった情報があふれていますが、その多くは少し誇張されているか、不正確です。

結論からお伝えします。基礎代謝は一日の消費エネルギーの最大の柱ですが、「筋トレで劇的に上がる」「○○を飲めば上がる」という理解は、実は正確ではありません。大切なのは、基礎代謝の正体を正しく知ったうえで、続けられる習慣で「下げない・保つ」土台を整えること。これが、太りにくい体質への遠回りに見えて一番の近道です。

この記事では、東大薬学部卒・薬剤師国家資格を持つトレーナーの視点から、次の3つをお伝えします。

  • 基礎代謝の本当のしくみ(臓器別の代謝・DIT・NEATまで、厚労省資料をもとに)
  • 基礎代謝が「下がる」原因(上げる前に避けるべきこと)
  • 今日からできる10の習慣(根拠・行動・NG例つきの実践編)

なお、代謝やダイエットの結果には個人差があります。本記事は厚生労働省などの公的資料を中心に、「○○で必ず代謝が上がる」といった断定はせず、誠実にお伝えします。効果を保証するものではなく、続けやすく、太りにくい体づくりの考え方の土台として読んでいただければ幸いです。
トレーナー指導のもと運動する50代男性

目次

そもそも基礎代謝とは?一日の消費エネルギーの「最大の柱」

「代謝を上げたい」と考える前に、まず「代謝とは何か」を正しく押さえておきましょう。ここが曖昧なまま方法だけ真似ても、効率は上がりません。

一日の消費エネルギーは「3つの要素」でできている

私たちが一日に消費するエネルギー(総消費エネルギー)は、大きく次の3つに分けられます。

要素 内容 おおよその割合
基礎代謝 何もしなくても生命維持に使われるエネルギー 約50〜70%
身体活動 運動・家事・通勤など体を動かす分 約20〜40%
DIT(食事誘発性熱産生) 食事を消化・吸収するときに使われる分 約10%

公益財団法人 長寿科学振興財団の健康長寿ネットでは、一日の総消費エネルギーがこの3要素で構成され、なかでも基礎代謝が最も大きな割合(おおむね6割前後)を占めると説明されています(出典: 健康長寿ネット「非運動性熱産生(NEAT)とは」)。

つまり、基礎代謝は「消費エネルギーの最大の柱」。だからこそ、ここに注目が集まるのは自然なことです。

基礎代謝は何が決めている?

では、その基礎代謝の大きさは何で決まるのでしょうか。主に関わるのは、次のような要素です。

  • 除脂肪量(筋肉や臓器など、脂肪以外の体組織の量)
  • 体格(体表面積・身長・体重)
  • 年齢(後述するように、加齢で低下していきます)
  • 性別・体温・ホルモンの状態 など

特に大きいのが除脂肪量です。脂肪以外の体の組織が多いほど、安静時に消費するエネルギーも大きくなる傾向があります。

薬剤師トレーナーの視点では——「代謝を上げたい」と思ったとき、まずこの3要素の地図を持つことをおすすめします。基礎代謝・身体活動・DIT、それぞれで「現実的に自分が動かせる部分」は異なります。やみくもに「代謝アップ」を狙うより、どこに手を打てるかを切り分けて考えるほうが、ずっと効率的です。本記事の10の習慣も、この3要素のどこに効くかを意識して構成しています。

【誤解の整理】基礎代謝の主役は「筋肉だけ」ではない

ここが、この記事でもっともお伝えしたいポイントです。「基礎代謝=筋肉量」という理解は広く知られていますが、実はやや不正確です。正しく知ることで、過度な期待にも、無駄な遠回りにも陥らずに済みます。

臓器・組織ごとに、代謝量は大きく違う

厚生労働省 e-ヘルスネット「加齢とエネルギー代謝」では、安静時の代謝量が組織・臓器ごとに大きく異なることが示されています。組織1kgあたり・1日あたりの代謝量を比べると、次のように差があります(出典: 厚生労働省 e-ヘルスネット「加齢とエネルギー代謝」)。

組織・臓器 代謝量(kcal/kg/日)の目安
約240
肝臓 約200
骨格筋(筋肉) 約13
脂肪組織 約4.5

注目したいのは、筋肉(骨格筋)は1kgあたりの代謝量で見ると、脳や肝臓よりずっと低いということです。一方で、筋肉は体のなかで量が多い組織のため、基礎代謝全体に占める割合では、骨格筋・肝臓・脳がそれぞれおおよそ2割ずつを担っているとされています。

つまり、「基礎代謝の大半は筋肉が稼いでいる」というイメージは正確ではありません。肝臓や脳といった臓器の働きも、基礎代謝の大きな部分を支えているのです。

「筋トレすれば基礎代謝が激増する」は本当か

この事実をふまえると、よくある期待にも冷静な目を向けられます。

筋肉1kgが1日に消費するエネルギーは、先ほどの通り約13kcal。仮に筋トレを続けて筋肉量が数kg増えたとしても、それによる基礎代謝の上乗せは、巷で語られるほど劇的なものではありません。「筋肉を1kg増やせば基礎代謝が○百kcal上がる」といった話は、過大に伝わっていることが多いのです。

これは「筋トレに意味がない」という話では決してありません。過度な期待を持つと、思ったほど変わらずに挫折してしまう——それを避けるために、現実的な期待値を知っておこう、ということです。

それでも「筋肉を守る」べき理由

では、なぜRBDジムは筋トレ・筋肉を大切にするのか。理由は、基礎代謝の数字を直接劇的に上げるためではなく、もっと本質的なところにあります。

  • 除脂肪量を維持できる(基礎代謝が下がるのを防ぐ)
  • 総消費エネルギーを底上げできる(動ける体は活動量も増えやすい)
  • 加齢による筋肉量の減少にブレーキをかけられる
  • 体のラインが整い、見た目の引き締まりにつながる

e-ヘルスネットでも、身体活動は消費エネルギーを高めるだけでなく、筋肉量の減少を遅らせる点に意味があると説明されています(出典: 厚生労働省 e-ヘルスネット「加齢とエネルギー代謝」)。

薬剤師トレーナーの視点では——ここはとても誤解されやすいところです。「筋トレで基礎代謝が爆上がりする」のではなく、「筋トレで基礎代謝が下がるのを防ぐ」。この理解の差は大きいです。攻めて数字を一気に上げるのではなく、守って土台を保つ。地味に思えるかもしれませんが、これが太りにくい体を長く保つための、最も確かな考え方だと私たちは捉えています。

知っておきたい「DIT」と「NEAT」——見落とされがちな2つの鍵

基礎代謝・身体活動・DITという3要素のうち、ダイエットで意外と見落とされがちなのがDITと、身体活動のなかのNEATです。ここを知ると、「現実的にどこを動かせるか」が見えてきます。

DIT(食事誘発性熱産生)とは

DIT(食事誘発性熱産生)とは、食事をしたあとに、消化・吸収のために消費されるエネルギーのこと。食後に体がポカポカ温かく感じるのは、このDITの働きが一因です。

厚生労働省 e-ヘルスネットによると、DITは栄養素によって大きく異なり、たんぱく質だけを摂った場合は摂取エネルギーの約30%、糖質だけなら約6%、脂質だけなら約4%がDITとして消費されるとされています(出典: 厚生労働省 e-ヘルスネット「食事誘発性熱産生/DIT」)。

つまり、たんぱく質は消化のときに使われるエネルギーが大きい栄養素。同じカロリーでも、たんぱく質をしっかり含む食事のほうが、DITの面では有利になりやすいと考えられます。

NEAT(非運動性熱産生)とは

NEAT(非運動性熱産生)とは、「運動」とは呼ばないような日常の活動で消費されるエネルギーのこと。家事・通勤・階段の上り下り・立っている時間・そわそわ動く——こうした何気ない動きの積み重ねです。

健康長寿ネットによると、このNEATは個人差が非常に大きく、同じ体格・同じ食事量でも、1日あたり300〜400kcal、多い場合は800kcal以上の差が生まれるとされています。また、肥満の方は非肥満の方に比べて、立っている・動いている時間が1日あたり約150分少なかったという報告も紹介されています(出典: 健康長寿ネット「非運動性熱産生(NEAT)とは」)。

これは見逃せない数字です。ジムでの運動時間は1日のうちわずか。それよりも、残りの時間でどれだけ体を動かしているか(NEAT)が、総消費エネルギーに大きく効いてくる可能性があるのです。

薬剤師トレーナーの視点では——「代謝を上げる魔法」を探すより、このDITとNEATに目を向けるほうが、現実的で再現性があります。たんぱく質を意識して食べ、日常でこまめに動く。どちらも特別な道具も時間もいりません。派手さはないけれど、確実に積み上がる。代謝の話で本当に効くのは、こうした地味な部分だと考えています。

基礎代謝が「下がる」原因——上げる前に避けたいこと

「上げる」ことばかりに目が向きがちですが、まず大切なのは「下げないこと」です。せっかくの努力を打ち消してしまう落とし穴を、先に整理しておきましょう。

原因1|加齢と筋肉量(除脂肪量)の減少

加齢とともに基礎代謝は少しずつ低下していきます。e-ヘルスネットでは、その主な要因は骨格筋などの除脂肪量の減少にあると説明されています。

具体例として、体重70kgの男性では、20歳代で1日あたり約1,680kcalだった基礎代謝が、50歳代では約1,505kcalまで低下する(およそ175kcal/日の差)というデータが示されています(出典: 厚生労働省 e-ヘルスネット「加齢とエネルギー代謝」)。同じように食べていても、年齢とともに消費が減っていく——これが「年々太りやすくなった」と感じる正体の一つです。

ただし、これは「年齢のせいだから仕方ない」という話ではありません。低下の主因が筋肉量の減少なら、筋肉を守る行動が、そのまま対策になるからです。

原因2|無理な食事制限・欠食(最大の落とし穴)

意外に思われるかもしれませんが、極端なダイエットそのものが、基礎代謝を下げてしまうことがあります。

食事を極端に減らすと、体はエネルギー不足を感じ、筋肉(除脂肪量)を分解してエネルギーに変えようとします。その結果、筋肉が減って基礎代謝が下がり、「体重は落ちたのに、前より太りやすい体」になってしまうことがあるのです。これがリバウンドの大きな原因の一つです。

「早く痩せたい」と食事を抜くことが、長い目で見ると逆効果になりかねない——これは、ダイエットで最も知っておいてほしいポイントです。

原因3|活動量の低下(NEATの減少)

デスクワーク中心の生活、移動は車やエレベーター、休日は家でゆっくり——こうした生活が続くと、前述のNEATがどんどん減っていきます。

NEATの個人差は1日数百kcalにもなりうるため、「座っている時間が長い」だけで、知らないうちに総消費エネルギーが大きく目減りしている可能性があります。

薬剤師トレーナーの視点では——「下げない」ことの優先順位は、「上げる」ことより高いと考えています。特に、無理な食事制限で筋肉を削ってしまうのは、最ももったいないパターンです。私たちが「理論上リバウンドしにくいメソッド」を掲げているのは、ここに理由があります。これは「絶対にリバウンドしない」と保証するものではなく、筋肉と代謝を守りながら、続けられる形で進めるという考え方を指しています。30代以降のダイエットの考え方は30代女性のダイエット成功法でも詳しく解説しています。

基礎代謝を上げる・保つ10の習慣【実践編】

ここからが実践編です。ここまでお伝えしてきた通り、「飲めば上がる」「やれば激増する」といった魔法はありません。大切なのは、基礎代謝を下げず、総消費エネルギーの土台を整える習慣を、無理なく続けること。

各習慣に「なぜ効くのか(根拠)」「今日からできる行動」「NG例」をまとめました。すべてを完璧にやる必要はありません。できそうなものから1〜2つ始めてみてください。なお、効果の感じ方には個人差があります。

習慣1|大きな筋肉を使う筋トレで「筋肉=除脂肪量」を守る

  • なぜ効く: 基礎代謝の低下の主因は筋肉量の減少。筋肉を守ることが、代謝を下げない最大の対策になります。スクワットなど大きな筋肉を使う種目は効率的です。
  • 今日からできる: スクワット・ヒップリフトなど、自重種目を1種目10回前後 × 2〜3セット、週2〜3回から。
  • NG例: いきなり高負荷で行いフォームが崩れる/「筋トレすれば代謝が激増する」と過度に期待する。

自宅でできる種目は自宅トレーニング初心者ガイドも参考にしてください。

習慣2|毎食たんぱく質を摂る(筋肉の材料+DITが高い)

  • なぜ効く: たんぱく質は筋肉の材料であると同時に、DIT(食事誘発性熱産生)が約30%と高い栄養素。筋肉を守り、消化時の消費の面でも有利になりやすいとされています。
  • 今日からできる: 毎食、手のひらに乗るくらいの主菜(肉・魚・卵・大豆製品)を意識。朝は卵・納豆・ヨーグルトをプラス。
  • NG例: 主食(炭水化物)だけで食事を済ませる/ダイエット中に量を減らしすぎてたんぱく質不足になる。

たんぱく質を含む栄養バランスはPFCバランスとは?ダイエットの基本で詳しく解説しています。

習慣3|欠食・極端な制限をやめる(下げないことが先決)

  • なぜ効く: 極端な食事制限は筋肉を削り、基礎代謝を下げてリバウンドを招きやすくなるとされています。「下げない」ことは「上げる」より優先度が高いポイントです。
  • 今日からできる: 朝食を抜かない。極端なカロリーカットではなく、続けられる量で整える。
  • NG例: 「食べなければ痩せる」と欠食を続ける/1日1食などの極端な制限を長期間続ける。

習慣4|NEATを増やす(日常のこまめな動き)

  • なぜ効く: NEAT(非運動性熱産生)の個人差は1日300〜800kcal以上にもなりうるとされています。日常の動きを増やすことは、運動以上に総消費に効く可能性があります。
  • 今日からできる: エスカレーターより階段、一駅歩く、こまめに立つ、家事を丁寧に。
  • NG例: 「運動する日以外は一切動かない」/座りっぱなしの時間が長い。

習慣5|有酸素運動を日常に溶け込ませる

  • なぜ効く: ウォーキングなどの有酸素運動は、消費エネルギーを増やし、脂肪をエネルギーとして使うサポートになるとされています。
  • 今日からできる: 通勤や買い物の歩きを「少し早歩き」に。休日に20〜30分のウォーキングを。
  • NG例: 毎日長時間やろうとして続かない/激しすぎて翌日に響く。

習慣6|水分をこまめに摂る

  • なぜ効く: 体の代謝活動は水分があってこそ円滑に進みます。脱水気味だと体のめぐりが滞りやすくなります。喉が渇く前のこまめな補給が基本です。
  • 今日からできる: 起床時・食事時・運動前後など、タイミングを決めてこまめに。常温の水や白湯がおすすめ。
  • NG例: 喉が渇いてから一気に飲む/甘い飲料で水分補給を済ませる。

習慣7|体を温める食事・温活を取り入れる

  • なぜ効く: 体が冷えていると感じる方は少なくありません。温かい食事や入浴で体を温めることは、体感としての心地よさや、めぐりのサポートにつながると考えられています(※冷えと基礎代謝の関係には個人差があり、温めれば必ず代謝が上がると断定はできません)。
  • 今日からできる: 温かいスープや汁物を一品。湯船にゆっくり浸かる。
  • NG例: 「温めれば必ず痩せる」と過度に期待する/冷たい飲み物ばかり摂る。

習慣8|よく噛んで食べる(DITとの関連)

  • なぜ効く: よく噛んでゆっくり食べることは、DITや満腹感に関わるとされ、食べすぎの抑制にもつながりやすいと考えられています。
  • 今日からできる: 一口30回を目安に。ながら食べをやめ、よく噛む。
  • NG例: 早食い/飲み物で流し込むように食べる。

習慣9|睡眠を整える(回復・代謝の土台)

  • なぜ効く: 睡眠は、回復や代謝に関わるホルモンが働く土台。睡眠不足は食欲に関わるホルモンのバランスを乱し、食べすぎを招きやすいとも言われています。
  • 今日からできる: 起床時刻をなるべく一定に。寝る前のスマホを控える。
  • NG例: 睡眠を削って運動時間を捻出する/就寝直前の夜食。

睡眠とダイエットの関係は睡眠の質を上げる10の習慣で詳しく解説しています。

習慣10|朝食をとり、生活リズムを整える

  • なぜ効く: 朝食をとることは体内リズムを整え、一日の活動のスイッチを入れる土台になると考えられています。生活リズムの乱れは、食欲や活動量にも影響しやすいものです。
  • 今日からできる: 簡単でも朝に何か口にする(卵・ヨーグルト・バナナなど)。毎日同じ時間に食事を。
  • NG例: 朝食を抜いて昼にドカ食い/夜型の不規則な生活。

10の習慣まとめ

# 習慣 キーポイント
1 大きな筋肉の筋トレ 筋肉=除脂肪量を守り、代謝を下げない
2 毎食たんぱく質 筋肉の材料+DITが高い
3 欠食・極端な制限をやめる 下げないことが先決
4 NEATを増やす 日常のこまめな動きが効く
5 有酸素運動 日常に溶け込ませる
6 水分をこまめに めぐりの土台
7 温活 体感ベースで無理なく
8 よく噛む DIT・食べすぎ防止
9 睡眠を整える 回復・代謝の土台
10 朝食・生活リズム 一日のスイッチを入れる

【薬剤師トレーナー解説】「代謝を上げる」より「代謝を守りながら続ける」

ここまで読んでくださった方には、もう伝わっているかもしれません。基礎代謝の話で本当に大切なのは、「いかに上げるか」より「いかに下げずに、続けられる形で整えるか」です。

「飲むだけ・寝るだけ」で上がる魔法はない

「○○を飲めば代謝アップ」「これを食べるだけで痩せ体質」——こうした表現は魅力的ですが、特定の食べ物や飲み物・サプリだけで基礎代謝が大きく上がると断定できる科学的根拠は、十分とは言えません。

たんぱく質のDITのように「仕組みとして有利」なものはありますが、それも食事全体・生活全体のなかで積み上がるもの。単品の即効性に期待するより、土台を整える習慣の積み重ねのほうが、確実で再現性があります。

無理な減量が代謝を下げ、リバウンドを招く構造

繰り返しになりますが、急いで体重を落とそうと極端な食事制限をすると、筋肉が削られ、基礎代謝が下がります。その状態で元の食生活に戻れば、消費が落ちた体に元の量が入るため、リバウンドしやすくなります。

だからこそRBDジムは、体重を一時的に落とすことより、筋肉と代謝を守りながら、無理なく続けられる食事管理を身につけることを大切にしています。これが「一生使える食事管理」という考え方であり、「理論上リバウンドしにくいメソッド」の中身です。

薬剤師トレーナーの視点では——「代謝を上げる」という言葉は、つい劇的な変化を期待させます。でも、私たちが本当に届けたいのは、もっと静かで確実なもの。下げない・守る・続ける。この3つを地道に積み上げた人が、結果的に太りにくい体を長く保っています。派手な方法より、続く方法を。それが遠回りに見えて、確かな近道だと考えています。

タイプ別の注意点(40〜50代/産後・子育て中/デスクワーク中心)

同じ「基礎代謝を整える」でも、年代や生活によって意識したいポイントは変わります。RBDジムにご相談の多い方を例に、一言ずつ補足します。

  • 40〜50代の方
    加齢による筋肉量の減少が進みやすい年代です。だからこそ「下げない」習慣(筋トレ・たんぱく質)の優先度が上がります。「もう年だから」とあきらめず、できる範囲で筋肉を守ることが、太りにくさにつながります。年代別の考え方は30代女性のダイエット成功法もご参照ください。
  • 産後・子育て中の方
    産後の体は回復ペースに大きな個人差があり、骨盤まわりもデリケートです。焦って急に運動や食事制限を始めるより、まず回復を優先してください。授乳中の方は極端な食事制限を避け、栄養をしっかり摂ることが大切です。再開の時期や強度に不安があれば、自己判断せず医師にご相談ください。
  • デスクワーク中心の方
    座っている時間が長く、NEATが減りがちです。1時間に一度は立つ、階段を使う、こまめに動く——日常の動きを増やすことが、もっとも取り組みやすい一歩になります。

いずれの場合も「自分の体に合うかどうか」が何より大切です。持病がある方や体調に不安がある方は、無理をせず、専門家や医療機関に相談しながら進めてください。

よくある質問(FAQ)

Q. 基礎代謝を上げれば、すぐに痩せますか?
A. 基礎代謝は一日の消費の大きな柱ですが、「上げればすぐ痩せる」と単純には言い切れません。体重は摂取と消費のバランスで決まり、変化のペースには個人差があります。即効性を期待するより、下げない習慣を続けることが、太りにくい体への近道です。

Q. 何を食べる・飲むと代謝が上がりますか?
A. 「これを摂れば代謝が上がる」と断定できる単品の食べ物・飲み物はありません。ただし、たんぱく質はDIT(消化時の消費)が高く、筋肉の材料にもなるため、毎食意識する価値があります。特定の食品やサプリの即効性に頼るより、食事全体を整えることをおすすめします。

Q. 筋トレをすれば、どれくらい基礎代謝が増えますか?
A. 筋肉1kgあたりの安静時の代謝量はおよそ13kcal/日とされ、筋肉量を増やしても基礎代謝の上乗せは劇的ではありません。ただし筋トレは、基礎代謝が「下がるのを防ぐ」点で非常に重要です。数字の上乗せより、筋肉を守る目的で捉えてください。

Q. 体温が低いと、代謝も低いのでしょうか?
A. 一般に体温と代謝の関連は語られますが、「体温が低い=必ず代謝が低い」と断定できるわけではなく、個人差があります。冷えが気になる方は、温かい食事や入浴で体を温めることが、体感としての心地よさにつながります。過度な期待はせず、無理のない範囲で取り入れましょう。

Q. 年齢を重ねても、基礎代謝は上げられますか?
A. 加齢で基礎代謝は低下しやすいものの、その主因は筋肉量の減少とされています。筋肉を守る・育てる行動を続けることで、低下のスピードを緩やかにすることは十分に期待できます。「もう年だから」とあきらめる必要はありません。

まとめ|「正しい理解」と「続く習慣」で太りにくい体へ

最後に、この記事のポイントを振り返ります。

  • 基礎代謝は一日の消費エネルギーの最大の柱(おおむね6割前後)。総消費は基礎代謝・身体活動・DITの3要素でできている。
  • 基礎代謝は筋肉だけで決まらない。骨格筋・肝臓・脳がそれぞれ約2割を担い、「筋トレで激増」は過大な期待。
  • 一方で、筋肉を守ることは基礎代謝を「下げない」最大の対策。たんぱく質(DITが高い)とNEAT(日常の動き)も鍵。
  • 基礎代謝が下がる主因は加齢・無理な食事制限・活動量の低下。「下げない」ことが「上げる」より優先。
  • 実践は10の習慣を、できるものから無理なく。
  • 「上げる魔法」より、守りながら続けることが、太りにくい体への確かな近道。

すべてを完璧にやる必要はありません。まずは「毎食たんぱく質を一品」「階段を選ぶ」など、今日できる一つから始めてみてください。続けられる習慣こそが、太りにくい体を長く保つための資産になります。なお、代謝やダイエットの結果には個人差がありますので、無理のない範囲で取り組んでくださいね。

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主な参考・出典

  • 厚生労働省 e-ヘルスネット「加齢とエネルギー代謝」 https://kennet.mhlw.go.jp/information/information/food/e-07-002.html
  • 厚生労働省 e-ヘルスネット「食事誘発性熱産生/DIT」 https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/exercise/ys-030.html
  • 公益財団法人 長寿科学振興財団 健康長寿ネット「非運動性熱産生(NEAT)とは」 https://www.tyojyu.or.jp/net/kenkou-tyoju/kenkou-zoushin/NEAT.html
  • 厚生労働省「日本人の食事摂取基準」 https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/kenkou/eiyou/syokuji_kijyun.html

文責

白木 勝也
RBDジム オーナー・トレーナー
東大薬学部卒・薬剤師国家資格保有。熊本市南区田迎を拠点に、理論に基づいた「リバウンドしないメソッド」で多くの女性のボディメイクをサポート。

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